第十五話 エッチ探索センサー
side 善逸
地獄の無給労働を終えた俺たちに、
「皆さんに話があります。次の任務のことです。」
しのぶさんから、次の仕事の話がきた。
「どんな任務でしょうか?」
「貴方達には無限列車という汽車に出る鬼を退治してもらいます。」
列車に鬼が出るのか………
「未来のエッチな夢で見た………マジックミラー号か?」
「「「「は?」」」」
「中からは見えるけど、外からは見えない魔法の鏡で構成される車両。これを使って、通行人に見られながらエッチする快感を味わえます。」
「絶対違います。」
未来の人の発想力って凄いなぁ。もっと他のことに使わないんかな?
そんなことを思ってると、
「ちなみに、中にいる鬼は上弦の疑惑があります。食べた人数からして。」
「マジか⁉︎」
しのぶさんから結構マズいことを言われた。上弦相手………淫獄さんが来なければ全滅してた、あの壺野郎ですら下から2番目。それに、伊之助と炭治郎は上弦の脅威を知らず、初見で戸惑うかもしれない。俺たちだけじゃあ相当厳しいな。
「下弦なら貴方達だけで充分なのですが、念のため柱の引率を1人つけることになってます。」
「なるほど、それなら安心ですね!」
柱なら1人いれば、なんとかなるだろう。出汁介もまあまあ強いし。残り3人で乗客の避難をすれば、一夜を乗り切ることくらいは出来そう!
「ちなみに、来るのは誰ですか?」
「それをこれから決めてきます。」
「分かりました。」
さて、誰が来るのかな…………?
数時間後……………
「はぁっ…………なんで私なのでしょうか………はぁっ………」
しのぶさんが絶望した顔で帰ってきた。
「誰になったんですか⁉︎」
「誠に遺憾ながら、私です…………」
そして、引率はまさかのしのぶさん‼︎
「よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
この人と任務という名目で、一緒に行動できる‼︎
「しのぶさん、どうされました?ご機嫌が優れないようですが………?」
「自分たちのせいだって分かってます?」
「俺のどこに問題があるのです?」
「下半身です。」
「もう少し大きい方がいいですか?」
「そういうことではありません。隠して下さい。」
「ごめんなさい。それだけは出来ないんです。」
「なんでだよ。」
ただ、当のしのぶさん本人はめちゃくちゃブチ切れてる。そして絶望している。思わずタメ口出てるし。
side しのぶ
柱合会議での他の柱達…………全く、どいつもこいつもですよ‼︎
「会議の必要などないだろう‼︎‼︎変態を連れるなど、明らかな家訓違反‼︎‼︎変態諸共斬首されるだろう‼︎‼︎」
「そんな家訓ありましたっけ?*1」
「ならば俺が派手に………といきたいが、その日は地味に予定が入っている。他を当たってくれ。」
「須磨さんその日暇って言ってましたよ?」
「私は目が見えない。故に適任ではないだろう。」
「むしろアレを見なくて済むなら適任ですよね?」
「そんなことより二日酔いの俺はどうする?何故か拘束されている上に頭痛がしてくるんだが。」
「知りませんよ。」
「わぁ、しのぶちゃん素敵だわ!大変な任務に行ってくれるなんて!」
「いや、勝手に私だと決めないでくれません?」
「僕は胡蝶さんが行くなら、それでいいです………」
「なんで私なんです?ねぇ?」
「変態を制してこその専属医。しのぶ、胡蝶両名が対処願います。」
「それどっちも私ですよね?」
「…………俺は変態じゃない。」
「そんなんだから嫌われるんですよ。」
私の職業は鬼殺隊士であり医者。断じてゴミ処理業者じゃない‼︎
とりあえず、一緒に行動して私まで変態だと思われたくない。だからこうしよう。
「ひとまず、車両だけ教えます。」
「「「分かりました。」」」
「おう‼︎」
「そして、ここからは2手に分かれて行動します。私とそれ以外の人で。」
「「分かりました。」」
「えぇぇぇぇぇ‼︎しのぶさんが居ないとつまんないぃぃぃい‼︎」
「オレも‼︎」
「これは任務です。覚悟して下さい。」
これでよしっ‼︎後はコイツらに近づかないよう、ひたすら距離を取りながら任務に当たろう‼︎
side 善逸
迎えた任務当日。
「善逸、しのぶさんは?」
「別で向かうって。」
しのぶさんは居なかった。
「アイツ、どこにいるんだ⁉︎」
「来るとは思うけど………」
流石に、柱ともあろう人がサボるとは思えない。どんだけ嫌なんだ、俺たちの世話が………
「俺に任せろ。しのぶさんならすぐ探せる。」
「「出汁介‼︎」」
「ちんぽこ‼︎」
出汁介がめちゃくちゃ頼もしくて気持ち悪い発言をする。あの人は確かに目立つ美人とはいえ、そう簡単に探せるのか?
