そんな中でも小説投稿を続けていますが、編集中にくしゃみに邪魔されて折角、思いついたセリフを忘れるなどの事がありながらも頑張って製作しています!
さあ!今回から紅魔館編に突入していきます!!ぜひ、お楽しみください!!
それでは、東方追求録 第四話どうぞ~!!
第四話
~最悪の差異と初対面~
そんなこんなで空を飛び続けること十数分後...
紅い館がはっきりと見える程に近づいてきた。流石に何も対策無しに突っ込むと、
「ミイラ取りがミイラに」という状況になるので、狂化の魔法の無効化の魔法を展開しているが、一向に収まる気配が無い。心象灯影は魔法の中では特殊な部類に入る。心象灯影は発動中に魔力を消費し続けるので、途中で魔力が尽きてしまうことがある。しかし、今回の使用者は随分な魔力量をお持ちの様だな...さらに魔法の精度も良いときた。結構な面倒事と言えるだろう。
何故、そんな事が言えるのかと言うと、魔法の常時発動型は『妨害』や『抵抗(レジスト)』を
行われるとそれらを相殺するのに魔力を通常より多く消費するのだ。更に、連続して魔法を
掛け続けるこの魔法は少しの間、無力化していれば、大抵は魔力切れになるのだが、それが
発動し続けていられる理由の候補としては、
1.魔力を無限に等しく持っている。または、魔力回復が異常に早い。
2.何かしらの能力・魔道具の効果による魔力関連の補助効果。
3.術式を最適化したものを使用する。
この三つが大きな理由の候補だろう。しかし、第一の理由はまず無いだろう。なぜなら、無限の
魔力を持っているなら、心象灯影など使わずに『完全洗脳(ブレイン・ジャック)』などの魔法を
使って、獄門を無理矢理開けば良い話だからだ。そんな初歩的なミスをするわけが無い。
次に、能力や魔道具の可能性だが、こちらは先程に比べればまだ可能性が高いが、その程度の話だ。
そして、本命が三つ目だ。『心象灯影の術式の最適化』これでおおよそ、当たりだろう。
これは高難易度の魔法を使用する際によく使われる手法だ。
一般的な魔法の術式は、制作者が手探りで作ったものを色々な者の手に依って、広く多くの者が使える様にした為、人に寄っては魔力の消費が激しかったり、発動までにラグがあったりと色々な小さな問題がある。それらを無くすことで魔力のロスを限りなくゼロに近くすることを『術式の最適化』と言う。今回もその手法が使われた可能性が高いのは紛れもない事実だろう。つまり、術者は相当の熟練度の魔法使いと言うことだ。
そんな事を考えていると、館の門が見えてくる。
それと同時に、門の前にチャイナドレスに身を包んだ女性が立っている。
ただし、「人間」ではないが、感じる力的に妖力と気力を持った妖怪?の様だ。
パッと見は、寝ているように見えるが、能力で周囲の感知をしていることが分かる。かなり腕の立つ妖怪だろう。
零:「注意し...「さっさと入るわよ」...て...」
霊夢:「注意?何を?」
零:「え?何をって...あの人?」と門の前に立っている妖怪を指差す。
霊夢:「あ~寝てるから大丈夫...それに大して強くないし...」
零:「それはない」
霊夢:「本当よ!前に来た時はワンパンだったし!!」
零:「相当、手を抜かれてたんだね...」
霊夢:「何よそれ!?」
零:「来るよ!霊夢!紫さん!」
僕がそう言ったか、言ったと同時に地上から衝撃波が飛んでくる。
霊夢:「なっ...!?」
零:「うん?気弾じゃないってことは、小手調べって事か...」
霊夢:「な!?何よ!あれ...!?」
零:「空間叩いて、衝撃波を飛ばして来てるだけだよ!」
霊夢:「あいつ、こんな事出来たの?嘘...」
零:「マスパ程じゃないけど直撃は避けた方が良い」
零:「霊夢なら結界張っとかないとピチューンじゃなくて、グチャってなるよ?」
霊夢:「それマスパより威力高いじゃない!?」
零:「?魔理沙のマスパはあれ、リミッター解除すればもっと火力上がるよ?」
零:「あれが最大火力なわけないでしょ?」
そんな事を話す間に衝撃波の数が増えてくる。いい加減に避けるのが大変になってきたが、だからと言って近づけるわけではない。という「痒いところに手が届かない」状態だった。
だが、こっちにはそういうのに強い人が居るんだよ!
