ようこそホワイトルームが無くなった世界へ   作:好きjaなくないない無い

18 / 50
次章の無人島特別試験の題名何にしようかがここ最近の悩みです。
一応言っておきますがこの『裁判編』ってやつもセンスないと思ってる次第です。


裁判編(終中編)

 

 

一之瀬がカラオケルームに入ってきたのは堀北とのやりとりから5分ほど経った頃だ。クラスメイトでBクラスの参謀でもある神崎も一緒だ。

 

「ごめん、遅れちゃった?」

 

特に会話をしていなかったオレ達を見て気まずそうに挨拶する。

 

「大丈夫だ。概ね時間通りだし。何飲むかだけ教えてくれ。」

 

「え!いいよいいよ、ドリンク代くらい私達で.......」

 

「ポイントには余裕があるし大丈夫だ。」

 

そう言って一之瀬にはオレンジジュース、神崎には烏龍茶を頼む。そのドリンクが来たあたりで同盟についての話が始まった。

 

「同盟についてなんだが、ほぼ対等な関係の条約を作ってみたんだ。プリント化したから見てくれ。」

 

そう言ってオレは他の3人に一枚ずつプリントを渡す。

 

 

Bクラス・Dクラス同盟について

 

1 今後の学校生活で試験などのイベントが始まった時、一度会議を開きそれぞれの意見を交換する

 

2 自分のクラス以外へのクラスへ協力を申し出るときは、第一に同盟関係のクラスに打診すること

 

3 互いに協力を求める場合は相手にメリットなどを含め全て説明し、また相手クラスはこのメリット次第で協力するか否か決めること

 

4 この同盟は我々のクラスのクラスポイントの差異が100より小さくなった時点で終了するものとする

 

 

オレが書いたのは大きく分けて4点。別にどれもが難しい内容ではないはずだ。

 

「特に問題はなさそうだが、どうだ?」

 

いち早く読み終えた神崎は一之瀬に確認を取る。一之瀬も読み終わり、

 

「いいと思うよ。四つ目の同盟終了についても見分けがつきやすいしね。」

 

そう言って彼女はオレの方を見る。なぜか分からないが顔を赤面させ髪の毛をネジネジしていた。読み終えた堀北も、

 

「いいんじゃないかしら?協力の申し出は誰からもできるのでしょう?」

 

「ああ、その気になれば須藤や池も可能だ。もし今後の試験で協力する時があったらって時に便利だろ?異論がないならとりあえずこれで終わりでいいか?」

 

「いいよ。」「構わないわ。」「大丈夫だ。」

 

3人の了承を得られたのを確認して、

 

「分かった。とりあえずは同盟締結だ。今後はその紙を基準に協力していこう。何か条約で変えたいところや追加したい項目があったら教えてくれ。」

 

そう言ってその場は解散となった。3人が部屋を後にし、忘れ物等の確認をしたオレが伝票を持って会計に向かった時そこには神崎がいた。

 

「どうした?忘れ物か?」

 

「いや、綾小路、お前と二人で話をしてみたかったからな。これを機にと思ってな。」

 

「そうか、なら部屋をもう一回延長しようか。今ならまだ間に合うが。」

 

「いや、先程ドリンクを払ってもらったし、俺たちのリーダーを助けてくれた。そのお礼をしたい。個人的にな。」

 

「それならお言葉に甘えよう。」

 

俺たちは二人でカフェに向かった。このカフェは日頃から繁盛しており放課後は席を取ることもできないくらいの人気だが、放課後からしばらく経った今は微かに空き始めていた。オレと神崎は空いている席に座りメニューを見る。奢りということもありオレはタピオカミルクティーを頼んでみた。

 

「好きなのか?」

 

意外と言った表情で見てくる神崎。

 

「全くの未知だ。前々から飲んでみようと思っていたが、手を出せなかったからな。」

 

すぐに届いたドリンクを見てオレは驚いた。ミルクティーの中に入っているプルンプルンとしている黒い丸。飲んでみると甘さとタピオカが絶妙にマッチしている。今度は別の種類を飲みにこよう。

 

「ところで神崎、話があるんじゃないか?」

 

オレの指摘に微かながら反応する神崎。

 

「まぁ、初めて会ったときに警戒しすぎていたか...別に隠すつもりはない。別クラスに強力なライバルが現れたんだ。警戒せざるをえなかったんだ。気を悪くしたならすまなかったな。」

 

「別に構わない。しかし警戒か。やはりお前もAクラスを目指しているんだな。」

 

「お前はそうじゃないとでも?」

 

オレの言葉に引っかかった神崎が聞き返す。

 

「いや、もちろん目指している。だけど最近になって思ったんだ。本当に恩恵が必要なのかってな。」

 

「何だと?それは一体........

 

「興味深いなその話。私も混ぜてくれないか?」

 

ハッと発言した先を見るオレ達。そこには現生徒会長の堀北学がいた。

 

「お前か。別にいいぞ。だか、目立ってしょうがないから座ってくれ。」

 

「綾小路、その態度といいお前は生徒会長とも知り合いなのか?」

 

「いや、成り行きで数回話しただけだ。」

 

「オレのことはいい。それよりも話の続きを教えてくれ。奴が来る前にな。」

 

奴、とは誰なのか気になったが考えても分からないので話を再開する。

 

「この学校がくれる恩恵とはつまり好きな大学や職業につける。そんな内容だ。そのためには少なからずその部門の専門的知識をつけなければならない。例えばAクラスで卒業した生徒が全く関係ないプロ野球の世界に恩恵をつかって入ったとしよう。だが、残念ながら練習すらしたことのない素人は入団してすぐにクビにされる。」

