異種族にも性癖がある。
誰にでもある人に言うには恥ずかしい性癖、そのワードだけで年齢制限がかかる性癖、人によってはその性癖を認めないものまで存在する。
この物語は、その中でも人間になりきって人間の女を相手にしている男を見て興奮する悪魔の話。彼女は今日も人間になる変化の魔法を自分にかけて決闘塔を訪れる。
「なんで酷い事するのーーーーーーー!!!」
尤も、それがいつまでも続けられるとは限らないが。
その淫魔は普段より自分を人間に変化させ、人間の男とさり気なくかかわる事で他悪魔とマウント合戦で戦い続け、男とガチ恋距離で視姦する事で興奮する中々にヤベェ奴である。デュエルの腕も実際は上位に位置する程だが、人間が一喜一憂する様子を見たいがために少し前にメインギミックを禁止にされた『勇者』デッキを使用して勝った負けたを繰り返している。
そんな彼女も自分だけを見てくれる人間を探す事にした。掲示板で突っ込まれた『お前それ自分がモテないの隠してるから変化してるだけじゃね?』なんてのは関係ない。ないったらない。
兎に角彼女はデュエルの相手を探した。普段接している相手もいいが、如何せん子宮に来ない。直球で子宮に来る相手をとにかく探した。そして来たのだ。
長い前髪で片目を隠し、決闘塔のフードコートの片隅で自分のデッキを調整している気弱そうな青少年。恐らく大学生程度だが、彼女との身長差では小学生とも言えてしまう程に低い。その庇護欲を掻き立てる姿は、彼女の子宮に雷を落とした。
この子だ!この子が私の運命なのだ!!絶対に手に入れる。他の者に渡してなるものか!!しかしまずは仲良くなる事が重要。仲良くしてもらう(意味深)のは後でも問題ない。彼女はまず話ができるように喋った。オドオドしながら答える彼にムラムラしっぱなしだったが、なんとか堪えてデュエルにまで漕ぎつけた。
「それじゃあよろしくお願いしますね。私、そこまで強くないのでお手柔らかに」
「よ、よろしくお願いします…」
嘘である。この女、掲示板で煽ってきた者が偶然近所に住んでいたため、自分のメインデッキである『イシズティアラシャドール』でフルボッコにしている。
「それでは」
「「デュエル!!」」
志島誓悟
VS
レイラ・カトレア
LP8000
「先攻は僕ですね。僕は『
「いいえ、特にありません」
「じゃあ…デッキから『
相手の展開に合わせて妨害する罠ビートデッキ。その中でも協力な『ラビュリンス』は通常罠を使用する事で相手ターンでも安定した戦いを可能とする。全盛期より大きく力を削がれた『勇者』デッキでは難しいが
「私のターン。私はまず、手札の『聖殿の水遣い』を除外して効果を発動します。デッキから『アラメシアの儀』を手札に加えますが」
「
「そう簡単にいかせませんよ。速攻魔法『サイクロン』で魔封じの芳香を破壊します」
室内に現れた竜巻が、妖しく香る封魔の芳香を吹き飛ばす。レイラはこれからが本番と言わんばかりにカードを手に取る。
「アラメシアの儀を発動!『勇者トークン』を特殊召喚し、自分フィールドに『運命の旅路』が存在しなければ、自分のデッキから表側表示でセットします」
「特にチェーンはないです」
フィールドに魔法陣が展開される。中心に光の柱が差し、天上から神の転生に選ばれた勇者が降臨する。その勇者の足元から一本の道筋が伸びている。
「運命の旅路はデッキから『勇者トークン』が記されたモンスターを手札に加え、手札を1枚捨てます。デッキから『遺跡の魔鉱戦士』を手札に加えて1枚捨てます。遺跡の魔鉱戦士は自分フィールドに勇者トークンが存在すれば特殊召喚できます。特殊召喚し、運命の旅路の効果発動。モンスターの召喚・特殊召喚された場合、デッキから『勇者トークン』が記された装備魔法を自分フィールドの勇者トークンに装備できます」
「
「えっ…ああ発動するのはありません」
発動できるタイミングは他にもあった。なのになぜ今になって発動したのか、その答えはすぐに出る事になる。
「『白銀の城のラビュリンス』を特殊召喚。そして勇者トークンを破壊。これで運命の旅路は対象を失い、装備カードも装備できない。そしてアリアンナとラビュリンスの効果を発動。ラビュリンスの効果でカードを破壊し、アリアンナの効果で1枚ドローして手札から悪魔族モンスターを特殊召喚するか、魔法・罠カードをセットできます。何かありますか?」