紫:「ふふふ...いくら本気を出しても私には勝てないわよ?」
スキマを使用して、衝撃波を次々に消していく紫さん。相変わらず、強力な能力だ...味方で良かった。本当に...などと考えている内に気付けば、彼我の距離は十メートル程になっていた。
????:「何の用ですか?霊夢さん」
????:「今、紅魔館は関係者以外立ち入り禁止ですのでお引き取りください」
霊夢:「あら?それは出来ない相談ね」
霊夢:「それよりも一ついいかしら?」
????:「何ですか?」
霊夢:「あんた、前の戦闘の時に手を抜いたの?」
????:「...」
????:「手は抜いてません...『弾幕ごっこ』で全力を出して、負けましたよ...」
零:「あくまでも『弾幕ごっこ』では、でしょ?」
????:「痛い所を衝いてきますね...ところで貴方はどちら様ですか?」
????:「見かけたことのない顔と気ですね...」
零:「やっぱり...中国辺りの妖怪なんだ...」
零:「僕の名前は、零。よろしくね?」
????:「これは丁寧にどうも。私は紅美鈴と言います。以後、お見知りおきを」
零:「ねえ?お姉さんは『混じってる?』」
美鈴:「?すいませんが言っている言葉の意味が分かりません...」
零:「ふ~ん...まあ、良いや!ねえ?そこ通して欲しいんだけど?」
美鈴:「無理だと言っているはずですが...?」
零:「だよね~」
零:「だから...あんまり使いたくなかったけど...」
このやり方はあんまり使いたくない。あまり良いものでは無いから...仕方ないか...
零:「...ブラックアウト...」
これは対象の意識を刈り取る魔法だ。しかし、ショックによって気絶させるものなので、人によっては一生のトラウマになることもある為、あまり好んで使うことはない。
だが、今回は事がことなので仕方ない。
零:「恨んで良いよ...」
美鈴:「ぐっ?!...がああああああーーーー!?!!」絶叫と共に倒れる美鈴を受け止めながら、
零:「今はオヤスミ...」
近くに寝かせると、霊夢と紫さんが来る。
霊夢:「今のって、何?」
紫:「霊夢...」
零:「精神的ショックを与えて、対象を気絶させる魔法」
零:「人によっては、一生のトラウマになることもあるから、あんまり使いたくなかったけど...」
零:「それに、あんまり褒められたものでもないしね...」
零:「さあ...先を急ごう...」
霊夢:「えぇ...そうね」
そう言いながら、紅魔館の中へと入っていくのだった。
~紅魔館~ホール
零:「おお!!広~い!!」
そこには学校の体育館程もある大きなホールあったのだ。ただ、
霊夢:「相変わらず、目に悪い色してるわね...」
全面が紅いので、とても目に良い色とは言えないけど...
