大変なのは理解していたつもりでしたが、実際にやってみると考えてもみなかった大変さが感じられて、四苦八苦しながらやっています。
まだまだ拙い文章力ですが、頑張って書いていきますので、どうか温かい目で見て行ってください!
それでは、東方追求録 第三話どうぞ!
~謎の記憶と異変の兆し~
零:「う...うわああああああああああああああああ」
絶叫しながら、目を覚ました。汗でビッショリの気持ち悪さよりも、あの少女の異質さの方が何倍も気持ち悪かったからか、あまり気にならなかった。
霊夢:「ちょっと!夜中に叫ぶんじゃないわよ!!」
霊夢:「って、何があったの?随分と酷い顔しているけど...」
零:「......」
そこまで言われて、自分の体から血の気が引くのを感じた。
しかし、パニック状態だった事もあり、上手く舌が回らず、話せないでいると、
霊夢:「何があったのか知らないけど、今のアンタを一人にすると何を仕出かすか
分からないから...」
霊夢:「今は、一緒に居てあげる...」
そういうとこちらの手を引き、抱きしめられた。
零:「...ッ!?...」
まさか抱きしめられると思っていなかったので、霊夢の胸に倒れこむような形になってしまった。そうやって、抱きしめられていると、ポロリポロリと言葉が零れだした。
零:「本当は怖かったんだ...記憶が無くて、覚えてることも曖昧で...」
零:「正直、まだ信用出来ないんだ」
零:「霊夢や紫さん、藍さんや魔理沙たちの事を信じ切れなかったんだ」
零:「だから、能力も教えなかったんだ...ごめんね?霊夢...」
自分の弱々しい声にほとほと呆れるしかない。自分の事を心配してくれている人を信用できないが、自分は信用してほしいなど都合が良過ぎるというものだ。
霊夢:「あんたがどうして記憶を失っているのかも、あんたがどんな能力を持っていても」
霊夢:「例え、それを私たちに言わなかったとしても」
霊夢:「それは仕方のないことよ」
零:「仕方...ない...?」
霊夢:「そう、仕方ない」
霊夢:「記憶が無くて、自分が何者かも分からない状態で不安にならない何て無理な話よ」
霊夢:「あんたの心配は至って当たり前の思考なの」
霊夢:「だから、あんたが私達を信用出来るまで何も言わなくて良いわ」
霊夢:「話したくなったら教えてね?零...」そう言って、微笑む霊夢に
零:「そんな...言い方...ズル過ぎるよ...!!」嬉しかった。どんな言葉よりも自分に響いた。
「信じて待つ」そんな言葉は、言うは易く行うは難し、とはよく言ったものだ。
僕も、少し信じてみようかな?そう思えたのはきっと、霊夢の言葉のおかげだろう。
零:「...霊夢...」
霊夢:「...何?」
だから、話すことにした。
零:「夢でね、吸血鬼の少女達に会ったんだ...」
霊夢:「!?」
零:「その片方の羽に宝石を付けた子が...『血の海』を作っていたんだ...」
霊夢:「...」
零:「ただの夢にしては、圧や存在感、そして、あの...『狂気』...」
霊夢:「明日のやる事が決まったわね...」
零:「心当たりが、あるんだね...?」
霊夢:「まあ、ね...当たって欲しくないけど...」
零:「分かった。起こしてごめんね?」
霊夢:「良いわよ、別に...」
零:「霊夢に抱きしめられてるとすっごく安心出来るんだ。だから...」
零:「もうちょっと、このままで良いかな?ダ、ダメかな?...」
霊夢:「ッ!?///...また叫ばれても困るから『特別』に!一緒に居てあげる!!」
零:「フフッ...ありがとう、霊夢...」
零:「おやすみ......」
霊夢:「えぇ..おやすみ...零」
そうして、僕の意識はゆっくりと夢の中へと落ちていった。
翌朝...
