ダンジョンで百鬼夜行するのは間違えているだろうか 作:匿投稿
最近ダンまち熱が再燃してどうしても書きたくなったので書いてしまいました。
今回の作品が処女作となります。
至らない点が多くあると思いますが暖かく見守っていただけると幸いです。
世界の中心であり、多くの神々が存在する迷宮都市オラリオからはるか遠い極東、暖かく茶の栽培が盛んな土地のとある田舎町にて月あかりで照らされた桜を縁側で眺め静かに酒を煽る少年が一人。
見れば一人であったはずの少年のそばには無数の影があった。その場に突然現れた人の形をしたものから明らかに人ではない異形の存在。何も知らぬものが見れば悲鳴をあげ、気を失うこと間違いなしである。
額に2本の角が生えた着物を着崩した女が少年の隣に座りお酌をしている。
「坊、今日は一段と酒がすすんどるなあ?えらい突然に召集を掛けたのは何なん?」
「…あぁ、この景色は今日で見納めになるからな宴でもしようかと。」
「それじゃあ…行くんかついに…」
そんな独り言のような女の言葉を後にしながら、異形の輪に入っていく。
それからは飲めや歌えやの大騒ぎ、中心にいる者も離れたところで呑む者も皆、共通しているのは心から楽しそうな笑顔を浮かべていること。人と異形、本来交じり合うことのないものたちが分け隔てなく騒いでいる。
少年はそんな光景を目元を緩め幸せそうに眺めていた。
宴も終盤に差し掛かってきたところで、盃を手に立ち上がり注目を集める。途端に静まり視線が集中するが慣れているのかひるむ様子はない。
「さて、みな突然の招集ではあったがこうして1人も欠けることなく集まれたことを嬉しく思う。
ザワッ…。異形達の目に驚きと悲しみの色が宿る。しかし彼はそんな光景を予期していたかの様に続ける。
「だが!安心してほしい、家族であるお前たちと道を違えるわけではない。」
期待、興奮、興味そういった感情がこもった声で誰かが声をあげる。
「若!なんの為にオラリオへ?」
月を背にニヤリと笑って少年は叫ぶ。
「おもしろそうだからに決まってんだろ!行くぞオラリオ!お前ら!オレの背に並んでついてこい!!」
「「「「はっ…!!!!」」」」
その日、極東では濃霧が立ち込めたという。大人から子供まで家に閉じこもり出ることは無かったが、ある子供が外を見たとき、誰もいない霧に人影が沢山あったと言ったらしい。親はおろか村人のだれもがその話を信じることは無かった。だが、ここに神が居たらこう言っていただろう。
これは後に世界最高と称される英雄譚の始まりである。
緊張しますね(笑)
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