霊夢:「珍しいこともあるもんね」
霊夢:「咲夜が来ないなんて...いつもは呼んでなくても来るのに」
零:「ねえ?その咲夜さん?ってどんな人なの?」
霊夢:「ここの主人の吸血鬼に仕えてるメイドよ」
零:「へえ~メイドさんか...」
霊夢:「やらしいこと考えてんじゃないわよ?」
零:「えぇ~?霊夢のメイド姿、似合うと思うんだけどな~」
霊夢:「!?そ、そういうこと考えてるんじゃないわよ!!...(///」
霊夢:「この変態!!」
零:「霊夢が好きなだけだよ~❤」
紫:「私、空気何だけど?」
霊夢:「何ぼさっとしてんのよ?さっさと紅魔館の中探しなさいよ」
紫:「え?私の扱い雑じゃない...?泣きそう...」
零:「ただの照れ隠しですよ...」
零;「霊夢も言葉が過ぎるよ?」
霊夢:「悪かったわよ...」
などと雑談しながら、ホールにいると不意に視線を感じる。
零:「さてと...出てこいよ?お間抜けさん?」
さっきから殺気が駄々洩れのお馬鹿さんにそう呼びかける。
その言葉と同時にナイフが飛んでくる。
零:「おっと...」飛んでくるナイフを避けると、さらにナイフが『出現』した。
空間からいきなり現れた様に見えたが、この動きを僕は『知っている』。
???:「ッ!!」
零:「そこ!!」飛び込んでくる人影が握るナイフの刃先をへし折る。
奇襲で襲撃側が武器を破壊されると、結構な確率で一瞬のスキが出来る。そこを突く!
???:「ッ!?」
零:「セイ!!」拳圧をぶつけて、吹き飛ばす。
零:「?消えた...」
???:「ッ!!」
背後からの完璧な奇襲だが、僕以外も忘れてもらったら困る。拘束用の結界に見事に引っ掛かってくれた。
霊夢:「何やってるのよ、咲夜...」結界を張った張本人の霊夢が話しかける。
咲夜:「くっ...」
紫:「あいかわらず、面倒な能力ね」
二人はこの人を知っているようだ。そして、
零:「何でいきなり襲ってきたんですか?」
咲夜:「何で?...そんなの言わなくても分かってるでしょ?」
咲夜:「うちの門番に何をしてくれたの?」
咲夜:「返答次第では、殺すわよ?」
零:「...」
霊夢:「咲夜、落ち着きなさい。あんたらしくないわよ?」
咲夜:「霊夢。今、私はこいつと話してるの?邪魔しないで...」
零:「ちょっと気絶してもらっただけだよ...」
咲夜:「本当にそれだけですか?」
零:「何かあったら、殺して貰っていいよ」
霊夢:「零!?」
咲夜:「その言葉、努々忘れぬように...」
零:「ああ...肝に銘じておくよ」
その場のピリピリとした雰囲気からか、誰も話そうとしない。それに痺れを切らした霊夢が、
霊夢:「あんた達、今度は何をしたのよ?」
霊夢:「また紅霧異変の続きでもする気なの?」
咲夜:「何の話かしら?」
霊夢:「惚けるんじゃないわよ」
霊夢:「外の紅い霧はどう説明するのよ?」
咲夜:「少なくとも私はお嬢様からは特に何も聞いていないわよ?」
零:「霊夢...」
霊夢:「何?零...」
零:「ヤバイ...来る!!」
夢で感じた狂気と全く同じものを感じて、霊夢に伝えようとすると同時に、地面が大きく揺れて、
地面から二人の少女が床を突き破って、飛び出してきた。
その勢いのままに突っ込んできたこともあり、回避が間に合わずに吹き飛ばされる。
霊夢:「零ーーー!!」
天井に叩きつけられる僕を見て、霊夢が叫ぶ。だが、その背後から霊夢に向かって飛翔するものがある。
吸血鬼達が放った弾幕だった。ただの弾幕なら問題なく霊夢は避けれるだろう。しかし、今、霊夢に
