淫魔と戦う方法はデュエルでした   作:火壁

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正直キワモノ感は否めない

作者は幼馴染物が好き


誤字指摘兄貴ありがとナス!修正しました


【生配信】シーズン戦決闘配信【13勝無敗】

 どこにでもあるようなマンションの一室。そこでパソコンを閉じた青年は掲示板で宣言した配信に向けて機材を用意しだす。

 

「ノートパソコン、カメラ、デュエルディスク……コード……よし。行くか」

 

 いつもより多い荷物が肩に食い込み辟易とするが、この後起こるデュエルを活力に家を出る。向かう先は街の中心に建設されたビル『決闘塔(デュエル・タワー)』と呼ばれるそのビルは異種族と人間のデュエルの公式戦や大会で利用される人間と異種族の交流場となっている。

 

 そこで最も行われるデュエルが『シーズン制マンスリーデュエル』。人間と異種族で行われるこのデュエルは月の半数を超える勝利数を重ねたプレイヤーの願いを叶えるこのデュエルは人間は富を、異種族は対戦した人間を求めて今日もまた、デュエリストはこのビルで死闘を演じるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ……来たね遊くん!」

 

「せめて昼飯食った後じゃ駄目だったのか? ノイン」

 

 遊くんと呼ばれた青年は『木坂遊介(きさかゆうすけ)』。先の掲示板でデュエル配信をすると言った張本人であり、幼馴染の淫魔『ノイン・アリューエル』に対してため息を吐く。そして遊介はこれもノインの戦略だと知っている。

 

「ふふん、遊くんはお腹が空いてると考え事が雑になるもんね。遊くんとデュエルするなら朝!……は流石に悪いからお昼前!今日こそ一勝あげてみせる!」

 

「まあそう言いながら年間勝率も3割届いてないが」

 

「うぐっ……そ、そういうのは言わない約束じゃん!フィールドはもう予約取ってるからいつでもできるよ!」

 

 ノインに連れられてデュエルフィールドに連れられる。空間拡張魔法によって外装から見る見た目の倍以上の広さを持つビル内では二階フロアだけでも何十のペアがデュエルに勤しんでいる。

 

「さて、ちょっと待ってくれ。今日のデュエルに当たって頼みたい事がある」

 

「頼みたい事?」

 

「今日のデュエル、配信させてくれないか?」

 

「配信? いいよ!」

 

 あっさりと承諾される配信許可に寧ろ心配になる遊介だが、予約時間もあるためすぐに設営準備にかかる。他の利用者が映らないようにカメラ角度に気を付けてノートパソコンに繋げて配信サイトで配信をスタートする。するとすぐにコメントが流れた。

 

『おっ来た』

『やっと来たか』

『うぽつ』

『美少女!淫魔!』

 

 人間が配信主だからか人間の視聴者がすぐにコメントを残した。

 

『うひょおおおおおお人間くんきちゃあああああああああああああああああ』

『人間くんの配信助かる』

『あの淫魔邪魔じゃね?』

『¥10000

 人間くん可愛いね♡ お金に困ってない? 一枚脱いでくれたらもっと投げ銭しちゃうよ♡』

 

 異種族の変なコメントが混じっているが、特に気にせずデュエルの準備を進める。遊介のシャッフルに普段よりも力が入る。一回一回念を込めるようにカードを混ぜていく。

 

「よし、じゃあ」

 

「うん」

 

 

「「デュエル!」」

 

木坂遊介

VS

ノイン・アリューエル

 

「先攻は俺だ。俺は手札から『愚かな埋葬』を発動。デッキから『精気を吸う骨の塔(ボーンタワー)』を墓地へ送る。そして『死者蘇生』を発動。精気を吸う骨の塔を復活させる」

 

「精気を吸う……骨の塔?」

 

 フィールドに生えだした塔からはこれまで吸ってきたのだろう魂が仄かに火をともしている。このモンスターが現れコメントが

 

『あっ……』

『お前も大概ワンキルじゃねえか!』

『もう助からないぞこれ』

『人間くんの精気吸いたい』

『精気を吸うか……閃いた!』

 

 それぞれがそれぞれの反応を示していた。

 

「更に手札から『魔妖廻天』を発動。デッキから『魔妖』を手札に加える。『翼の魔妖ー波旬』を手札に加えてそのまま召喚。波旬の効果発動。召喚、特殊召喚に成功した場合、デッキから『魔妖』モンスターを召喚できる。『麗の魔妖ー妲己』を特殊召喚する。特殊召喚に成功した事で精気を吸う骨の塔の効果、アンデット族の特殊召喚に成功する度に相手のデッキから2枚を墓地へ送る」

 

「デッキから……まさかこれって!」

 

「そう……デッキ破壊だ。誘発はあるか?」

 

「あったらとっくに使ってるよ……嫌な予感がする」

 

「ご名答。レベル1の波旬にレベル2の妲己をチューニング!シンクロ召喚『轍の魔妖ー朧車』!そして骨の塔の効果で2枚を墓地に送ってもらう。チェーンして妲己の効果。『魔妖』モンスターがエクストラデッキから特殊召喚に成功した場合、このカードを墓地から復活させる。逆順処理だが、何かあるか?」

 

「ぐ……ぐうぅ……」

 