「珍の呼吸 漆の型 股間識覚。」
そう言って、出汁介は目をつぶってしゃがんだ。前に長く伸びるチンコから、剣道の人が一旦刀を前に向けたまましゃがむ姿勢に似ている。何してるの、コイツ?
「オレの漆の型と似てる‼︎」
「似てんのかよ‼︎」
何やってるか分からないけど、伊之助もコレ出来るの?お前も変態なの?
しばらくすると、出汁介のチンコが右に曲がった。
「右曲がり………つまり右側にエッチの気配を感じる………恐らくしのぶさんだ。」
何その探知機⁉︎チンコで感じてるの⁉︎女の子の気配を⁉︎
「エッチなお姉さんがいる方向にチンコが曲がるの⁉︎」
「ああ。女の鬼はだいたいこれで見つけてる。」
マジなのかよ……………
「すげえ‼︎」
「すごくねえよ、伊之助‼︎」
「えっと……………」
「炭治郎、戸惑っていいんだよ。」
下半身丸出しの大男が、隠れていても見つけてくる。女の子からしたら、もはや災厄だろう。
そして、出汁介が言った方向に………
「……………」
無言でこちらを一切見ずに歩くしのぶさんが居た。コイツすげえ‼︎怖え‼︎
あと、しのぶさんに会えて嬉しかったので、
「「「「しのぶ(さ〜ん)‼︎」」」」
「知らない人………知らない人………」
呼んでみた。けど、無視されたので、
「「「「しのぶ(さ〜ん)‼︎」」」」
「なんで来るんです⁉︎警察に突き出しますよ!」
「もうおちんちんを突き出してます。」
「
「いいえ。」
近寄った。
「というか、別行動って言いませんでした?」
「すいません、本番直前の打ち合わせが必要だと思ったので。」
「その常識を持っていながら、なんで下を履かないんです?」
「下は出すのが常識だからです。」
「常識って単語をもう一度辞書で引いてきて下さい。」
そして、相変わらず出汁介としのぶさんのやりとりは面白い。あとしのぶさんがツッコんでくれるから、俺は変態と関わらなくて済む。可愛いし、本当に神みたいな人だ!
「とにかく、ここから先は上弦でも出ない限り別行動です。ご武運を。」
「「「はい!」」」
「おう‼︎」
本当に、ここで別れるのが惜しい‼︎同じ車両に乗りはするけど。
車両に乗る前と乗る時、炭治郎と伊之助が田舎丸出しではしゃいでいた。出汁介と出会う前だったら、その恥ずかしさに耐えられなかったかもしれない。
「速えぇぇぇ‼︎すげえぇぇぇ‼︎」
「危ないから窓から顔出すな‼︎」
「オレ外に出て走るから、どっちが速いか競争しようぜ‼︎」
「出るな‼︎」
「外に出たら鬼狩れないぞ〜。」
「炭治郎、そこじゃねえだろ‼︎ツッコむところ‼︎」
「どっちが
「そっちの
「釜鵺には敵わないと思うなぁ。」
「だから炭治郎、そこじゃねえ‼︎」
でも今は違う。常にチンコ丸出しの男と一緒に歩く恥ずかしさ。道ゆく人の冷たい視線に耳に刺さる悲鳴。慣れかけている自分が怖い。
そんなことを思ってると、
「切符………拝見します………」
疲れた目の車掌さんがやってきた。
「おらよっ!」
「お願いします!」
伊之助と炭治郎がポケット*2に入れてた切符を出す。
「お願いします。」
出汁介がケツに挟んでた切符を出す。
「お前どこに入れてんだよ⁉︎」
「どこって………お尻だが?」
「お尻だが、じゃねえよ‼︎汚ねえんだよ‼︎」
「何を言うか?俺のお尻は結構綺麗だぞ?」
「嘘つけ‼︎とにかく洗ってこい‼︎」
コイツは馬鹿過ぎないか⁉︎ケツを物挟むとこだと思ってるのか⁉︎第一、車掌さんもケツに挟んでた切符なんか触りたくないだろ‼︎
「切符………拝見しました………」
嘘でしょぉぉぉぉ⁉︎普通に触ったんだけど⁉︎疲れてるからかなぁ⁉︎
「ねえ、貴方大丈夫です⁉︎これケツに挟んでたヤツですよ⁉︎ウンコついてるんですよ⁉︎」
「ウンコではない………うんちだ。」
「何の訂正にもなってねえよ‼︎」
「そりより善逸、早く切符を見せろ。」
「ねえ、これは俺がおかしいの⁉︎炭治郎、伊之助、どう思う⁉︎」
「「zzzzzzz」」
「寝るの早っ⁉︎」
こうして俺は常識とは何なのか、疑問に思いながら眠りについた。
ということで、引率はしのぶさんです!煉獄さんでも淫獄さんでもありませんでした!