楽しい楽しい料理人修行生活 作:食戟のソーマはいいぞぉ
……てかいきなりアクセス数爆上がりで怖い(ガクブル)。
さて、ホモ先輩とそーまくんが2人とも台所に行ってしまった。俺は俺でホモ先輩の料理をゆっくり食べますよ。
……美味し美味し。
「……んん」
「ん?」
声が聞こえてきた。怖い。
と一瞬思ったが伸びてる人の1人がどうやら起きたらしい。
目が前髪で隠れてる男。
「……あんた…」
「あ、ども。橘奏です。編入生で今日から極星寮生です。よろしく」
「ああ、あんたが……幸平たちは?」
「料理勝負中。ホモ先輩がそーまくんにふっかけてた」
「……ホモ先輩ってまさか一色先輩のことか?」
「おん。俺の昼寝中に裸エプロンでベッドに潜り込んで起こされた」
「ああ……」
なんか諦めの混じった声。……みんなも苦労してるんだね。
「それは?」
「ん?これ?ホモ先輩の鰆の山椒焼き。美味いよ」
「……だろうな」
やっぱりここのみんなはホモ先輩が十傑だって言うのは知ってるみたいだな。
そりゃそうか。そりゃそうだ。
「……えーと目隠れくん」
「伊武崎だ。伊武崎峻」
「うんよろしく目隠れくん」
「……お前人の話聞かないタイプか」
なんか呆れられた。なんかこう昔から第一印象で呼ぶ癖があるからな、俺。
「ま、それはさておき、食べるこれ?」
「……もらう」
差し出したホモ先輩の料理。
目隠れくんはおずおずと箸を伸ばしてきた。
そんなこんなでそーまくんの料理ができ上がろうとした時、
「むん…?」
しゅんくん(打ち解けた)としゅんくん作のおつまみを食べている時にそんな声とともに起き上がった女子2人。
「う〜寝ちゃってた……って幸平また料理してる」
「まだお腹すいてるのかしら」
「あ、おはよー」
「「おはよ━━━━え?誰!?(橘くん!?)」」
驚かれた。……いっつも驚かれる。
いやでもしゅんくんはそこまで驚いてなかった。ありがとう。
「今日から極星寮生になりました、編入生の橘奏です。気軽にカナカナって呼んでね」
「お、おお、よろしく……」
「寮も一緒なのね……」
なんか煮え切らない反応。嫌われてます?俺?
「しゅんくん、冷たくないあの子たち」
「……まあすぐ打ち解けられるだろ、橘なら」
「そうであって欲しい…」
切実にそう思う。
「それより今どんな状況?」
「料理対決だよ。一色先輩から吹っ掛けたらしい」
「「……」」
しゅんくんの言葉にホモ先輩を見る女子2人。
「……この場合先輩の服装にコメントは要らないの?」
うん、分かる。気持ちはすごいわかる。
だって裸エプロンだもん。男の漢が見えなくても桃とか見えちゃう……服装?なの?あれは?
そんな格好してるもんね。すごいツッコミたい。……突っ込みたいじゃないから、ツッコミだから(重要)。
「せっかくの勝負に水を差すのは悪いわよ…」
りょーこちゃんは優しいな。その優しさ大切にね。
「完成だ!」
そう言って出されたそーまくんの料理。これは、
「お茶漬け?」
「ああ!ゆきひら裏メニューその20(改)、鰆おにぎり茶漬けだ!」
美味しそう………いや美味い。おっとよだれが。
「注いであるのはなあに?」
「塩昆布茶だよ」
「……塩気とコクが〆にピッタリだね」
「お!分かるか、奏!」
にこやかに言うそーまくんに親指を立てておく。あ、親指立て返された。ピースをしておこう。
「こんなの出されたらお腹減るに決まってるじゃーん!」
そう言ってお腹を押さえるお団子ちゃん。
それにしてもこの鰆、焼き目が……なんだっけかなこれ。
とりあえず器を手に取り、早速1口……。それに続いてみんなも食べ始めていた。
「……ほう、こいつはいいね」
俺のつぶやきの横で他のみんなは、
「「「〜〜〜!」」」
恍惚な表情で堪能していた。
それにしてもこの食感……やっぱりあれだよなあの焼き方。
なんだっけかなー、ポ、ポ……パイ…じゃないし。ポパイはほうれん草でパワーアップするゴリラ男だし。
ポ、ポ、ポ、ポ……あれ?八尺様いる?
「……この鰆、ポワレで焼き上げられているね」
「あ、それだ」
そうそうポワレだポワレ。ポパイがポワレでポワレのポパイで……ん?
「「「ポワレ!?」」」
驚く3人。
「……いやなんで幸平まで驚いてんのよ!」
「いや、ポワレってなんだろうなーって……」
「はあ!?」
知らんかったんかい!ではここで…。
俺は1つ咳払いをし口を開いた。
「説明しよう。ポワレとは、フランス料理における素材の焼き方"ソテ"の一種でパレットナイフ等を使い素材を押えながら均一に焼き色をつける技法なのである」
まあ、臭みが出ないように魚から出た油とかをいちいち捨ててオリーブオイルとかを足しながら焼かなきゃいけないというめんどくさい焼き方なんだけどね。
「へー」
「へーじゃないわよ!」
「……教えて貰えるかな創真くん。なぜ君がこの技法を?」
騒ぐそーまくんとお団子ちゃんを他所に聞くホモ先輩。
「この焼き方は親父から教えてもらったんすよ。魚をパリッと仕上げるにはもってこいだってね」
「君のお父さんはフランス料理の修行を?」
「やー、俺にもよく分からないんすよ。どうもいろんな国で料理してたみたいすけど」
……ふむ。おにぎりをフレンチの技法で調理。なかなか斬新かつ自由な料理。
やっぱりそーまくんは面白いな。
「うん、おいし」
そーまくんの料理を完食した俺は器を置きながらそう呟いた。
「御粗末!」
「「「〜〜〜!」」」
……この学園の人達食べたあとの反応大袈裟な人多いよね。
「じゃあ次は……奏くん」
「ん?」
食べ終えたホモ先輩が話しかけてきた。
「1品、どうかな?」
「……あ〜なるほど」
これは俺になにか作れとのことかな?
「私食べてみたいかも!」
「……私も気になる、かな?」
「俺もまだ食ったことねえし食ってみてえ」
そう言って詰め寄ってくる同級生たち。
なるほど……そんなキラキラした目で見て、そんな楽しみかい。そうかそうか。でも、
「……材料残ってるの?」
「「あ」」
ホモ先輩とそーまくんの声が重なった。
材料がないんじゃ作れないよ。
「じゃ、お開きだね」
「「「「え〜〜〜」」」」
「……えーじゃない」
お腹も膨れて眠気もまた出てきた。
そろそろお部屋に戻ろうかな、とそう思った俺は立ち上がり身体中の骨を鳴らした。
「俺はもう眠いから戻るよ。料理はまたの機会に」
「……ま、しょうがないか。楽しみにしてるぜ、奏」
俺と同じく立ち上がり拳をつきだすそーまくん。
その拳を見つめ、俺はおずおずとその突き出された拳に拳を当てた。
「ん」
「〜〜っ!素晴らしい!これぞ青春だね!」
……ホモ先輩はちょっとうるさい。
竜胆はじめ、十傑って変わりモンしかいないのか?
「そんじゃ、俺もう寝るね。今日はご馳走さん。ありがとう」
「はいはーい」
「またね」
「ちゃんと体を休めるんだよ」
「おう、おやすみ」
そんな会話をしつつ俺は部屋を後にした。
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