楽しい楽しい料理人修行生活   作:食戟のソーマはいいぞぉ

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ちょいと短め、次回食戟。


第8話

「食戟?」

 

ある日の昼休み。例に漏れず竜胆と一緒にいた時に竜胆から言われた単語。

 

「おう食戟。なんかお前と一緒に入ってきた編入生がえりなちゃんの手下とやるみたいだぞ?」

「はあ……食戟……」

 

食戟?食戟……食戟?

……いや、確か親から教えてもらった気がする…、なんだっけ。……あー、確か、

 

「……料理対決して負けたら勝った方の言うこと聞かなきゃいけないんだっけ?」

「そうそう、そんな感じ」

「はえー、野蛮」

 

それにしてもそーまくんがね。……あの子トラブル起こしすぎじゃない?血気盛ん……思春期?

 

「てか、なんでまたそんなことに?」

「あー、えりなちゃんがどっかの研究会壊そうとして、それに居合わせてた編入生がやめろー、と止めたらしい」

「そんな経緯からゴタゴタあって、って感じか……」

 

それにしても研究会を潰す……。

 

「え?潰してどうするん?部室とか取り壊すん?」

「取り壊して、空いたその土地に新しくなにか建てるんだろうな」

 

……地上げ屋や何かかな?

 

「……てかなに建てんのよ。こんな学園に」

「まあ、個人の調理棟とか辺りでしょ」

「……もうヤクザやん。なに?十傑ってそんなことばっかやってんの?引くんだけど」

 

そういう俺の顔はとてつもなく冷めた目をしていたことだろう。

それを見た竜胆は慌てた様子で首を横に振っていた。

 

「いやいやいや、アタシはやんないぞ?アタシは色んな料理食べたいし……研究会無くすとかそんなことするわけないじゃん」

 

……確かに。それはそうか。

こいつの好奇心はすごいからな。なんにでも好奇心持つし。

昔、学校の帰り道で見つけたムカデを見て、食ったら美味しいかな?(お目目キラキラ)とか言うやつだもん。

そんな自分の好奇心を潰すようなことはしない……のか?

 

「てか、奏はどっか研究会入らないのか?」

「……いや、いいかなー、面倒だし」

 

研究部か……楽しそうだけど1人でのんびり料理してる方が好きだしな。

 

「じゃあさ!じゃあさ!アタシの付き人は!?」

「……は?」

「ほら、えりなちゃんのそばにいつもついてる秘書ちゃんみたいにさ!アタシの傍で奏が━━」

「いやいいかな!面倒だし!」

 

そう言って俺はすぐさま竜胆から離れて早足で歩き出した。

 

「おいおーい、いいだろー?かなたーん」

「ええいうるさい!……かなたん呼びは久しぶりだなおい!」

 

 

数日後。

はてさて今日は何をしようかな。とそんなことを考えていたある日の放課後、

 

「あ」

「ん?そーまくんじゃん。どったの?」

 

どんより雰囲気を纏ったそーまくんとばったり遭遇した。

 

「いやな、それがな…」

 

そう切り出したそーまくんの話。

要約すると━━

 

水戸というえりなちゃんの手下と食戟することに

お題は肉の丼物に

よし試作品作ろう

金が無くて試作するための材料すら買えない(イマココ!)

 

「なるほど…」

「まさか親父、適当に金入れるって言ってたけどほんとに適当に入れてるとはな…」

「いくらいくら?」

 

そう言ってそーまくんの手に握られたお金を覗き込む。

五千円札1枚、千円札1枚、200円に十円玉と一円玉が1枚ずつ…、

 

「……Woooow…」

「どうすっかなって感じだよ、今……」

 

そう言い頭を抑えるそーまくん。

元気が無い。致し方なし、ここは一肌脱いでやる場面だな。

 

「よろしい。そーまくん、君はここで待ってるのだ」

「あ?」

 

困惑するそーまくんを他所に俺は歩き出した。目指す場所はATM。たしか近くにあったはず……っと、見つけた見つけた。

そうして俺は意気揚々と中へと入っていった。

 

 

 

 

 

さて、用事も済み外へとでてきた俺。

そーまくんは壁に寄りかかりボケーッとしてた。

俺はそんな彼に近づき声をかけた。

 

「Hey」

「ん?おぉ、奏。……で?なにかあんのか?」

 

眉をひそめ不思議そうな声音で聞いてくる。

それに対し俺は不敵に笑った。

 

「ふっふっふっ……」

「な、なんだ?どうしたどうした?」

「そーまくん。……ここに2万円がある」

「へ?……へ!?」

 

手に持つその万札2枚をそーまくんへ。

 

「これを差し上げようじゃあないか。有効的に使ってくれたまえ」

「うえ!?マジで!?まじでいいのか!?」

「何を言ってる。友達だろ?困った時は助け合いだ。頑張りなさいよそーまくん」

 

彼の肩に手をおきそう言うと笑顔でその手を握られた。

 

「ありがとうな!いやまじで助かる!いつかなんかするから!まじでありがとう!」

「いいのいいの。さ、試作があるんでしょ。俺に構わず先に行けー」

 

俺の言葉に手を振りながら去っていく。

うんうん、今日も友の笑顔を守れたな。

 

……ま、食戟の勝ちも負けもそーまくん次第なのは変わらないけどね。




感想、評価待ってます。





そう言えば、ポワレ知ってるのにアクアパッツァ知らないことがあるのかと言う疑問が寄せられました。

……いやあるんです。作者の自分がそうでした。
この話書いてて色々調べて、おー色んな料理あるんだなーと思ったもんですよ、はい。
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