ようこそホワイトルームが無くなった世界へ 作:好きjaなくないない無い
放送を聴いて、外に出るとそこに平田と堀北がやって来た。なぜか堀北の後ろに須藤がいる。
「おはよう、綾小路くん。」
「おはよう。」
「やっぱり始まったのね。」
「ああ、恐ろしいくらいに順調だ。」
「これなら作戦が活かせるね。」
「そう。なら作戦通りに。」
「そうだな。」
3人の会話を終えオレは須藤に近づく。
「須藤。」
「ん?どうした、綾小路。」
「あそこが見えるか?先生から解散の指示があったらクラスメイト達とあそこに向かう。堀北達に説明はしたが、体力のあるお前だからこそ、みんなをあそこまで引っ張ってくれ。」
「お、おう!任せとけ!」
難しいことはよくわからなかったんだろう。だが、頼られたことは理解したようで笑顔で頷く。よし、後は島に降りるだけ。出来ればあいつと喋りたかったが...............
そんな中、少し後方で騒ぎが起きていた。
「ぶつかったのはそっちだろ!謝れよ!」
「ハッ、そっちこそ前向いて歩くことすらできねぇのかよ。これだからDクラスは、」
「何だと!」
言い争っているのは池と山内、そして沖谷だ。沖谷とは勉強会で何度か喋ったくらいだ。対するはAクラスの生徒だろう。3人いるが名前は知らない。
「あいつ...」
友達のピンチと見て須藤が飛び出そうとするがオレが抑える。
「落ち着け。須藤、あいつらはオレに任せてくれないか?」
「何でだよ!」
「オレならお前よりもあいつらに屈辱を与えることができる。」
「お、おう。なんか怖えよ。お前。」
そう言って須藤の前に出てオレは現場に向かった。
「どうしたんだ?池。」
「綾小路!あいつらが沖谷にぶつかったんだが謝りもしないんだ。それどころかこっちのせいにし始めて。」
「なるほどな。沖谷、怪我はないのか?」
「うん、転んだけどほんのちょっと擦りむいただけだし。」
「そうか。なら後は任せろ。」
沖谷の肩を手でポンと叩きオレは彼らの前に出る。
「お前が綾小路か。」
Aクラスの3人のうち先頭に立っていた男が弱々しい声でオレを呼ぶ。オレの噂はAクラスにも届いているらしい。
「事情は聞いた。オレ的にもこの騒ぎを大きくしたいわけではない。彼に一言謝ってもらえないか?」
「何言ってんだ、お前?俺じゃなくてあいつがぶつかったんだよ。そんな事もわからないのか?これだから不良品は。」
わざとらしく大きなため息を吐く。完全に煽っているな。だが、煽りの材料が悪すぎる。
「ならお前らはそんな不良品に定期考査で二回も負けているんだな。不良品の下ならもうゴミ溜めと変わらないんじゃないか?」
「テメェ!」
オレの胸ぐらを掴んできた。
「いいのか?今回は証拠ができたぞ。」
あ!とでも言いたそうな顔で周囲を確認する。そこにはクラスは違えど島の景色を見に来た生徒で溢れかえっていた。
「何してんだろ?」「暴力?」
「先生呼んだほうがいいかな?」
そんな声がチラホラと聞こえてくる。
「くっ........」
「葛城さん!コッチです!」
ザワザワとした空間は1人の生徒によってかき消される。緑色の髪をした男子でその後ろにはスキンヘッドの男子、葛城と呼ばれた人物が出てきた。葛城という生徒の名前は聞いたことがある。確かAクラスの二大巨頭と呼ばれている人物だ。
「綾小路清隆か?」
「そうだが、お前が葛城か?」
「そうだ。知っているのなら話が早い。町田達が迷惑をかけたそうだな。申し訳ない。俺の注意不足ということで目を瞑ってもらえないだろうか?」
「別に構わない。なら、謝罪ついでに一つ
頼みがある。________________________
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俺たち一年生が島に降りたのは放送から1時間後程だった。
「ここってリゾート地なのか?」
「旅行先は学校が保有するホテルじゃないの?」
「どう見ても違うよな?」
クラスメイトが状況を把握できていない中で中年の先生がスピーカーを持って話し始めた。
「Aクラス担任の真嶋だ。まずは、病欠という項目で160人中1人が来れなかったことも残念に思う。しかしここにいる全員のスムーズな行動や船員さん達のお陰で予定通りここに辿り着けた。感謝する。そしてここに宣言する。
これより、今年度最初の『特別試験』を行う__________________________
書き溜めがある間はペース良く更新していきます。