「な、何も無いです」
「では効果処理です。手札破壊、僕から見て一番右のカードを破壊。カードを引いて、1枚伏せます」
想定できたとはいえ、勇者トークンは容易く破壊されエース級モンスターまで召喚される。遺跡の魔鉱戦士は勇者トークンが存在しなければ攻撃できないため、今のままではラビュリンスに破壊されるのを待つしかない。
「手札からフィールド魔法『シュトロームベルクの金の城』を発動。効果でデッキからこのカードの名前が記されたモンスターを特殊召喚します。『怪鳥グライフ』を特殊召喚し、グライフの効果発動。相手の魔法・罠カードを破壊します。白銀の迷宮城を破壊です」
「
怪鳥の強翼から力が奪われる。その力はレイラの目前で泡となって消える。レイラの表情が少しずつ強張ってきた。
「更に白銀の迷宮城の効果発動。『ウェルカム・ラビュリンス』以外の通常罠が発動した場合、手札・墓地の悪魔族モンスターを特殊召喚できます。『悪魔嬢リリス』を特殊召喚」
「…レベル4の遺跡の魔鉱戦士と怪鳥グライフでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!『No.70 デッドリー・シン』!!」
No.70 デッドリー・シン ★4
ATK2400/DEF1200
「デッドリー・シンの効果でオーバーレイユニットを一つ取り除いて、相手のモンスター1体を次の相手スタンバイフェイズまで除外します。対象は勿論白銀の城のラビュリンス!」
巨大な蜘蛛の糸が白銀の姫を絡め捕る。そのまま釣り上げるように引き、突如空いた異空間の穴へ放り投げた。
「バトルです。デッドリー・シンでアリアンナを攻撃!」
「悪魔嬢リリスの効果発動。自分の悪魔族であるアリアンナをリリースして、デッキから3枚の通常罠を選択。相手はその中からランダムに1枚選んで僕はそれをセットします。選ぶのは『ビッグ・ウェルカム・ラビュリンス』3枚!」
「全部同じじゃないですか…真ん中で」
「これはセットし、残りはデッキへ。これで攻撃対象はリリスだけです。攻撃しますか?」
「勿論」
誓悟
LP8000→7600
「デッドリー・シンの効果、このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した場合、攻撃力を300アップさせて、ランクを3上げます。カードを1枚伏せてターンエンド」
誓悟の妨害をものともせず、ライフを削りながらフィールドを空にする。次の誓悟のターンにラビュリンスは戻ってくるが、レイラには秘策があった。
「僕のターン。スタンバイフェイズにラビュリンスは除外から戻ってきます。メインフェイズ、『強欲で金満な壺』を発動します。EXデッキから6枚を裏側で除外し、2枚ドローします。何かありますか?」
「そうですねえ…『灰流うらら』を捨てて無効にします」
二面相の壺に和装の少女が乗っかっている。少女が壺の中身を漁り、カードを2枚拾うと、そのまま誓悟に舌を突き出してポンッと消えてしまった。
「ならラビュリンスの効果発動。墓地の通常罠カードである無限抱影をセット。これは自分フィールドに悪魔族モンスターが存在しなければ発動できない。
「
「『強制脱出装置』!これでラビュリンスを対象に手札に戻します。貴女の手札は0、伏せカードも存在しない。墓地にもフリーチェーンのカードは存在しない。このまま処理をして構いませんか?」
「え、は、はい…」
誓悟の表情が変化する。初対面でほとんど無表情な彼の変化を見逃さないレイラもかなりおかしいが、確かに彼の表情が変わった。目は見開き、噤んでいた口は口角を上げ、早口になっている。
「ラビュリンスは手札に戻り、センサー万別が発動。ビッグ・ウェルカム・ラビュリンスでデッキから
迷宮城の白銀姫 ☆8
ATK3000/DEF2900
「迷宮城の白銀姫を手札に戻しますが、白銀の迷宮城は『ウェルカム・ラビュリンス』罠に『フィールドのカード1枚を破壊する』効果を与えます。これでセンサー万別を破壊。そして処理後、『ウェルカム・ラビュリンス』以外の通常罠を発動した場合、手札・墓地から悪魔族モンスターを特殊召喚できます。チェーンして墓地のウェルカム・ラビュリンスの効果。通常罠の効果でモンスターがフィールドから離れた場合、墓地のこのカードを自分フィールドにセットできます。ウェルカム・ラビュリンスをセットし、白銀の城のラビュリンスを特殊召喚します。