 

「それは確かにそうだが、ちゃんとした道に使えば使いようはいくらでもある。」

 

恩恵があるに越したことはないと言い張る神崎。言いたいことはもちろん分かる。

 

「確かにそうだが、最近オレのクラスを見ていて思ったんだ。他クラスとのAクラスの取り合いに、奮闘している時のクラスメイトにはひと月前との彼らとは大きな違いがある。彼らは成長している。もし今のスピードで進化していくのならあいつらに恩恵は必要ないとも思っている。」

 

長々と話したオレは一息をつきがてらタピオカを飲んだ。俺の考えを聞いて少し考え込む神崎。

 

「確かにそうだが保険をかけられるのならかけるべきだろう。」

 

「それはそうだ。だから最初に言ったろ?本当に必要かどうか考えていると。何も諦めたわけじゃない。オレは、オレ達はAクラスを目指しているぞ。」

 

オレの静かなる宣戦布告は神崎に十分警戒を与えることができた。そして安心を与えることもできた。

 

「どうやらお前と組んだのは正解だったのかもしれないな。敵の敵は味方、今はこの言葉を信じよう。」

 

神崎が飲み物を飲みおえたときその場で静かに聞いていた会長が口を開いた。

 

「神崎と言ったな。悪いがこれから先の話は私情によるものだ。悪いが席を外してくれないか?」

 

「え?ああ、はい。それなら用もすみましたし、俺は帰らせてもらいます。綾小路、お前と話せてよかったよ。」

 

そう言って彼は席を立ちカフェを後にした。

 

「で、何の用だ?」

 

「何の用とは何だ?オレはたまたまお前を見たから声をかけたんだが?」

 

「とぼけるなよ。どうせこの機能を使ったんだろ。」

 

オレが会長に向け画面を見せると会長も携帯をこちらへ向けた。案の定、オレと同じ位置情報共有のアプリが開かれていた。

 

「このアプリはあまり目立った場所に置かれていない。いつ知ったんだ?」

 

「この前たまたまな、それより話はなんだ?」

 

「そうだな。時間もないし話させてもらおう。先ほどのお前の話は ハッキリ言ってオレと同じ考えだ。現に3年生のみんなはBクラスでもDクラスでもこの学校にふさわしいほどまでに成長している。」

 

堀北会長はそこで一口彼が買った飲み物を口に含んだ。

 

「だが、問題が発生した。去年の秋のことだ。当時一年Bクラスの、生徒会にも所属している生徒がリーダーとしてAクラスを抜き去り一躍話題になったんだが、問題はここからだった。あいつはクラス移動の権利を掛けて自分以外の3クラスを駒として蹴落とし合わせるような行為を始めたんだ。」

 

「ちょっと待て。オレもお前も言っただろう。オレ達は恩恵が必要なくなる程に強くなれると。それなのに何でだ?」

 

「分からない。あいつは何らかの方法で2年生全クラスを手玉に取ったんだ。そして奴が決めたルールのもと2年生では多数の退学者が出てしまっている。」

 

「どんなルールなんだ?」

 

「オレも全部は知らないが、代表的なのはポイントは50万プライベートポイント以上持ってはいけないことだ。そして50万を超えてしまったらすぐに奴に送金しないといけない。もちろん、不正が見つかった時点で即退学だ。」

 

「でもなぜ他クラスの奴らはそいつのいうことを聞かなくてはいけないんだ?別に聞かなくてもいいことだろ?」

 

「あいつは本当に頭の切れる奴だからな。あいつは全クラスにこう言った。各クラスから一名を卒業前にAクラスへ移動させてやるとな。そのせいで2年生はクラスメイトとも戦っている状態だ。」

 

なるほどな。クラスメイトの不正を告発すれば卒業前の抽選で自分が選ばれる確率が上がるし、自分の名前がそいつに届くかもしれない。そう考えると一石二鳥だ。

 

「問題はまだ終わっていない。あいつは2年生に飽き足らず1年生にまで手を伸ばしてきた。」

 

「オレ達までにか?根拠は何だ?」

 

「今年の生徒会では一年生の中で2人立候補者が来た。Aクラスの葛城とBクラスの一之瀬だ。オレは彼らを奴に近づけたくなかった。利用されると思ったからだ。だが、奴は一之瀬を強引に生徒会へと入らせた。このままだと一之瀬も利用されてしまうだろう。」

 

「さっきから奴が奴がとややこしいな。早く名前を教えろ。」

 

「いや、その必要はない。もうすぐここに奴が来る。そのとき自分から聞けばいい。綾小路、近々オレはお前に力を借りるかもしれない。それ相応の報酬をすることだけ覚えておいてほしい。」

 

それだけ言うと会長は自分のトレーを持って席を後にした。結局奴の名前を教えてくれなかったな。今度会ったときに聞き出さないとな。オレは残りのタピオカミルクティーを飲み干して席を立とうとした。

 

 

ヴィーーーン_____________________

 

その時店の自動ドアが開く音がしてオレの前に男子2人、女子1人の合計3人の生徒がオレの席の前で止まった。その瞬間理解した。こいつが奴か。オレはまだ名前も知らない金髪の先輩を見上げる。

 

「オイオイ、睨まないでくれよ。怖くて自己紹介も出来ないぜ。」

 

「それはすみませんでした。それで、あなたは?」

 

「俺は南雲雅。

 

 

 

 

 

   この学校に革命をもたらす男だ。_________________




あと後編と最終編です。

一個増えちゃったよ。(泣)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。