ふと、良い匂いがする事に気付く。自分は寝ているのに誰だろう?と起き上がり、居間に向かうとそこには、昨日からの付き合いである零が朝御飯の準備をしていた。
零:「あ!おはよう、霊夢」
零:「もうちょっと待っててね?もうすぐ準備出来るから...」
霊夢:「え...あ、うん...」
まるで昨日の事が夢かのように元気な零に少しばかり面食らったが、すぐに台所から運ばれてきた料理によって、刺激された食欲にかき消される。
一同:『いただきます!!』
昨日、零の料理を食べて気付いたが、零の料理の腕は咲夜や妖夢達に並ぶか、それ以上の腕前であると思っているのだが、この朝食で確信した。二人の腕前を超えている。
二人で朝食を取っていると、いきなりスキマが開く。
紫:「霊夢。悪いけど、朝早くから仕事よ」
そう言いながら出てきた紫に問いかける。
霊夢:「妖怪退治?異変解決?何かの調査?」
紫:「最悪、全部よ...」
霊夢:「結構な大問題みたいね...何があったの?紫」
紫:「まず、今日の早朝、謎の妖怪達による無差別な破壊行為を藍が確認したのが始まりね」
霊夢:「人を襲った、とかじゃなくて?」
紫:「そう、そこが謎なのよ」
紫:「人間を襲うならまだしも、只々、周りのものを手当たり次第に破壊しているの」
零:「もしかして...発狂してですか?」
紫:「そう!そうなのよ。誰一人として正気の奴が居なくてね」
紫:「原因を知っているの?」
零:「...『狂気の波動』...」口をついて出た言葉がそれだった。
紫:「何それ?どんなもの?」
霊夢:「まさか、昨日の夢のあれと関係あるの?」
零:「可能性の一つに過ぎないですけど...」
紫:「それでも良いわ!お願い!!」
零:「狂気の波動は、心象投影の一種です。ある自然災害の予兆だとか言われるものです」
紫:「それがどういう経緯で、妖怪達の暴徒化と結びつくの?」
零:「この心象投影には、いくつかの段階が存在します」
零:「フェーズⅠは、発動直後に辺りに状態異常や特殊効果を無差別に発動します」
霊夢:「何それ?どういう事、それ?」
零:「発動前の調整段階って、感じだよ。範囲も数メートルぐらいしかないけど、問題はここからなんです」
零:「フェーズⅠ発生後、心象投影はフェーズⅡに移行します」
零:「効果範囲が発生源から直径約1kmの球体上に広がり、効果範囲内に狂化の魔法をかけ続けます」
霊夢&紫:『狂化の魔法?』
零:「簡単に言えば、理性を失う代わりに全体的に大幅なパワーアップを行う魔法です」
零:「まあ、相手を道連れにして、自分も死ぬぐらいの覚悟を持って使う奥の手って感じの魔法ですかね」
零:「恐らく、効果範囲内に居た低級妖怪達が対象になったのでしょう」
零:「人間でも中級妖怪に勝てるレベルの強化が付与される代物です」
低級妖怪と言えど、手こずったはずだ。その証拠に納得のいった顔をしている紫さん。
紫:「なるほど...道理であいつらの捕獲に手こずるわけだわ...」
紫:「で、どうしたら解除されるの?」
零:「いくら強力でも魔法ですから、発生源を叩くかフェイズⅣが完了するまで待つかのどちらかの条件を満たすことで解除されます」
零:「発生源を叩く方が早いし、安全だと思いますけど...」
紫:「確かに...発生源は暴徒化の中心地にあるものね」
零:「その通りです」
紫:「早速、藍に調べさせるわ」
霊夢:「いいえ、その必要はないわ」
霊夢:「発生源は恐らく、『紅魔館』だから」
紫:「どうしてそう言えるの?」
霊夢:「実は昨日、零が夜中に吸血鬼に会ったって、言ってたの」
霊夢:「会ってもいないのに、話の吸血鬼があまりに二人の特徴を捉えてるから」
どうやら、霊夢は今回の発生源かもしれない少女を知っているようだ。
そこでやっと、『異変』に気付いた。上空を赤い雲が覆っているのだ。その発生源の下に紅い館があるのが見える。あれが、霊夢が言っていた紅魔館...
確かに物々しい雰囲気からも溢れ出ている魔力からもあの館に居るのがただ物ではないことをありありと伝えてくる。本能が警鐘を鳴らしている。
霊夢:「はぁ~あいつら、今度は何をしてくれたんだか...」
紫:「お願いできる?霊夢」
霊夢:「零の事もあるし、良いわ。行ってあげる」
紫:「あら?随分と二人の仲が進展したのね?ニヤニヤ」
霊夢:「ちょっ!違うわよ!!記憶を失った原因が分かるかもと思っただけ!!」
霊夢:「別にこいつがどうなろうと私に関係ないし!!」
慌てて訂正する霊夢の言葉に少し不満があるので、悪戯を仕掛ける。
零:「僕は仲良くなったし、大切だと思っていたのに...」と、うなだれて言う。
今度はこちらを見て、焦りだす霊夢。
霊夢:「ちょっ...そ、そういうことじゃなくて...」
困って、あたふたとする霊夢。すると、
霊夢:「あーもう!私も仲良くなったと思ってるし...そ、その...」
霊夢:「大切、だから...零のこと...///」
耳まで真っ赤になりながら、霊夢が大切だと言ってくれたのだ。
零:「もう~!可愛いんだから霊夢は~~~❤❤❤」
霊夢:「きゃ!引っ付くんじゃないわよ!!」
零:「大・大・大好きだよ!!霊夢!!」
霊夢:「そういう恥ずかしいこと、大声で言うんじゃないわよ!!」
そんなこんなで、紅魔館に向かう事になったのだが...