更に迷宮城の白銀姫は自分が通常罠を発動したターンの自分・相手ターンに自身を特殊召喚できます」
センサー万別は破壊されると踏んでいながらも、ビッグ・ウェルカム・ラビュリンスを不発に終わらせられると思っていたために、レイラは奥歯を噛み締める。更にデッドリー・シンの攻撃力を上回るモンスターが2体現れ、状況は一気に悪くなった。
「バトル!ラビュリンスでデッドリー・シンを攻撃!」
レイラ
LP8000→7800
「続いてレディでダイレクトアタック!」
LP7800→4800
「これでターンエンド」
ライフ差は大きく引き離される。人間の男を楽しませるために組んだデッキだが、今はその男に追い詰められている。普段のただ男の気を引くデュエルとは違う、足元が崩れるイメージが脳裏に流れる。
「……陰湿」
「よく言われます。だから皆とデュエルしなかったんです。皆このデッキを気に入らないって言うから」
誓悟は自嘲気味に零す。自分の好きなデッキを強いから、弱いからと批判されるのはどのようなデュエリストでも心を痛める。勝ちたい、楽しいデュエルがしたい、それには相手の妨害が面倒くさいというのは尤もではあるが、それを非難するのはお門違いであるとレイラは考えている。
「あなた…苦労してるのね」
「素が出てますよ?」
「いいのよ。結婚相手探しに来てるんだから素の自分を許容してもらわなきゃ。相手の意志ガン無視で搾り取るなんて時代錯誤も甚だしいわ。それに、ちょっとイラついちゃってるの。分かるでしょ?」
レイラの言葉に誓悟は舌を出しておどける。いたずらっ子の様子に苛立ち(意味深)を覚えるが、そこはデュエル。意識を切り替えていく。
「じゃあ見せてあげようかしらね。私のターン!スタンバイフェイズにシュトロームベルクの金の城のコストで10枚除外。メインフェイズ!運命の旅路の効果を発動。デッキから聖殿の水遣いを手札に加えて手札を1枚墓地へ送る。墓地へ送られたのは『ティアラメンツ・メイルゥ』!このカードは墓地へ送られた場合、手札・フィールド・墓地のモンスターを素材に融合召喚を行う。メイルゥと『沼地の魔神王』で融合召喚!!『ティアラメンツ・ルルカロス』!!!」
ティアラメンツ・ルルカロス ☆8
ATK3000/DEF2500
「聖殿の水遣いを除外して効果発動。勇者トークンを特殊召喚「
「無限抱影!ルルカロスの効果を無効にしてこの縦列の魔法・罠の効果、運命の旅路の効果を無効にします。チェーンして迷宮城の白銀姫の効果発動。デッキから発動したカードとは同名以外の通常罠をセットします。チェーン…ないですよね?」
「あんたって…無いわよ!」
「セットするのは強制脱出装置。そして処理後に白銀の迷宮城の効果で手札・墓地から悪魔族モンスターである『深淵の結界像』を特殊召喚します」
「はあ!?」
本来、ルルカロスの効果で無効にできる結界像の特殊召喚は無限抱影によって無効にされているため通ってしまう。勇者トークンの特殊召喚には成功しているため攻撃の手は足りているが、それよりはやく誓悟が動く。
「ウェルカム・ラビュリンスを発動。デッキから『ラビュリンス』モンスター、二体目の迷宮城の白銀姫を特殊召喚し、白銀の迷宮城の追加効果でルルカロスを破壊します。ルルカロスには蘇生効果がありますけど、結界像の効果で水属性のルルカロスは復活できない。何かありますか?」
「ぐううう……うぐぐぐうう~~~~~!!」
何もない。できる訳がない。丁寧に今はデメリット効果以外起動できないシュトロームベルクの金の城は残されており、白銀の城のラビュリンスの効果で勇者トークンも破壊される。墓地も枯れ、詰んでいる状態なのだ。
元は自分が人間相手に調子に乗った結果、本気を出すのが遅すぎた。所詮人間と侮った結果がこれなら掲示板の悪魔達に笑われても言い返せない。気付けば両目に涙を溜めていた。
「あ……あの……」
「ふええ~~~~!!!なんで酷い事するのーーーーーーー!!!」
自身にかけていた変化も解け、本来の姿を見せた彼女は、衆目も気にせず大泣きの声を響かせる。獲物と思っていた人間に逆に狩られる尊厳破壊は上位種と謳われる彼女に幼児退行を選ばせた。
