巨人なんか必要ねぇんだよ!【進撃×タクヤさん】   作:カトゥーン

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明日は所属兵団決める日。

1回戦8ラウンドはお前が始めた物語だろ 投稿者:神 投稿日:847/9/31(日) 19:19:19


第4話 また来たぜ! 超大型巨人

所属兵団を決める前に訓練兵たちは早速任務に付いていた。

 

それぞれの役割がある中、タクヤ所属の第4班7名は、壁上固定法の整備任務の為その日は50メートル上にある壁上に集まっていた。

 

エレン、サシャ、コニー、ミーナ、トーマス、サムエル、そしてタクヤだ。

 

巨人襲来に備え、壁上に設置された大砲を問題なく撃てる様にメンテナンスをする部隊。

新兵ながら重要な役を任されている。巨人の足止めや運が良ければうなじを吹き飛ばし駆逐できる大砲の部品点検や交換、また弾詰めを行う。

 

「弾を詰め、詰め込めるだけ詰め込もうぜぇ!」

「ダメだってタクヤさん。弾込めは最後だしそんなに入れるもんじゃないって。」

「なんでタクヤはすぐに限界まで詰め込もうとするんだよ…。俺でもそれはマズいって分かるぜ。」

「タクヤは詰め込むのが趣味ですからね。」

 

砲弾をとにかく詰めようとするタクヤを、エレンとコニーが止めサシャがいつもの事だと流す。

 

「ところでお前ら、所属兵団決めたか?」

 

エレンは班員達に尋ねる。内心憲兵団や駐屯兵団が大体だろうと思っていたがそうではなかった。

 

「調査兵団だよ。俺だけじゃなくてコニーもサムエルもミーナもな。」

「え! 何でだよ!」

「昨日のお前の演説が効いたのさ。」

 

エレンは昨日の夜、同期達の前で堂々と自由について語った。

それが各々迷っていた道の指標となったのだ。

 

「えへへ……それでですね、実は私……上官の食糧庫から、取って来ました。」

 

そうしてイっちゃっている目で、ハムを懐から取り出したサシャに面々は戦慄する。

 

「教官の食料庫から盗むなんて、バレたら懲罰房行きよ! 何考えてるのサシャ!」

「バカってこええ……。」

 

ミーナとコニーの二人が思わずとがめる。何度も罰や説教を受けているのにサシャは全く懲りていない。

 

しかし

 

「大丈夫ですよ。また領土を奪還したら…狩でもなんでもできます。 またお肉も手に入るんですから。」

「「……!!?」」

 

皆はそれで元気付けられたのだろう。

 

「そのお肉…私にもあとで頂戴! 絶対…巨人から領土を取り戻そう!」

 

面々の目に力が宿り、希望が沸く。

 

(そうだ……これからだ。俺達人類の反撃は、これからなんだ!)

 

 

エレンは勇気を貰いひとり誓う。必ず巨人を駆逐し領土を取り戻すと。

 

 

 

そして

 

 

 

轟音と雷鳴が爆発した。

 

 

 

超大型巨人が、壁の間際に出現!!!!

 

 

ドオォォオオオオオン!!!!!

 

 

「な、なんだ!!!!」

「ウォオッ スッゲ!!!」

 

超大型巨人の突然の出現と供に熱風がまきおこる!!!

エレン達は不意の熱風にあっさりと空へ投げ飛ばされた。

 

「うっあ!  立体起動に移れ!!」

 

唯一指示を出せたのがエレンだった。そんな状態でも、立体起動装置を皆が即座に起動させ戦闘態勢にはいる。

 

「来やがったな……とうとう、このクソ巨人が!!!」

 

コニー、サシャ、ミーナ、サムエル、トーマスはなんとか体勢を整えそこにエレンからの指示が飛ぶ。

 

「固定砲整備4班! 目標! 超大型巨人!」

「ちょっとエレン! 本気!? 私たち新兵だけで勝てるわけが」

「ここで仕留めねえとまた! 俺達は敗北する! やるぞみんな!」

 

不意打ちを喰らい、それでもなんとか戦おうとするが相手は超強敵だ。おそらくこの場に居る全員が死ぬだろう。

希望の無い戦いが始まっている。

 

「あ、タ、タクヤさんが居ません!」

「えッ まさか今ので吹き飛ばされたのか!? トーマス! そっちにはいるか!?」

「いない! タクヤ! いったいどこに」

 

その場にいない淫獣ボディービルダーを目で追うも見当たらず。それもそのはず。

彼はすでに、攻撃に移っていたのだ。

 

「ウオオオッス! てめえもう生きて帰れねえなあ!」

 

なんと熱風巻き起こる中、超大型巨人の首を斬りつけている!!

