side 善逸
俺たちが街中を歩いていると、出汁介が、
「久し………ぶりだな。」
「ひっ、人違いじゃ、人違いじゃ‼︎失礼するのじゃ‼︎」
黄色い着物を着て蹴鞠をしていた、女の鬼に逃げられてた。当然のことだ。
「嘘………だろ?」
「チンコ丸出しの大男に話しかけられたら、誰だって逃げるだろ。」
「そんなことはない‼︎」
「いや、思いっきり逃げられてたじゃん。」
しかも本人は唖然としていた。どうやら逃げられた理由を分からないらしい。
「逃げるはずはないのに………」
「なんでだよ?」
「だって彼女は、俺の幼馴染だもの………」
「そういう妄想をしてらっしゃるんですね。」
「妄想ではない‼︎」
俺だって妄想するけどさ。流石にコイツほどじゃないな。
「俺は昔っからおちんちん丸出しだ‼︎下など履いたことがない‼︎それをアイツは知っている‼︎」
必死に変態行為をぶちまける出汁介。その必死さ、もっと別のとこでやろうよ………
「仮にお前が幼馴染だったとして、下半身丸出しの男に話しかけられたら嫌でしょ。知り合いにでも見られたらどうすんの?」
「普通に………その人にも話しかける………」
「お前、今までよく捕まらずに生きてきたな。」
俺でさえ、知らない人のふりをしたいんだもん。女の子なら尚更。変態とデキてると思われたら嫌だし。
そんなことを思いながら、俺たちは任務へと向かった。
そして、俺たちは任務先の屋敷に着いた。今日の任務は、拐われた子供の救出。どうやら3人兄妹の長男らしい。依頼主は弟と妹なのだが…………
「大丈夫か、君たち?」
「「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」
出汁介がその子たちに逃げられてた。
「俺は鬼狩りだ!鬼じゃない‼︎だから安心してくれ‼︎」
知らない人から見たら、鬼より怖いと思う。
「なら下を履け‼︎」
「嫌だ‼︎」
「なんでだ⁉︎」
「16年間おちんちん丸出しで生きてきたんだぞ‼︎今更下なんか履けるかぁ‼︎」
「汚ねえ意地はとっとと捨てろ‼︎」
コイツ、謎に意地っ張りなんだよな。もっと他で張れよ。なんでチンコ出すことに全力なんだよ。
「とりあえず、行動で示すしかない‼︎行くぞ、善逸‼︎」
「いや、ちょっと待って‼︎置いてかないでぇぇぇぇ‼︎」
出汁介のせいで、拐われた子供の情報が分からないまま、俺たちは不気味な屋敷へと入った。
中に入ると、そこは堤の音が鳴り響く、なんとも不気味な場所だった。一見普通の家なのに、何か違和感を感じる。前までのビビりな俺なら、すぐに泣き叫んでいただろう。
「なんだろう、この感じ?」
でも、今は違う。何故なら隣にもっと怖い奴が居るから。声が低くガタイの良い下半身丸出しの変態。俺はコイツと関わりすぎて、怖いものを克服したみたいだ。
「確かに、変な感じがするよね。」
「ああ。昨日見た夢にそっくりだ。」
「夢?」
「そうだ。」
「どんな夢を見たの?」
これから先、並大抵のことでは怖がらないだろう…………
「エッチなことをしないと出られない部屋に閉じ込められる夢だ。」
前言撤回。やっぱりコイツ怖い‼︎
「どんな夢見てんだよ⁉︎」
「さっき言った通りだが?」
「そんな部屋が存在するかぁ‼︎」
「俺は時々未来のエッチな夢を見るんだ。えーぶいというエッチな映画や、メスガキわからせという、新たな性癖もこれまでに見てきた。」
「それじゃあ………」
「正夢になるかもな。」
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
初めての相手が出汁介になるの⁉︎俺女の子じゃないと嫌なんだけど‼︎百歩譲って可愛い感じの男の子ならまだいいよ⁉︎でもコイツ声も低いしガタイもいいじゃん‼︎何よりチンコを誇らしげに晒してる変態だよ‼︎
「俺だってお前相手は嫌だ。エッチなお姉さんがいい。」
「知るかぁ‼︎」
しかもずっとギンギンなのが怖えんだよ‼︎どんだけ興奮してんだよ‼︎マジでいつ襲われるか分かんねえ‼︎やめてくれ!その大きさは壊れちまう‼︎
ポンッ
そんなことを考えてると、堤の音が鳴り、
「小生の獲物…………」
3人目の、多分変態が現れた。出汁介くらいのガタイ(宇髄さんくらい)の、身体に堤を5個くらい埋め込んだ男の鬼。
「やめてぇぇぇぇぇ‼︎犯さないでぇぇぇぇぇぇ‼︎女の子がいいのにぃぃぃぃぃぃ‼︎」
この2人とするかもしれない。俺の初めてはこの2人かもしれない。俺の尻穴は破裂するかもしれない。二度とお婿に行けないかもしれない。恐怖のあまり、思わず泣き叫んでしまった。
「部屋が変わってるな。もしやお前の血鬼術か?」
「そうだ。これは小生の血鬼術だ。」
「やはりか。中々に面倒だな。」
そのせいで、部屋が変わってたことに全く気づかなかった。出汁介が聞かなかったら、ずっと分からなかっただろう。というか、なんでコイツこんなに冷静なんだよ。
「ところで………お主は何故股間を丸出しにしている?」
「これが俺の日輪刀だからだ。」
「……………は?」
ちなみに堤鬼は、出汁介のチンコに困惑していた。どうやら、この鬼は変態じゃないらしい。良かった〜!常識人に会うのは久しぶりだよ‼︎相手鬼だけど‼︎
「ちなみに床に散らばってる原稿用紙は………?」
「…………小生の小説だ。」
そして、この鬼が変態か否かを気にするあまり、床の原稿用紙に気がつかなかった。言われてみれば、確かに10枚くらい散っている。
「小説家だと⁉︎」
「まあ、その通りだが………」
あと、コイツは何を驚いてるんだ?小説家の鬼くらい、普通に居ると思うが。少なくとも、チンコ丸出しで歩く人間よりはいるはず……………
「ならば、俺に官能小説を書いてくれ‼︎」
こいつは何を言ってんだ?