向かって行っている弾幕は、明らかに弾幕ごっこのルールを無視した回避不能弾幕だ。
零:「ッ!!させるか...!!」明らかに霊夢を殺す勢いの弾幕だ。
天井を蹴って、霊夢の横まで飛翔して飛んでくる弾幕に向けて、
零:「スペルカード発動!!」
『雷符「スパークボルト」』
雷撃が辺りの弾幕を根こそぎかき消す。
霊夢:「大丈夫!?零」
零:「少しは自分の心配してよ...こっちは大丈夫...」
霊夢:「あんたが言ってた吸血鬼って、あの子?」
零:「そう、だよ...」
霊夢:「まあ、何となく予想はしてたけど...」
零:「霊夢、その傷!?大丈夫?」
そこで霊夢の左腕が切れて、血が垂れているのが目に入る。
霊夢:「え?あ~ただのかすり傷よ」
零:「...」
霊夢:「どうしたの...よ...」
零の周りから凄まじい霊力を感じる。それと同時に、初めて零に『恐怖』を感じた。
零:「おい...吸血鬼ども」
零:「誰に手を出してんだよ...!!」
零:「殺されたいの?」
辺りに零の怒りが目に見えない重圧となって圧し掛かる。
???&???:『ッ!?』
戦闘中だった二人もこちらの零の異変に気付く。そこで片方の吸血鬼が此方の存在を見て驚く。
戦闘で手一杯で此方に気付かなかったのがよく分かる。
???:「霊夢!?何で...!」
霊夢:「まあ、これだけ妖力まき散らしたら、嫌でも分かるわよ?レミリア」
私がレミリアと呼んだ吸血鬼。「レミリア・スカーレット」は、この紅魔館の主だ。
レミリア:「...確かにね、霊夢が気付かない訳ないわよね」
レミリア:「それで、さっきからフランと対峙してる彼は誰?」
レミリアがフランと呼んだもう一人の吸血鬼。「フランドール・スカーレット」は、
レミリアの実の妹にあたる存在だ。そして、レミリアが異変を起こす原因でもある。
霊夢:「あいつは零。謎が多い外来人で、この事態を予測した奴よ」
レミリア:「...んな!?そんなこと出来る訳ないじゃない!」
霊夢:「実際にあいつは、幻想郷に来た日にあんたの妹のことを夢で見たって言ったの」
レミリア:「本当なの?その話...」
霊夢:「ええ...私も何でフランについて知っているのかは分からないけど...」
そうだ、零はなぜフランを知っている?何処かであった?いいや、それはない。
紫が零を見つけた時に、零は気絶していた。さらに、昨日の取り乱した零のあの表情、
あれが嘘の演技だとは思わないし、思いたくない。
レミリア:「そう...」
レミリア:「それよりも大丈夫なの?彼の霊力は凄まじいけど、フランに勝てるの?」
霊夢:「大丈夫よ...普通の外来人とはわけが違うから」
レミリア:「そう...あなたがそこまで言うなら任せるわ...それより...」
そこで一呼吸間を開けて、まるで悪戯をする子供のような表情をしたレミリアが、
レミリア:「ねえ!どういう関係なの?あなた達...友人?それとも、恋人かしら?」
「恋人」その単語に顔がボッと熱くなるのを感じて、とっさに言い返す。
霊夢:「どいつもこいつも、何でそうなるのよ!?」
レミリア:「あら?図星かしら?博麗の巫女様にもとうとう春が来たのね~♪」
霊夢:「うっさい!!」
そんな軽口を掛け合いながら、零たちの方を向くと...
魔法陣から伸びた鎖がフランの体を幾重にも絡めとり、身動き一つ取れなくしていた。
対する零は、一切のダメージ痕もなく、無傷でフランと対峙している。
この短時間で、一切の攻撃を受けずにフランを無力化するなど、紫でも骨が折れるであろうことは
容易に想像がつく。しかし、零は実際にやってのけたのだ。この無理難題を...
