ゼノブレイド2 A New Future With You   作:ナマリ

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執筆してる時の悩みは、間と間の展開をどうするか……ということです
そこさえなんとかすれば詰まないんですけど……


第二話 コアクリスタル盗難事件
“ガーン”


 

モンスター達の群れをかいくぐり、森の中へと逃げ込んだショット。大きな木の根元に寄りかかり、左腹を抑える。あの少年の水の攻撃……一体なんだったのだろうか。

「ったく、ブレイドはいいよな、傷が回復できて」

「しかし痛いものは痛いぜ、随分と強がっていたようだがショット、結構ギリギリだったんじゃないか?」

バクエンはショットの左腹を見る。傷と青い痣が出来ているのが見える。少年の一撃で受けたところだ。

「何、ちっと休めば問題ねぇよ……」

「なら心配無いんだが。お前が死ねば俺だって死ぬことになるんだからな」

ブレイドとドライバーは一心同体。それは世界が新しくなっても同じことであった。ブレイドを生み出した人間が死んでしまえば、ブレイドも同調してコアクリスタルへと戻ってしまう。

他の人間が戻ったコアクリスタルに触れればブレイドは元に戻ることができるが、記憶と経験だけは引き継ぐことができない。コアに戻ると言うことはある意味人間の死と同義なのだ。記憶こそが命なのだから。

「分かってるって。今一番大事なのは上がどう思うかだ。結局収穫はほとんど無し、野盗だって倒されちまったんだからな……」

「まったくだも。お前のためにかけた金が無駄になるも!」

突然の渋い声に驚くショットとバクエン。ふと上を見上げると、木の枝の上に一体のノポンが立っていた。

 

「まったく、このままじゃあボスに合わせる顔が無いんだも!」

ノポンは枝の上から地面へと降りてきた。わずかな光に照らされた彼は、緑色の毛並みと黒いひげが特徴的であった。さらにノポンのくせに悪人面をしている。

「仕方ねぇだろ、まさかの邪魔が入ってきたんだからよ」

「多少邪魔が入ることぐらい、想定しておけも! 大体、策がガバガバすぎるんだも!」

緑のノポンは地団駄を踏みながらこちらを睨みつけてくる。

「第一、お前部下の癖になんで俺に偉そうなんだも! 上司には敬語使うべきなんだも!!」

「はいはい、分かりましたよガーン様」

「ももーっ! 無理矢理言わされてる感マシマシだも!」

「ったくめんどくせぇな……」

「めんどくさいって言ったも! めんどくさいって言ったも!」

「今は口喧嘩するより大事なことあるんじゃないですか? ガーン様」

バクエンが二人の面倒なコントを遮って話を始めた。

「何よりも今回の件が失敗したということは、報告するべきガーン様の責任にもなる。もちろん俺たちにも責任は問われると思うが、そこの点どう考えてるつもりで?」

「もももも…… どうしてお前らの失敗を俺が肩代わりしなきゃいけないんだも」

「それが上司の責任ってもんだろ?」

ショットがニヤつきながらガーンのほうを睨んだ。

「ま、幸いなことに予備の計画ならしっかり考えてあるも。俺はやはりペルフィキオの幹部だから頭が良いんだも!」

 

ガーンは頭から生えた髪の毛だか手だか分からない部位を得意げに動かしながら説明を始める。

「これはアルジェントからの情報なんだけども、今グーラの軍港にはスペルビアから来たコアクリスタルの輸送船が停泊しているんだも。あと1週間ぐらいは動かない予定だからまずはそこを襲撃してコアクリスタルを奪ってくるんだも!」

「思ったんだが、なんでそこまでコアクリスタルを集めてんだ? あんたにはブレイドと同調する資格が無いはずだろ?」

「俺が同調するわけじゃないも。これはペルフィキオの兵力を高めるためだも。例の件以降規模がかなり縮小したから時間をかけてちまちま上げていかないとダメなんだも。それにこちら側にはアリアとツナヨシっていうブレイドとの同調に制限が無い人材が居るから、これを利用しない手は無いんだも!」

「なるほどな。そりゃあ考えられたハナシだ」

ショットは傷ついた腹を木におしつけながら、ぶっきらぼうに拍手をする。バクエンもそれを見て拍手を続ける。

「ま、それを明日なり今日の夜なり、襲撃してきてほしいだも。それができなきゃお前も俺もおしまいだも!」

「はいはい、分かりましたよガーン様…… その代わり報酬ならたんまり貰うからな」

「欲しいならそれ相応の働きをするんだも!」

ショットはようやく壁から背を離し、刀を腰に携える。

「それでガーン様、一応俺怪我してるんで、傷薬もらえたら嬉しいんだが」

「まったく手のかかる部下だも……」

 

 

「パクス様! 逃走してきたサルベージャー達から連絡のあった、グーラで暗躍している野盗共を捕まえてきました!」

グーラに在るトリゴの町。そこの中心に存在する領事館にて一人の兵士が上司に報告をしていた。

「ここ最近、何人も野盗に襲われたという事件が多発していたからな。ようやくか」

領事であるパクスの前に、捕まえてきたという野盗が二人連れられてきた。奇妙なことにどちらも子供であった。片方は銀髪の少年、そしてもう一人がサルベージャーの少女である。

「まさかグーラを騒がせた野盗がこんな子供だったとはな……」

「あのー、領事さん? お言葉なんですけど……」

連れてこられた野党のうちの片方の少女が声を上げた。

「私たち、勘違いして連れてこられただけで、野盗じゃないんです……」

「何を言っている! お前らは野盗のアジトとされる場所に居ただろう!? それものんびりと!」

領事が言葉を発する前に、二人を連れてきた兵士の一人が勢いよく喋り始めた。

「確かに俺たちはのんびりしてたけど、あれは野盗と戦って休憩していただけで……」

二人が弁解しようとするが、どうも兵士は聞き入れてくれない。それどころか二人を野盗だと決めつけている。

「そう言って罪を逃れようとする野盗は何人もいるのだ! 騙されんぞ!」

「うーむ、本当にこの二人が野盗なのか?」

「証拠ならあります! この少年の持っていたこの謎の赤い剣、これはそうそう見ないブレイドの武器! きっと危険でしょう!」

そう言うと兵士は少年から奪取した赤い剣を見せる。

「あっ、それ俺の! 返せ!」

「まさしく危険分子! どう処遇しましょう!? まずは牢屋にぶち込んで……」

二人の少年と少女を完全に無視して話を勧めようとしている。

「ど、どうしよリュウギ……」

「まったく、これから出発するって時に勘違いして捕まるなんて……。全く俺は運が無いよ本当……」

その時、領事館の扉が叩かれ、別の兵士が入ってきた。

「パクス様! さきほどのサルベージャー達が領事館の前に来ていますが」

「要件は何か言っていたか?」

「二人は例の野盗ではないとのことで……」

 

 

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