ようこそホワイトルームが無くなった世界へ   作:好きjaなくないない無い

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テスト死にました。





今回のお話は特別試験の前話的な感じなので第0話にしました。次からは船の上になるので楽しみに待っていてくれると嬉しいです。







第三章 特別試験開始編
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須藤の暴力事件から約一ヶ月半が経った。オレ達Dクラスは静かに座って茶柱先生の話を聞き始める。

 

 

 

「では、今回の定期考査の結果を発表する。」

 

 

 

 

2度目の定期考査を迎えたオレ達Dクラスは今から発表される結果に緊張をしていた。

 

 

どんなにこの学校に慣れようとも赤点を取れば退学。その事実がある限り須藤や池、山内のような生徒はこれからも冷や汗を垂らすだろう。これから先も今のままの学力からの話だが。

 

 

「よくやった。全員合格だ。」

 

テスト結果が乗っているであろう紙を貼り終えた先生が笑みを作って述べた。その言葉を聞いた瞬間クラスはお祭り状態。池達なんかは涙を流しながら肩を取り合っている。

 

「ヨッシャァァァアアア!!!!!!!!」

「山内、お前最下位だぞ!」

「マジか!あっぶねー。」

「マジで堀北さん達のおかげね。」

「4人とも!ありがとう。」

 

 

クラスメイトがそれぞれ4人にお礼を言う。この4人というのは平田、堀北、オレ、そして幸村のことだ。今回、Dクラスは部活動のある生徒のためにも勉強会を夕方の部と夜の部で分けることにした。夕方ではオレと堀北、幸村が担当し、夜になったらサッカー部の平田が合流する。参加自体は自由だったが、特に蟠りもなく勉強を行うことができた。

 

幸村輝彦

 

運動はあまり得意ではないそうだが勉強では堀北と同じ程にできる生徒だ。実際、今回のテストでは5教科484点、平均で96点以上をマークしオレに次ぐ第2位だ。それ以外にもテスト範囲を復習できる問題プリントを作ったりなど今回のテストでは1番貢献したと言っても過言ではないだろう。オレと平田も幸村に礼を言いに行く。

 

「助かったよ。幸村くん。今回君がいてくれたおかげでみんな無事にテストを乗り切った。それにみんなの点数も大幅に上がったよ。」

 

平田の言っていることは間違いない。3バカと言われているあいつらでも45点以下を取っていないし、それ以外の生徒は60点以上を当たり前にマークしている。

 

「いや、オレには元からこれしか能がないからな。貢献出来るところでは貢献していかないとな。」

 

そう言って幸村は須藤の近くに行く。須藤もこちらの話に気付いて体を向けてきた。

 

「こんなこと言うのも野暮だが、最初は須藤のことを馬鹿にしてたんだ。スポーツしかできない馬鹿だとな。」

 

「メッチャ馬鹿にするな!」

 

ストレートに馬鹿にされたにも関わらず須藤は冷静だ。本当に落ち着きが見えるようになったな。

 

「最後まで言わせろ。この学校では学力も運動能力も対等に扱う。オレはお前と違って勉強はできるがスポーツはてんでだめだ。勉強ができなくてもスポーツのできるお前はオレと同じ評価ということになる。だからこれまでの考えを捨てることにしたんだ。今はお前のことも馬鹿にすることはないし、むしろ尊敬すらしている。」

 

「幸村.....」

 

尊敬している。言われたことのないようなセリフを前にして須藤が照れている。

 

「これは頼みではないがお前はスポーツでこのクラスに貢献しろ。オレは勉強でお前とクラスに貢献してみせる。」

 

「おう、任せとけ!」

 

こう言った役割分担は今後も必要になってくるだろう。例えば頭脳班と行動班に別れることが出来ればクラスとしての連携も大幅にアップする。須藤との話を終えた幸村が横にいるオレに目を向ける。

 

「それから綾小路。お前にはいつか絶対に試験で勝ってみせる。これは勉強しかしてこなかったオレのプライドだ。」

 

「ああ、受けて立つ。」

 

この勉強会期間を通して幸村とも仲良くなることができた。

 

「でも、実際すごい通り越してちょっと怖いよな。綾小路は。」

 

近づいてきたのは三宅という生徒だ。普段から幸村とコンタクトをとっている。

 

「何がだ?」

 

「いやだって、今回もテストノーミスだろ?そんなことできるわけないだろ、普通。」

 

そう言ってプリントに目を向ける。そこには当たり前のように全部の科目でオレの名前がトップにあった。

 

「今回はAクラスからも全問正解者がいるんだろ?坂柳とかいってたな。」

 