零:「...」
零:「感じた狂気の割には弱かったね?」
フラン:「アハハハーー-!!」
フラン:「コンナ鎖、スグニ壊シテアゲル♪」
そんなことを言うフランの言葉に呆れたような口調で、言い放つ零。
零:「やれるもんならやってみろ」
フラン:「きゅっとして...ドカン!!」
誰もが鎖が破壊される光景を思い浮かべていたが、
フラン:「え...?何で!?」鎖にはヒビ一つ入っていなかった。
フラン:「きゅっとして...ドカン!!」
フラン:「きゅっとして...ドカン!!」
フラン:「きゅっとして...ドカン!!」
フラン:「きゅっとして...ドカン!!」
フラン:「きゅっとして...ドカン!!」
フラン:「きゅっとして...ドカン!!」
フラン:「きゅっとして...ドカン!!」
何度、その少女がそう叫んだかわからなくなった頃...
零:「もう面倒だな...」しかし、一向に鎖は壊れない。
そういって、少女の額に魔法陣を描く。すると、まるで操り人形の糸が切れたかの様に動かなくなった。
零:「一人でやっててよ...頭の中で」
それを見ていたレミリアは慌てて、こちらに近づいてくる。
レミリア:「ちょっと!!フランに何したの!?」
零:「大したことはしてないよ...」
零:「ただの解呪の魔法だよ」
レミリア:「解呪?フランが呪われてたって言うの?」
零:「呪ってた?呪われてた?どうなのかは知らないけど」
零:「まあ、碌なものではないね」
霊夢:「何でそんなものがフランに...」
零:「それは知らない」
零:「まあ、一旦は場が落ち着きを取り戻すために」
零:「情報交換と行こうか?」
レミリア:「そうね...あなたが何者なのか気になるし」
零:「交渉成立だね」
レミリア:「いや、どういう状況よ...それ」
霊夢:「だ~か~ら~!」
霊夢:「昨日、突如としてスキマの中に侵入した正体不明の人物は紫と藍の包囲網を逃げ切り、
その上で零を連れてきて、その後は行方知れずのままで、おそらく逃走された」
霊夢:「そして、無理やり連れて来られた影響で零には記憶障害の症状が出てる」
レミリア:「そこがまずおかしいのよ。確認したの?それ...」
紫:「えぇ...私が能力を使って確認したわ」
レミリア:「あっそ」
霊夢:「話を続けるわよ?」
霊夢:「そして、そんな零を紫が保護して、博麗神社に連れてきて」
紫:「そこで二人の運命的な出会いが...!!」
レミリア:「なっ!?あんた達あったその日に付き合い始めたの!?」
紫:「そうなのよ~二人ったら、もうラブラブでー❤」
霊夢:「ゆ・か・り~?」
紫:「え~?だって、零と抱き合ってたじゃない霊夢?」
霊夢:「それを、言うなーー-!!!!」
レミリア:「えっ...マジで?」
レミリア:「咲夜、赤飯炊かなきゃ!」
咲夜:「かしこまりました」
霊夢:「ふっざけんじゃないわよ!!あんたら全員、退治してやる!!」
零:「まあまあ、落ち着いて霊夢」
霊夢:「あんたの性でしょ~~~!?」
零:「あはは...どうだったけな~?」
零:「まあ、そんなこんなでよろしくね!レミリアと咲夜さん」
咲夜:「咲夜で良いわ...よろしく、零」
零:「うん。よろしく」
零:「ところでさ、さっきの吸血鬼の女の子って『フラン』って、名前であってる?」
レミリア:「ええ、あってるわよ」
零:「あの子ってさ、どんな能力持ってるの」
レミリア:「それについて、貴方に質問なんだけど」
零:「何?」
レミリア:「あの子の能力は『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』よ」
レミリア:「フランの前ではどんなものも簡単に破壊される」
そこまで聞いて、質問の内容がおおよそ確信が持てた。成程、確かに不思議だろうね。
レミリア:「でも、貴方もあの鎖も壊れていないのはなぜ?」
零:「ま、そう来るよね...」
零:「てか、あの子さーあの鎖に能力使ってたんだwww」
零:「危ない危ない」
零:「危うく死なれるところだったよ~」
レミリア:「な!?死ぬところだったですって!?」
咲夜:「きっ!!」
レミリアが驚きの声を漏らすと同時かそれより早く、咲夜がナイフを首元に突き付けて...
