乗り鉄探偵南 達仁 北陸特急・万葉集殺人旅行   作:新庄雄太郎

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そして、事件は起きた。


第4章 雨晴海岸で水死体

次の日、達仁と穂乃果達は、高岡から氷見線に乗って万葉集巡りをすることにした。

 

「これが氷見線ね。」

 

「そうよ。」

 

「そのあたりを走ると、男岩と女岩が見えるんだって。」

 

「へぇー。」

 

「これが、氷見線の車窓スポットね。」

 

と、しずくは言った。

 

「そうさ。」

 

氷見線は、北陸本線から分岐するローカル線のひとつであり、富山湾岸を走る。高岡駅 - 能町駅間では万葉線高岡軌道線と並行し、伏木駅付近は工業地帯となっている。

 

「早速、回って見ようか。」

 

「ええ。」

 

達仁と穂乃果達は、万葉集巡りをする為に伏木駅で下車。

 

勝興寺

 

「春の苑(その) 紅に(くれなゐ)ほふ 桃の花 下照(したで)る道に 出(い)で立つ娘子(をとめ)」

 

と、達仁は言った。

 

「あっ、それ知ってる。」

 

「穂乃果としずくちゃんはわかるのか。」

 

「うん、それはね乙女たちが樹下美人象の絵を見るようだと言ってるんだ。」

 

「へぇー。」

 

「まるで、演劇のシナリオみたいだわ。」

 

と、しずくは言った。

 

二上さん

 

「玉くしげ 二上山(ふたがみやま)に 鳴く鳥の 声の恋しき 時は来(き)にけり」

 

「これはどういう意味。」

 

と、ことりは言った。

 

「ああ、これわね、家持はこの山を題材にした多くの歌を詠んでいます。きっと家持が住んでいた国守館跡からは、当時は二上山がよく 見えたのでしょう。同じ名前の「二上山」がある都を恋しく思いながらこ朝夕に眺めていたのかも知れませんが、越中の 二上山の四季の美しさに感動したのでしょうか。なお守山城は、その後上杉謙信の攻撃を受けたり、越中を制圧した豊臣秀吉方の前田利長の居城となったりと、歴史を 重ね、江戸時代初期の元和元年に廃城となりました。」

 

「なるほどね。」

 

雨晴海岸

 

「馬並(な)めて いざ打ち行(ゆ)かな 渋谿(しぶたに)の 清き磯廻(いそみ)に 寄する波見に。」

 

「あっ、ここね。」

 

「そうだよ、ここが雨晴海岸さ。」

 

「そう言えば、家持がここの海岸に来てたって。」

 

「これはな、馬を並べて、さぁ、出かけましょう。渋谿(しぶたに)の清い磯辺に寄せる波を見に。」

 

「なるほど。」

 

と、その時だった。

 

歩夢と穂乃果は、海岸へ歩いていると女の人が倒れていた。

 

「はっ、この女死んでるわ。」

 

「やだっ、この人死んでるわ。」

 

キャーッ!。

 

と、歩夢と穂乃果は大声で叫んだ。

 

「どうした、穂乃果、歩夢ちゃん。」

 

「達仁君、大変だよ、この女の人死んでるわ。」

 

「何だって。」

 

と、達仁は驚いた。

 

「どうしたの。」

 

「大変だよ、雨晴海岸で女の人が死んでるよ。」

 

「えーっ。」

 

「私、警察に電話してくる。」

 

「頼むよ。」

 

と、達仁は花陽に行った。

 




そして、犯人は誰なのか?。
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