零:「...霊夢、気付いてる?」
霊夢:「えぇ...囲まれたわね...」
紫:「面倒ね...どうしましょうか?」
零:「数にして、百。そのうちの五体が特に強いって感じかな?」
霊夢:「あんたのその感知能力、強すぎない?」
零:「この感知も万能ではないからね...隠蔽看破出来ないから...」
霊夢:「まあ、さっさとこいつら片付けて、紅魔館に急ぐわよ!」
紫:「そうね。急がないと深刻な問題が起きてからでは遅いからね」
零:「雑魚は任して!大物はそっちに任せるよ?霊夢!紫さん!」
霊夢:「頼んだわよ!零」
紫:「お願いね!」
上空から、二人が後方に向かう間に少し数を減らそうか...
零:「まあ、君たちには悪いけど、少し痛い目にあってもらうよ!」
零:「スペルカード発動!!」
零:「雷属性上級魔術『極雷』」
背後から轟音と共に凄まじい熱波と閃光が迸る。
霊夢:「あいつ、神社吹き飛ばすつもり!?」
紫:「ちゃんと結界を張ってるわよ...多分」
霊夢:「...な、なら良いけど...さて、これが低級妖怪?冗談キツいわよ?」
私の目の前にいるのは、明らかに上級か弩級に匹敵する大妖怪クラスの妖気を放っている。
紫:「いいえ、低級妖怪じゃないわ...中級妖怪ね...」
それが弩級レベルまで強化されたの?とんでもないわね...
霊夢:「まあ、急がなきゃいけない理由が一つ増えただけだけど...」
霊夢:「スペルカード発動!!」
霊夢:『霊符「夢想封印」』
色とりどりの弾幕が妖怪に直撃する寸前で避けられるが、
霊夢:「残念ね...博麗の巫女はそんなに甘くないの!」
霊夢の弾幕は妖怪目掛けて追尾する。そして、妖怪の背中に直撃する。
吹っ飛ばされる妖怪を無視して突っ込んでくる奴がいるあたり、本当に理性の欠片もないようだ。本能的な攻撃性に全振りしたような奴だと思えば、分かり易いだろう。だが、
紫:「駄目ね~直線的に突っ込んじゃダメでしょ?」
そう言うとスキマから弾幕が放たれる。直線的に突進してきたこともあり、回避することは出来ないそう思っていたのだが、次の瞬間には紫の背後に回り込んでいたのだ。
紫:「あら?随分と俊敏なのね...まぁ...」
紫:「関係ないけど」
紫:「スペルカード発動!!」
紫:『境符「四重結界」』
紫の結界に閉じ込められれば、能力も持たない妖怪は脱出不可能だろう。
更に、ダメ押しの弾幕でしっかりと倒している。
紫:「さてと、残りは...」
紫と二人で周りを見渡すと、確かに居た妖怪が三匹、見当たらない...
霊夢:「零の方に逃げたんじゃ!!」
急いで零の居た方に戻ると...そこには...
気絶させられた妖怪が山積みになっており、その近くに
零:「あ!霊夢~紫さ~ん!!残党は潰しといたよ~」
先程の弩級レベルの妖怪三体が気絶させられていた。
零:「ちょっとやり過ぎたかな?少し強いからちょっと強めにやったら」
零:「こうなっちゃった。ごめんなさい...」
妖怪たちには、大小様々な火傷が見て取れた。
紫:「い、いえ...怪我が無くて何よりよ...」
あいつらを「少し強い」と称するあたり、零の強さが伺える。
霊夢:「まあ、これで紅魔館に行けるわね」
霊夢:「それじゃあ、行くわよ!零!紫!」
零:「うん!」
紫:「ええ!」
そう言って、飛び立とうとして...零が飛べるかを考えていなかった事に気付く。
霊夢:「零、あんたって飛べ...」後ろを振り向くと、
零:「...?」何事も無いかの様に飛んできている。
霊夢:「るわよね~」
もう驚かないというより、驚く気力もないのだ。もう何でもありだな...と思いながらも飛べるなら好都合と紅魔館目掛けて飛び立つのだった...
しかし、この時に私は気付くべきだった...
ただの異変の再来、その程度にしか考えていなかった。空を覆う赤い雲の発生地点の空に微かなヒビが入っていたことに気付いてさえいれば...
そうすればきっと、こんな展開は回避できたかもしれないのに...
???
???:「ふふふ...」
???:「や~っと、壊れてくれたよ~♪」
静かな部屋の中で楽し気な少女の声が響く。
???:「無駄な抵抗を続けてくれたおかげで出てくるのに時間掛かっちゃった」
???:「おかげで予想以上に力を付けることが出来たから」
???:「まあ、良いか...」
???:「早く来ないかな~博麗の巫女~」
???:「白黒の魔法使いでも良いし、妖怪の賢者でも面白そうだな~」
???:「さあ!幻想郷を『破壊』しよう!」
???:「精々、壊れない様に抗って頂戴ね?ずっとずーっと私が遊べるように...♪」
第三話どうでしたでしょうか?
もう誰が出てくるか分かる人には分かると思います。
(バンバン単語出してるから、言わなくても分かるけどwww)
次回から紅魔館編に入っていきます!お楽しみに!!
最後に、コメント・お気に入り登録など良ければ、よろしくお願いします!
次回“東方追及録”第四話「最悪の差異と初対面」お楽しみに~!!