「前回も一問ミスって噂だ。全く、上には上がいるとはこの事だな。」

 

ちなみに今回の学年トップも15万ポイントをもらえることになっている。ここまでやれば荒稼ぎにも見えるがオレは貰えるものは貰っておく主義だ。ありがたく頂戴しよう。これを含めてオレの残り残金は70万ポイント程になった。一年生の中では指折りの富豪だろうな。

 

「お前達、席につけ。そろそろクラスポイントにも影響するぞ。」

 

茶柱先生の掛け声で今はホームルーム中であることに気がついた。全員が急いで席に座る。

 

「さて、興味本位だが今回はどんな勉強法を行ったんだ?」

 

茶柱先生の質問に平田が答える。

 

「今回はテスト2週間前から勉強会を始めました。部活動のある生徒もいるので夕方と夜の二つに分けて行い、主に僕と綾小路くん、堀北さん、そして幸村くんが中心となって教えました。テスト範囲がわかるのは1週間前なので2週間前からの1週間はこの一ヶ月半ほどの授業の復習を、テスト範囲が出されてからは幸村くんが作った小テストなどで対策をしました。」

 

「そうか。その結果がこれか。よく頑張ったな。その成果が実を結んだぞ。」

 

そう言って茶柱先生はもう一枚のプリントも貼り出した。そこには今回の定期テストの学年順位が記載されている。

 

クラス  得点    獲得cp

1位 Dクラス 平均88.3 100cp

2位 Aクラス 平均87.9 90cp

3位 Bクラス 平均85.6 80cp

4位 Cクラス 平均84.1 75cp

 

 

クラス順位

 

Aクラス 1100cp

Bクラス 820cp

Cクラス 645cp

Dクラス 200cp

 

 

 

という結果だった。Aクラスは月11万ポイントも使えるのか。そう考えると羨ましいな。しかし少しながらクラスポイントを縮められているのは大きい。

 

「そんな頑張っているお前らにいい知らせがある。もう少しで夏休みに入るだろ?そこで少しだが面白いイベントがある。」

 

面白いイベントか。何だろうな。もしかしたら前星乃宮先生が言っていたポイント変動のあるイベントかもな。若干楽しみにしているとクラスのほとんど(主に三馬鹿)が机に額を当てて落ち込んでいるのが見える。

 

「どうしたお前ら、なんで落ち込んでるんだ?」

 

茶柱先生が面白そうに質問する。どうやら彼女は彼らの思考回路を読んでいるようだ。オレは分からないので話をしっかりと聞くことにする。

 

「茶柱先生.......」

 

池が涙目で先生の方向を見る。

 

「オレは知っているんです!どこの学校でも先生は面白いイベントと言って俺たちを騙すんです!」

 

「ほう、それは知らなかった。なら教えてくれ。私がこれから説明するイベントの名前を、」

 

「そんなの....夏期講習に決まっているじゃないですか!!!!!!!!」

 

夏期講習か。なるほど。教師達は面白いイベントと言って勉強を用意しているということか。新任の教師がクラスのみんなにテストをプレゼントするとか聞いたことがある。その類なのだろう。

 

「先生!オレは嫌ですよ!夏期講習なんて!」

 

「落ち着けよ、池。第一、私はまだ夏期講習だとは一言も言ってないぞ。」

 

「え?違うんですか?」

 

その言葉を聞き池の顔色が良くなっていく。他のみんなも同様だ。

 

「この夏休み中に3週間ほどの旅行を計画している。」

 

「ええええええええぇぇぇぇええええ!!!!!!!!」

 

クラスの反応が一つに重なりかなりの音量になる。鼓膜まで響いたのは久しぶりだ。

 

「先生、ガチで言ってますか?」

 

「ああ、本当だ。今からプリントを配る。各自もらったら閲覧しておけ。」

 

そう言って先生はA4サイズの紙を配り出す。オレもプリントを見る。期間は18日、3週間弱と言ったところが。夏休みの半分も旅行に費やすなんて、この学校はなかなか太っ腹だな。

 

「先生、部活動はどうなりますか?」

 

「流石に休んでくれ。よほどの理由がない限り強制参加だ。まぁ、この学校を選んだ代償だと思えばいい。」

 

「先生、行き先は?」

 

「この学校が所有している島だ。海とかもあるぞ。ついでだが、船もなかなか立派なものだ。」

 

すっかりと旅行が楽しみになったクラスメイトの質問は10分ほど続いた。だがオレにはひとつ懸念材料があった。先日星乃宮先生から教わったことを踏まえた時、

 

 

 

        この夏休み中に何かが起こるかもしれないという事だ。

 

 




次回は明日から来週のどこかで出します。
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