というか、勢い余って少し刺さっている。刺されたところから血が垂れる。
咲夜:「先程の忠告が聞こえていなかったようね!!」
咲夜:「言ってダメなら、その体に消えない傷として刻み込んであげます!」
零:「それは随分と主人思いな事で...」
咲夜:「主人を第一に考えない従者がどこにいますか?」
零:「あはは。確かにね」
咲夜:「貴方、状況が分かってないみたいね?」
咲夜:「貴方を生かすも殺すも私次第」
零:「ふーん。で?どうするの?殺すんだったら早くして~」
咲夜:「あっそ、お望みとあらば喜んで!!」
そして、咲夜の持つナイフが零の首元に刺さる。
その寸前で咲夜の手を掴んで、その行為を霊夢が止めた。
咲夜:「離して、霊夢。こいつだけはこの手で!!」
霊夢:「そんなことしてどうなるの?私の仕事が増えるからやめて頂戴」
咲夜:「っ!!...こいつは!!」
零:「あのさ、早くしてくんない?ほら!」
そう言って、零は自分の喉元にナイフを深々と突き刺したのだ。
鮮血が飛び散り、辺りの床や壁を赤く赤く染め上げた。
霊夢:「な!?」
紫:「零!!」
レミリア:「んな!?嘘...」
咲夜:「え...?えっ!?な、なんで...」
一同がパニックに陥る中、ナイフを刺した状態から動かない零。
しかし、
零:「何、パニクってんの?殺すだの何だの言ってたくせして...」
一同:『えっ!?』
霊夢:「何で、生きて...」
零:「こんな簡単に死なないよ~」
紫:「零!!」
零:「は、はい!!」
紫:「私、言ったわよね?」
零:「え、えーと...はい...」
レミリア:「えっと、どういうこと?」
零:「要は、俺は人間じゃないってこと!」
霊夢:「え!?だって...あんたからは『霊力しか』感じ...あ!!」
零:「気付いたみたいだね?」
零:「そう、人間だろうと動物だろうと魔力や妖力は微量ながらも持ち合わせているのが普通」
零:「そして、それが感じ取れない者は自分自身で力を抑え込んでいる。ってこと!!」
零:「まあ、僕はそれだけが理由じゃないけど...」
霊夢:「でも、それが破壊されなかった理由にはならないわよ?」
レミリア:「確かに...そういえば、さっきのあの鎖って、結局のところ何なの?」
零:「それは、僕よりもそこに居る子の方が詳しいんじゃない?」
レミリア:「え、誰?」
零:「随分と洗練された魔法だね?魔法使いさん」
???:「あら?嫌味かしら、魔術師さん?」
レミリア:「え!?パチェ!?何でここに居るの?」
パチュリー:「それは、あれだけ地下で暴れたら分かるわよ」
パチュリー:「そのまま地上まで天井に大穴開けてくれたからね」
レミリア:「あ、いや、あれは不可抗力だったのよ!!」
パチュリー:「はあ...だから、文句の一つでも言おうと思ってたのに...」
零:「よろしく~パチェ『気安く呼ばないでくれる?』...」
零:「わーお...辛辣だな~」
パチュリー:「当り前よ。魔術師に呼ばれる名前なんて持ち合わせてないの」
零:「魔法使いの魔術師嫌いも困ったものだね」
レミリア:「さっきから不思議に思ってたんだけど」
レミリア:「魔法使いと魔術師って、何が違うの?」
この場でその質問は地雷だよ~レミリア~!!ほら、パチュリーさん明らかに嫌な顔しだした。
パチュリー:「レミィ?貴方、それ本気で言ってる?」
レミリア:「え、ええ...どうしたのよ?パチェ」
パチュリー:「まあ、仕方ないから説明してあげる」どうやら、怒りの波は過ぎ去ったようだ。
パチュリー:「まず、魔法使いと魔術師は意味合いが違うの」
零:「簡単に言うと、魔法は魔力を使って、世界の理に干渉するもの」
零:「そして、魔術は魔法を基に作られた呪術なんだよ」
零:「勘違いしている人が多いけど、魔術は呪術の一種に含まれるんだけど」
零:「その勘違いの方が定説となりつつあるんだよね。その性で今更、訂正しても手遅れのレベル」
零:「後は、魔術が基本的に魔力を代償にしかしないからって言う理由もあるんだけどね」