 

「す、すげえタクヤさん。こんな中でなんで近づけてるんだ!?」

 

エレンも攻撃をしたいが熱風でうまくアンカーが巨人に刺さらない。しかしタクヤは壁や巨人の肉体に一瞬アンカーを刺しすぐに巻き取りヒット&ウェイの攻撃でダメージを与える。

 

 

「オレはよ! 今まで何度もロウソク責めや熱責めをよ! 受けてきたんだよ! 新宿調教センター出身ナメてんじゃねえぞオイ! ナマイキなガタイしやがってよ!」

 

「うっ! いいぞタクヤさん! 俺も今やってやる!!!」

 

エレンがなんとかアンカーを超大型巨人の首裏に刺し、巻き取り急接近!! 熱風を根性で耐えて攻撃をする!

タクヤが超大型巨人の乳首部分を攻めて悶絶させようとするのと同時に、超大型巨人の超巨大キックが城門に大激突した。

 

 

ボッゴオオオオオオオオン!!!

 

再度、再度、人類の領域に穴が開き絶望のケツ穴が開いてしまった。

 

そして、超大型巨人は一瞬で姿を消した…。

 

「ぇ なんで消えたんだよオイ! テレポートか!? え!?」

「まただ……あの時と一緒だ。また、急に消えやがった……。」

「エレン! タクヤ! 大丈夫ですか!?」

「おいエレン! なにが起きたんだよ! アイツはどこいったんだ!」

「消えたんだ! 前と同じだ!」

 

狼狽するタクヤとエレンに、サシャとコニーが接近する。

タクヤは乳首をいじりながら悔しさで絶叫していたが、そこに駐屯兵団が来て、タクヤへ狂人を見る目を向けながら訓練兵たちに作戦配備の支持を出した。

 

 

 

こうして壁の修復作業と巨人の討伐任務が全兵団に課せられ皆が各位置へ向かう。

 

だが前衛は崩壊し地獄の戦いが行われている。

エレン達の先輩連中は勇敢に戦い 喰われ 潰され 殺されていった……。

 

しかしエレン達は目標地点まで順調に進んでいっている。

巨人達にとって最強の誤算が同行しているからだ。そいつは 裸にジャケット、立体起動装置と種付け競パンを身につけ、空を縦横無尽に駆けている。

 

「んお! んお! んお! エヘェェ! ウオスッゲ!!! ンアーーーー!!!!!」

 

ガンギマリ顔でヤクキメてるんじゃないかともっぱらの噂のタクヤが、なんと並居る巨人を斬り裂いている!!!

 

「も ぜってえ助からねえぜえ! チンポ斬りおとしてやるからよお! チンポねえじゃねえかお前ぇ! オンナかよ!」

 

 

「うわあ……訓練ではヤバイやつだと思ってたけど、実戦だともっとやべえ奴じゃん……。」

「なんであんな風に動けるんでしょうか……あんな動きをする動物見たことありませんよ。もう14体は巨人を討伐してますよ。」

「おいトーマス。と、とりあえずこれなら目標地点まで行けそうだな。ていうかタクヤのあんな動き、俺達は習ってないぞ。」

「当たり前だ! アレはタクヤじゃないとできない変態起動だ、まじめに考えるなよサムエル。」

 

コニー達は後ろから立体起動で着いてくる形になり、その前衛をタクヤとエレンが努める。

 

タクヤは変態立体起動で巨人のうなじや足を切り、エレンがそのフォローに回る。

 

ザンッ と景気よくうなじが削がれる。

 

「やった! 討伐数 1!!!」

「やるじゃんエレン! 今夜はオレのケツマン掘っていいぜ!」

 

「あ、エレンも討伐した。すごいわねえ。」

 

ミーナが後ろで見つつエレンを賞賛していた。

 

「タクヤさんもすごいんだけど、あのセクハラ発言がどうにかなれば……あと行動と服装と口臭と体臭と……」

 

そんなミーナのつぶやきは、戦線の空へ消えていった。

目標地点まであと3割といったところで、5体の巨人が前方から迫る。

 

「まっった来たぞ!」

「なんでっこんなに巨人が多いのよ!!」

「エ、エレン!!?」

 

8m級の巨人が他の巨人の影になり発見が遅れた。飛んでいたエレンの真下から大口を開けて飛び上がり、エレンに迫る。

 

 

「え…しまッ……!」

「あ、おいッッ!!」

 

そのまま、あっさりとエレンの片腕を噛み切り、飲み込んでいった。

あまりの速さに抵抗もできず胃袋に入るエレン。

 

「ッテメエ!! もう許せるぞオイ!!」

「俺達もタクヤを援護するんだ! あのクソ巨人の腹を引き裂いてエレンを救出するぞ!!」

 

コニーの号令にタクヤ以外が一拍遅れて反応する。本当は今にも叫びだしたくなるほどの恐怖がメンバーにはあったがソレを耐えて刃を構える。

 

「4時の方角からも巨人接近! まだ増えますよ!」

「なんでこんなに巨人が来るんだ! おかしいだろう!?」

 

サシャとトーマスの嘆きに皆が心中同意する。めまぐるしく動く巨人達との剣戟の中、タクヤが叫ぶ。

 

「おめえら! このナシマラ共は俺がヤる! 行け!」

「ダメだタクヤ! いくらお前でもこの数は!」

「つべこべ言わず行けホイ!!! 全滅よりはマシだ! あくしろよ!!!」

 

 