「悪魔だってここまで周到にしないわよ!人のやる事なす事いちいちすっ転ばせて、最初の妨害受け入れたのは何!嫌味!?そこまできたらもう煽りよ!?ほらそこの姫様が私に煽ってる声が聞こえるーーーー!!」
被害妄想のような叫びをあげながら床を叩く。駄々っ子と化したレイラを誓悟はどうしたものかとオロオロしだすが、彼はとりあえず
「ターン進めてもらっていいですか?」
「鬼か!!!!」
デュエルを優先した。
結果は覆る事なく、誓悟の勝利で終わった。何もできずにターンを明け渡したレイラにラビュリンスの総攻撃がライフを削り切った。仰向けですすり泣いているレイラをフードコートに運んで話を聞いてあげていた。
「それでね…ネットの奴等がね…私の事ね…モテないから変化してるだけって……だってえーーーー!!」
最早幼児の如く誓悟にあやされているレイラ。彼女とデュエルした人間が見たら彼女の変わり様に愕然とするだろう。しかし、そのような事は知らぬと誓悟は彼女の背中をさすっていた。
「そうでしたか、それは大変でしたね。それで僕にデュエルを挑んで…こうなってしまったと」
「あんたのせいよ!ここ結構通ってるのに、私これじゃあいつもの男達ドン引きよ!どうしてくれんの!!」
丸っきり八つ当たりだが、誓悟はそれを追及する事なくあやし続け、決闘塔閉館まで続いた。
「その……なんかごめんね。残りほとんど私に充ててもらっちゃって」
「いいんですよ。僕がやりたくてやった事ですし」
それって私の事が好き……ってコト!?と勘違いしそうな台詞に股を潤々させるが、彼のデュエルの屈辱と悪魔としての最後の意地で耐える。それが、その意地が彼女にとって最後の砦だった。こんなネバネバ執着罠ビ男に子宮を明け渡してはならぬと決意した。レイラには男心が分からぬ。レイラは変態である。人に化け、男を視姦して生きて来た。けれども、運命の相手に対しては人一倍敏感であった。そしてそれは誓悟の言葉によって決壊する。
「それに……僕もレイラさんといられて役得っていうか……こんなに魅力的な方と一緒にいられるって、男としてこんなにうれしい事はありませんから」
------ムラァ
そう聞こえたのはレイラか、誓悟か、はたまた両者か。確かにその音は響き、レイラに福音を、誓悟に警鐘を告げた。
「あの…レイラさ「誓悟くん!!」は、はい!!?」
「私、結婚相手探してるって言ったわよね」
「そ、そうですね……」
「だ、だから……その……」
レイラは続きを紡がない。その先を言った後に今日の関係が今日限りとなってしまう事を恐れているからである。だからか、落ち着きを取り戻した誓悟がその先を続けた。
「レイラさん、お願いがあるんですが」
「え……な、何……?」
「僕、デュエルする相手がいないんです。陰湿だから」
「そ、そうね。自分で言うのもどうかと思うけど」
「ですね。だから」
------僕とこれからもデュエルしてくれますか?
この後滅茶苦茶セックスした。
志島誓悟
使用デッキ:ラビュリンス
デッキ構築の結論として『極限まで相手のやりたい事をさせなければ勝ち』と定め、妨害や無効するカードを主軸としてそれにあったデッキとしてラビュリンスを選んだ。結果は当然の如く煙たがられるが、レイラとのデュエルで見事ゴールイン。子供達にデュエルを教える時に相手に何もさせなければ勝ちと教えようとするが、レイラに「やめて」と真顔で言われ後攻ワンキルソリティアを教える。
レイラ・カトレア
使用デッキ:勇者、イシズティアラシャドール
掲示板で人間くんとデュエルできている事でマウントを取っていたが中らずと雖も遠からずの反論に顔を真っ赤にしてレスバを白熱させる。後日相手を探して誓悟を発見し、デュエル。結果は惨敗となり一時幼児退行を起こす。その結果としてゴールインして掲示板で特大マウントをとれるようになったが、後に彼女は赤ちゃんプレイに目覚めてしまう。変化の魔法でリアル赤ちゃんとなって誓悟にあやしてもらうプレイをしているために誓悟の羞恥心はボドボドダ!!因みにフルボッコにした悪魔は土下座してレイラにどうやって誓悟と結婚したのか聞き出そうとするが、その時には盛大に煽り誓悟に止められている。
普段おとなしい子が何かする時に少し笑いながら追い詰めていくシチュ好きです。赤ちゃんプレイはそこまでって感じ。