知らない人間に憑依していきなり遊戯王のアカデミアに入ることになったことについて   作:ウィングゼロ

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知らない人間に憑依していきなり遊戯王のアカデミアに入ることになったことについて

遊戯王デュエルモンスターズ

それは現代における最も熱いカードゲームである。

かつて、ペガサスが開いたデュエルキングダム、海馬瀬戸が行ったバトルシティとデュエルモンスターズの大規模大会によりデュエルモンスターズの知名度は子供や大人まで一般常識とも呼べるほどに認知されるものとなった。

そして今、選りすぐりのデュエリストを育成する学園デュエルアカデミアの実技試験がとある会場で行われていた。

既に幾つものデュエルコートでは試験官とアカデミア受験生とのデュエルが執り行われ、あるものはモンスターを召喚し、あるものは魔法、罠カードを使って相手のモンスターを破壊する。

己の戦術を駆使して戦う受験生に相手の試験官は合格安否を見定めながら、受験生の布陣に対応していく。

 

「次、受験番号95番の方、デュエルコートに上がってください」

 

受験生とのデュエルを終えて立ち去った後、直ぐに次の受験生の番号を呼ぶ、試験官。そして直ぐにその番号を割り振られていた受験生がデュエルコートに立ち、試験官と相対する。

 

「これから君の実技試験を執り行う。安否は勝ち負けだけでなく、デュエル中の戦術も評価するので全力でかかってきなさい」

「……はい」

 

試験官が実技内容を軽く説明した後、受験生は短く返事をすると両者は左腕に装着されているデュエルディスクを展開して開始の合図を口ずさむ。

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

受験生LP4000VS試験官LP4000

 

「先行は君からだ。どう動くか見せてもらおう」

「ドロー…………俺は『BF(ブラックフェザー)蒼炎のシュラ』を通常召喚」

「BF(ブラックフェザー)?聞いたことのないカードだな」

「更に手札から『BF(ブラックフェザー)黒槍のブラスト』と『BF(ブラックフェザー)』残夜のクリスを特殊召喚」

「何!?一気にモンスターが三体だと!?」

「『黒槍のブラスト』と『残夜のクリス』はフィールドに他のBF(ブラックフェザー)と名の付くモンスターがいるとき特殊召喚出来るカード……これでターンエンド」

 

受験生

 LP4000

 フィールド

BF(ブラックフェザー)蒼炎のシュラ ATK1800

BF(ブラックフェザー)黒槍のブラスト ATK 1700

BF(ブラックフェザー)残夜のクリス ATK 1900

 手札3

試験官

 LP4000

 手札5

 

「私のターン。ドロー!(一気に3体もモンスターを出すとは……しかし伏せカードはない。ならばここは)私は『ブラッド・ヴォルス』を攻撃表示で召喚!そして魔法カード『デーモンの斧』を装備!これにより装備したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップする」

 

ブラッド・ヴォルス

ATK 1900→2900

 

「攻撃力2900か」

「バトルだ!ブラッド・ヴォルスで残夜のクリスを攻撃!」

「……その瞬間、俺は手札から罠カード『ブラック・ソニック』発動」

「何!?手札からトラップだと!?」

「このカードはフィールドにBF(ブラックフェザー)が3体のみの時、手札から発動することが出来る。BFが攻撃されたとき全ての相手の攻撃表示モンスターは除外される」

「ば、ばかな!?(これでは死者蘇生が使えない)くっ、私はカードを3枚伏せてターンを終了する」

 

受験生

 LP4000

 フィールド

BF(ブラックフェザー)蒼炎のシュラ ATK1800

BF(ブラックフェザー)黒槍のブラスト ATK 1700

BF(ブラックフェザー)残夜のクリス ATK 1900

 手札2

試験官

 LP4000

 手札1

 

「俺のターン……手札から『デルタ・クロウーアンチ・リバース』発動」

「また手札からだと!?」

「このカードはBF(ブラックフェザー)が3体のみの時手札から発動できる。セットされている魔法・罠カードを全て破壊する」

「『魔法の筒』『聖なるバリアミラーフォース』『激流葬』が!」

「……バトル、3体のモンスターでダイレクトアタック」

「打つ手が……ない……うわあぁぁっ!」

試験官LP4000→-1400

 

3体の一斉攻撃に試験官は膝を付け完敗で敗北したことに思うことを感じながらも悠然と立っている受験生に話しかける。

 

「これで実技試験を終了する。合格安否は追って連絡する。今日は帰って良いぞ」

「はい、ありがとうございました」

 

そういって一礼した後、受験生は特に留まる理由もないので会場から出て行く。

 

(まさか、手も足も出ずに負けてしまうとは……それにあの受験生、まだ本気を出していないようにも見えた)

 

立ち去っていく後ろ姿に試験官は彼の実力の底が見えないことに畏怖しつつ、次の受験生のデュエルの相手をするのであった。

 

 

それから暫くして、都会の人気の無い路地裏。

先程、試験官を圧倒した受験生は誰もいない場所でデュエルディスクを展開すると淡々とした流れでモンスターを召喚する。

 

「レベル4の『黒槍のブラスト』にレベル3チューナーモンスター『疾風のゲイル』をチューニング!」

そう宣言するとブラストが飛び上がり、ゲイルが三つの光の輪となってブラストを囲い、一本の光の線がブラストを包み込む。

 

「シンクロ召喚、レベル7『BF(ブラックフェザー)アーマード・ウイング』」

 

そうして光の中から現れたのは一体の強力なモンスター、それの出現を見た後、一息つく、受験生はデュエルディスクを閉じると出現していたモンスターも消える

 

「……はぁ、シンクロ出来たよ……それにしても何が何だか」

「朝起きたら、知らない少年に乗り移ってるし、この子の母親や妹には今日デュエルアカデミアの実技試験だろうって心配されるし、地図と端末だよりに試験会場に来てみれば、先行ドローはあるわ。融合はあるけどシンクロもエクシーズもリンクもないわで、どうしようか迷ったし」

 

朝からずっと悩んでいた数々を愚痴のように溢す受験生は言い切ったことで少しはすっきりしたのか、頭をかいて来た道を戻っていく。

 

「まあ、これは夢で明日になれば元通りになるだろう」

 

ああ、疲れたと腕を伸ばして背筋を伸ばしつつ、受験生は記憶頼りにこの体の持ち主の自宅へと帰る。

そして翌日……

 

 

「……なんでさ」

 

彼が目を覚ますと昨日みた部屋で起きて、起きた早々夢じゃないのかよ。と呟いた。

 

 




マスターズデュエルやって、ちょっと書きたくなって書きました。

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