すさまじい気迫に押され5人の動きがよどむ。

コニーとサシャはそれでもという感じだがトーマスやサムエルに促され先に進もうとする。

 

「大丈夫だよみんな!! タクヤさんは死なない!……たぶん。」

「おう任せとけ!! ウォオオオン! オッス!!」

 

ミーナの声に呼応して淫乱戦闘民族クサイヤ人タクヤが剣と肉棒を光らせ巨人達へ挑む。

その姿を後ろに、5人が目標地点へ飛ぶ。巨人の特性上、人数が多い方へ集まるはずだがタクヤの屈強な上半身と乳首に引き寄せられたのか、5人を無視してタクヤに迫る。

それでも特殊ローションで肉体をテラテラにしたタクヤのすべり回る動きで巨人を翻弄する。

 

巨人の足を、腕を切り鈍らせてからうなじをそぐ。

一体一体確実に仕留めていく。早くしないとエレンが死ぬ。

焦らず、しかし爆発するほどの怒気をそのギリシャ彫刻のようなガタイに収め剣をふるう。

歯が、手が、巨大な殺人道具がタクヤをかすめる。

 

___斬

____斬

_____斬

______イク

_______斬

 

何体かしとめたところに建物へ突っ込んだ巨人により瓦礫が四方八方へ飛ぶ。

それはタクヤの上半身へ容赦なく降り注ぎ、さしものタクヤもこれには参る。

 

そして、タクヤを仕留める手が伸びる…。

 

 

 

___________そこから数百メートル先の地点

 

「あ、ミカサ! アルミン!」

 

コニーが建物の屋上に集まっている同期二人に声をかける。

底には二人以外にも何人も同期の訓練生達が座り込んでいた。なぜか誰もそこから動こうとはしていない

巨人から逃れた5人はなんとか他の仲間に合流できた。

 

「コニー! 君も無事だったんだ!」

「あ…他の皆も……。! エレンは、エレンはどこ!?」

 

しかしエレンの姿が見当たらない事に、ミカサは気づき、コニー達に問い詰める。

 

そこで、何か言いよどむ面々に、ミカサは嫌な予感を覚える。

誰も答えない。

 

 

「おうお前ら…、無事だったか。」

「ねえ、どうしたの? エレンは…? エレンはあなた達の班だったはずでしょ…?」

「なあミカサ…察してやれよ。」

「!? そ、そんな……コニー達はまだ何も言ってない…!」

 

 

うろたえるミカサに、ジャンは伏せ目がちに言う。

それは何かを察した顔であった。

 

「エレンは……巨人に喰われた……。」

 

「え……!?」

 

 

目を見開き静かに、そして大地が消える感覚をミカサは感じていた。

 

最も愛する家族の

死 を聞かされたのだから。

 

トーマスは5人を代表してそう伝えた。

 

「途中までは順調に進めていたのですが……複数の巨人の襲撃を受け…私たちでは、助け…られ…。」

 

 

いつも明るいサシャの表情は沈痛。他の面々も似たようなものであった。

 

 

「くそッ…あの死に急ぎ野郎が……。」

 

喧嘩ばかりしていたジャンは、それでも堪えたようだ。

ミカサほどではないが思うところはあった。

 

「エレンが…そんな、あのエレンが…!?」

 

アルミンにもそれは信じられないといった顔だ。

 

 

「タクヤが、俺達を逃がしてくれたんだ。このままだと全滅するからって…。すまん……実際あのままじゃ確かに全滅していた…。」

「タクヤさんまで!? もう作戦の陣形は完全に崩壊しているのか!?」

 

 

訓練兵たちがこうしていても巨人は来る。しかし留まる理由があったのだ。

それは立体起動装置で飛ぶためのガスが残量僅かなのだ。

 

 

「俺達だってここを離れてぇさ。だがよ…ガスの補充班がよ。いねえんだ。 見えるか? あの作戦本部。」

「あ、ああ。」

「はは…こんな事ってあるかよ。立て篭もりやがったアイツら。巨人に包囲されて動けねえみたいだぜ。」

「マジ…か…。」

「あーあ。こんなトコで終わりかよ、俺の人生も…。はぁー、つまんねえ人生だった……。」

 

へたり込む面々。だがミカサはうつろな目で立ち上がり立体起動装置を構える。

 

「なにをするんだいミカサ…?」

「決まっている。本部へ行く…。ここに居ても死ぬだけ。」

 

やぶれかぶれの突貫をしようというのだ。

エレンを失い心の均衡を失っている少女は、死に急ぐ。

もう諦めていた。この先の人生を。

それでも昔、エレンと交わした約束を果たすため戦いにいく。最期まで抗う。その約束を。

 

そうしてミカサが十人以上はいる訓練兵達に発破をかけ、窮地を切り抜ける意思を表示するため剣を高く掲げた時

 

 

咆哮が鳴り響いた。

 

 

巨人 と 淫獣マッチョサーフ系ボディービルダーの

 

 

人類の牙達の咆哮が!!!




現在公開可能な情報

・タクヤはつよい

・エレンは諦めない

・二人は無敵

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