零:「呪術は代償を払うことで強い力を得る。だが、魔術は基本的に媒介と魔力だけで事足りてる」
零:「自分に縛りや制約を掛ける程の者は極端に道連れだったり、国一つ消し飛ばすとか」
零:「自分への代償が高過ぎて、命や魂を代償にしたりとか」
零:「おおよそ、正気の人間の発想ではない死体と地獄の上に成り立っているもの」
零:「それが魔術だよ」
零:「ゆえに魔法使いから魔術を使う魔術師とは頭のおかしい狂信者の集まりなんだよ」
パチュリー:「ふふふ...説明としては上出来よ。褒めてあげる」
零:「それはどうも...」
パチュリー:「私の言いたい事が分かったかしら?」
零:「まあ、この状況ではそう考えるのが普通だからね」
パチュリー:「それじゃあ、大人しく捕まってくれるのかしら?」
零:「ま、仕方なし。ってところかな~」
霊夢:「ちょっと!二人だけで話を進めないで!」
レミリア:「私たちにも分かるように説明して、パチェ!!」
零:「だって...」
パチュリー:「だから...」
咲夜:「つまり、パチュリー様は『零が』妹様に魔術を使って狂気を自発的に起こしたと?」
パチュリー:「まあ、そういうことよ」
パチュリー:「現状はそれが一番有力な説だからね」
パチュリー:「あの一瞬で呪いを見抜いたのも怪しいけど、百歩譲って違うとして」
パチュリー:「その呪いを一瞬で解呪なんて芸当が常人に出来る訳ないのよ」
パチュリー:「自分のかけた呪いでもない限りはね?」
零:「...」
霊夢:「う、嘘よね?零...」
パチュリー:「どうなのかしら?魔術師さん」
零:「ふふふ...ほんっとうに面倒だね、魔法使いは...」
「そんな...」そう言葉を漏らしそうになる霊夢。
零:「な~んてね!!そんなことしないよ」
パチュリー:「それじゃあ、どうしてフランが呪いをかけられてると分かったのか」
パチュリー:「どうして、すぐにその呪いを解くことが出来たのか」
パチュリー:「納得のいく説明を出来るのかしら?」
零:「出来るとも簡単にね...」
パチュリー:「それじゃあ、聞こうじゃないの」
零:「まず、さっきの鎖が何か知ってる?」
パチュリー:「あら?馬鹿にしてるのかしら?」
パチュリー:「グレイプニルでしょう?」
零:「そう。だけど、ただのグレイプニルじゃないんだな~」
零:「グレイプニルに、ヒヒイロカネを混ぜこんで、その特性である『永久不変』を引き継いだ」
零:「破壊不可能の鎖なんだよ。だから、壊れる訳ない」
零:「そして、僕が破壊されていない理由は」
零:「グレイプニルのもう一つの能力」
零:「拘束対象や鎖に触れたものを食らう能力」
零:「肉体だろうと命だろうと例え、不死身だろうと魂までも食らい尽くす」
零:「魔法使いなら分かるだろう?『貪り食うもの』の異名は伊達じゃない」
パチュリー:「そんなとんでもない魔道具を隠し持ってたなんて...!!」
レミリア:「え、ちょっと意味が分からないんだけど?」
パチュリー:「つまり、フランの破壊の結果のみを食ったってことでしょう?」
零:「ピンポンピンポン!大正解!!」
レミリア:「う、嘘でしょ!?」
霊夢:「な、何よ...それ...」
零:「さて、ここからが本番だよ?」
零:「なぜ、狂気の原因が呪いと見抜けたか?だったね」
零:「それを説明するなら、本人が目覚めてからの方が良いと思うよ」
パチュリー:「なぜ?」
零:「現状、説明する術を持ち合わせていないから」
パチュリー:「はあ?そんなの自分が犯人だって言ってるようなものじゃない」
零:「彼女の話を聞いた上で考えてもらえると助かるな~」
霊夢:「もう!!なんであんな心配するようなこと言うのよ~!!」
零:「あはは...ごめんって、霊夢~」
レミリア:「ねぇ。フランって、いつ目覚める?」
零:「この子の気が済むまでかな?」
レミリア:「?どういうこと?」
零:「まあ、目が覚めたら分かるよ」
その説明で、その場の全員の視線がフランへと向く。
その中で一人、違う方向を見る零。その視線の先に居るのは...
