side 善逸
出汁介が丸ちゃんを見つけた。
「これでもう、逃げられないな。」
「そう………じゃのぅ………出汁介………」
その絵面は、まさに鬼が人間を見つけるかのようだった。実際は逆なのだが。
「どうして………俺を避けてたんだ?」
チンコ丸出しだからだろ。
「それは…………」
「言いにくい………ことなのか?」
そりゃそうだろ…………
「………正直に………話すしかないのぅ。」
「ありがとう。」
側から見たら、いたいけな少女に迫る下半身丸出しの大男。完全に事案だ。普通なら、すぐにでも変態を退治するだろう。彼女からは恐怖の音がするはず。だが、そこから聞こえたのは……………
「出汁介、俺禰豆子ちゃんで45ってくるから、ちょっと離れるわ。」
「…………分かった。気遣い、感謝する………」
「気にすんな!」
2人だけで存分に話し合ってほしい。そう思って、俺は2人から距離を取った。
side 朱紗丸
妾が、出汁介を避けてた理由………それは、あの事を知られたく無かったからじゃ。あのような事をしてしまったのでは、お主に合わせる顔が無かった。でも、お主から近寄られたのでは………
「それでば………話すぞい。」
「ああ…………」
話すしかあるまい。
妾と出汁介は家が隣で歳の同じ、幼馴染じゃった。
「丸ちゃん、蹴球野球をしよう!」
「おお!いい提案じゃのぅ♪」
「俺のおちんちんに、勝てるかな?」
「妾の脚のが強いぞい!」
「確かに。エッチだし。」
「そっ、それ………あんまり他の人には言わぬ方がええのじゃ……///」
「そう………なのか?エッチって褒め言葉だと思ってたんだが………」
よく2人で遊んだり、
「出汁介、お前は丸ちゃんと結婚したいのか?」
「へっ⁉︎///」
「はい、父上。」
「やっぱり♪2人はお似合いだものねぇ〜♪」
「そう言って下さり、ありがとうございます。母上。」
「うう、照れるのじゃ………///」
「出汁介君なら、丸の事を任せられるな!」
「ありがとうございます、
おじっちゃん・おばっちゃん(出汁介の両親)や妾のおっかちゃんと仲良く暮らしたりしておった。お主は少し変わっておったが、
「やぁ、お嬢ちゃん♪」
「俺たちと蹴鞠より楽しい事をしようよ!」
「わ、妾は忙しくてのぅ………」
「「いいからとっとと来い‼︎」」
「きゃあ!」
「そこまでだ、貴様ら‼︎この珍棒が、目に入らぬか‼︎」
「「うわぁぁぁぁあ、変態だぁぁぁぁ!」
「あ、ありがとなのじゃ………」
「気にするな。俺とお前の仲だろう?」
優しく面白くて、とても楽しかったのぅ!
じゃが、そんな日々も長くは続かんかった。
お主が官能小説を買いに家を離れておった時、
「嫌じゃぁぁぁぁ!鬼になどなりとうなぁぁぁい!」ブツッ
妾は無理やり鬼にされた。
そして、目が覚めたら………
「「……………」」
「おじっちゃん………おばっちゃん………?」
妾はおじっちゃん、おばっちゃん(出汁介の両親)を食い殺していた。大好きだったあの2人を、そして大好きな人にとっての大切な人を、殺してしまった。
「嫌あぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
出汁介には、合わせる顔がない。大切な人を殺しておいて、どの面下げて会えるのじゃろう。幼馴染が親の仇と知ったら………優しいお主はさぞ苦しむじゃろう。
そしてその日、妾の一家は出汁介に合わずして引っ越した。それ以降、出汁介に会うのを避けとった。じゃが、ここで会ってもうた。しかも逃げられぬ。じゃから、正直に話すしかないじゃろう。
「そんなの、知ってたぞ。」
「へっ…………?」
「お前が俺の両親を殺したことくらい、淫獄さんから聞かされてたぞ。」
「な、なるほど………」
そう………じゃったのか。なら、妾が一人で要らぬ心配をしとったのか………
side 淫獄
出汁介を拾った時………正直に話すか迷ったんや。せやけど………
「丸ちゃんが鬼に………。なら、俺の両親を殺したのは………もしや………?」
「そ、それより稽古しようや!今日は捌の型やで〜!」
「淫獄さん、正直に言ってください。鬼になった丸ちゃんが、俺の両親を殺したのでしょうか?」
「……………せや。」
出汁介の真っ直ぐ見つめる目と、真っ直ぐ突き刺す魔羅を見たら、嘘はつけんかった…………
side 朱紗丸
ああ、なんて惨めなのじゃろう。謝ることすらせず、知られてないと思って、ずっと逃げとった。全く、なんて妾は最低なのじゃ………
「それじゃあ…………ほら、お主の両親の仇の首じゃ。一思いに殺してよいぞい。」
「……………」
せめて、最期くらいは、素直に首を差し出そう…………
「嫌だ。俺はお前を殺したくない。」
「ぬっ⁉︎」
此奴、どこまで優しいのじゃ…………
「わ、妾は!お主の両親を………っ!」
「知ってる。でも本当に悪いのは、お前を鬼にした奴だ。」
「でも………でも………っ!」
普通なら、怒鳴り散らすじゃろうに……………
「おい。隠れてないで出てこい‼︎世界一エッチじゃない女ぁ‼︎」
え?もしや居るのか…………?
「なんだい、変態?人の娘を誑かすんじゃないわよ。」
「あれっ?勃起不全、治っちゃったのですか?」
おっかちゃんと、医者の犬子さん………