レミリア:「何かしら?そんなに相手の顔をジロジロ見るものじゃないわよ?」
レミリアだった。そんなレミリアの言葉には反応せずに話し続ける。
零:「ねぇ、レミリアさん...いや、レミィ」
零:「僕と何処かで会ったことない?」
突然、そんなことを言い出した零にその場の全員が目を見張る中、レミリアを見る零。
その目は真剣なものであり、嘘やふざけて言っている様な様子ではなかった。
レミリア:「...いいえ、初対面よ」
零:「そっか...ごめん、レミリアさん」
暫しの間、その場に暗い雰囲気が漂っっていたが
零:「ごめんね、変な事言って」
レミリア:「いえ、気にしなくて良いわ」
零:「さて、いい加減に満足して起きてくれないかな?」
霊夢:「ねえ?さっきから不思議に思ってたんだけど」
霊夢:「あんた、本当に解呪したの?」
レミリア:「え!?どういうこと?呪いを解呪したからフランの狂気は収まったんじゃないの!?」
零:「あ~(-_-;)落ち着いて!落ち着いて!」
零:「解呪はしたって言うか、解呪してる。って言った方が良いかな」
零:「フランの中で膨れ上がった狂気は解呪したからと言って、すぐに全部が無くなるわけじゃないんだ」
零:「無くなるまでの間、暴れ続けられたら流石に被害がヤバい」
レミリア:「え、あの鎖で縛り続ければ良いじゃない?」
零:「無理だよ。無限に顕現し続けられる訳じゃないんだ」
零:「契約で、使用時間に比例して『魔力』や『寿命』を消費するんだ」
霊夢:「寿命を代償にしてるの!?」
レミリア:「ちょっと、何てもん使ってるのよ!?」
レミリア:「赤の他人の為にそこまでする理由がないじゃない」
零:「うーん...強いて言うなら、懐かしさを感じたからかな。君にね?」
レミリア:「さっきの質問って、そういう事だったの...」
零:「うん。昔、会った子に似てるんだ」
零:「まあ、人違いだったわけだけど」
零:「ホントにダメな奴だよね、顔も声も思い出せないなんてさ」
零:「でも、覚えてることもある。あの『約束』だけは覚えてる」
レミリア:「ッ...!!」
零:「え...」
不意に驚きの声を漏らした零。その視線の先に立っていたのは...
フラン?:「ここは、どこ?」
先程まで真っ赤だった髪は白くなっていた。その姿には面影は見る影もなかった。
フラン?:「私は誰?」
そんな自問自答に答えられる者はこの場には居なかった。
第四話いかがだったでしょうか?
投稿まで時間が空いた理由としましては、
「リアルが忙しかった」と言っておきます。
さてさて、遂に紅魔館に突入した零一行でしたが、やはり波乱の一途を辿りそうですね。
次回はどんな事が起きるのか?そして、フランに呪いをかけたのは誰なのか?
次回“東方追求録”第五話「幼き王女との約束事」お楽しみに!!