「そのまま処理実行。妲己の蘇生にも骨の塔の効果は入る。2枚墓地へ送ってもらうぞ。そしてレベル3の朧車にレベル2の妲己をチューニング!シンクロ召喚『毒の魔妖ー土蜘蛛』!骨の塔の効果で2枚墓地へ、妲己の効果で復活して更に2枚墓地へ、『翼の魔妖ー天狗』をシンクロ召喚。骨の塔の効果で2枚墓地へ送り妲己の効果で復活から2枚墓地へ送る。『麗の魔妖ー妖狐』をシンクロ召喚。骨の塔の効果で2枚墓地へ送り妲己の効果で蘇生で2枚墓地。『骸の魔妖ー餓者髑髏』をシンクロ召喚。骨で2枚墓地送りと妲己蘇生で2枚墓地。『氷の魔妖ー雪女』をリンク召喚。骨で2枚墓地妲己蘇生2枚墓地。『垂氷の魔妖ー雪女』リンク召喚。骨で2枚墓地妲己蘇生2枚墓地へ送る。『零氷の魔妖ー雪女』をリンクして骨で2枚墓地妲己蘇生2枚墓地」

 

 最早呪文ともいえる展開は周囲も目を回す事態となった。1ターンでデッキを34枚削られたノインだが、まだ彼女には余裕が見られる。

 

「これで終わり。もう展開は出来ないでしょ。今回の私のデッキは60枚!次のターン「まだ俺のメインフェイズは終了してないぜ」嘘じゃん……」

 

「墓地の垂氷の魔妖ー雪女の効果発動。墓地のこのカードを除外して墓地か除外されているアンデット族モンスター『毒の魔妖ー土蜘蛛』を復活。土蜘蛛は墓地からの特殊召喚に成功した場合、互いにデッキから3枚墓地へ送る。骨の塔も当然効果が発動するぜ」

 

「これで39枚のデッキ破壊……もう半分以下……」

 

「まだやるけど?」

 

「もういっそ殺せえ!!」

 

 この後もう一回同じ展開して16枚削り切った。

 

木坂遊介

 WIN

 

 

 

 

 

 

 

 

104:名無しの決闘者

 こんなのデュエルじゃない……

 

105:名無しの決闘者

 使い方覚えられるって言ったやつだれだよ

 

106:名無しの決闘者

 使い方(満足流)

 

107:名無しの決闘者

 ま、満足民ならエンタープラズニルで全除外するし(ドゥローレンエラッタ前)

 

108:名無しの決闘者

 てかスレ全然進んでないじゃん

 

109:名無しの決闘者

 まあ上限いかないようにしてたし

 

110:名無しの決闘者

 (魔妖ソリティアにコメントできなかったなんていえない)

 

111:名無しの決闘者

 あんな可愛い淫魔相手に容赦がなさすぎる

 

112:名無しの決闘者

 あの淫魔ちゃん淫魔の掲示板で安価とってたらしいぞ。ちな結果はエキセントリックボーイ

 

113:名無しの決闘者

 ええ……

 

114:名無しの決闘者

 安価とった意味なかったね

 

115:名無しの決闘者

 イッチはとりあえず淫魔ちゃんに責任取って絞られて。どうぞ

 

116:1

 うっせえあと2勝で勝ち越しなんだよ

 

117:名無しの決闘者

 イッチ!

 

118:名無しの決闘者

 ド外道のイッチ!

 

119:名無しの決闘者

 壁とやってろイッチ!

 

120:名無しの決闘者

 イッチに対して容赦なくて草

 

 壁とやってろイッチ!

 

121:名無しの決闘者

 イッチに味方がいなすぎる

 

 壁とやってろイッチ!

 

122:1

 辛辣ぅ!

 

 相手が後攻ワンキルするなら先攻ワンキルすればいいだろうが!!

 

123:名無しの決闘者

 ハンムラビ法典もびっくりの復讐法草

 

124:名無しの決闘者

 こいつ満足民だろ

 

125:名無しの決闘者

 イッチもうコテハン満足民にしろよ

 

126:名無しの決闘者

 絶対デッキにインフェルニティあるだろ

 

127:サティスファクションイッチ

 これでええか?

 

128:名無しの決闘者

 満足させてくれよ!

 

129:名無しの決闘者

 残りの2回もデュエル配信するよなあ?

 

130:名無しの決闘者

 俺たちの満足はこれからだ!

 

131:名無しの決闘者

 もっと淫魔ちゃん見せろ!

 

132:サティスファクションイッチ

 それは向こうに聞かないと分からん

 今回は余裕で許してくれた

 

133:名無しの決闘者

 ほならね。行けるんとちゃう?

 

134:名無しの決闘者

 しっかしデッキ60枚削り切る手札来るとかもうエンターテイナーだろ

 

135:名無しの決闘者

 エンターテイナーイッチにコテハン変えてもええんやで?

 

136:サティスファクションイッチ

 流石にコロコロ変えるのは面倒だからこれでええわ

 

 

 

 

 

 

 

 シーズン戦が終わり、昼食に二人が訪れたのはラーメン屋だった。

 

「遊くん容赦なさすぎるでしょ……私何も出来てないんだけど」

 

「あれは初手が良かったのが原因だしサイドラに後攻渡してただで済むわけないだろ。制圧するかワンキルするしかないっての」

 

 注文したラーメンをすすり、垂れ流されるノインの愚痴を聞く遊介は流すように頷く。しかし遊介の視線はラーメンではなくノイン本人に向いていた。

 

 遊介のノインとのシーズン戦は2年間で全て勝ち越し。実際もう働かなくてもいい程の賞金を手に入れている彼だが、勝利し続けるのには理由がある。

 

「あのさノイン」

 

「ん、どうしたの?」

 

「お前ってどんな人がタイプなんだ?」

 

「ん~人間くんなら誰でも!」

 

「……淫魔に変な質問したな」

 

「も~変な遊くん」

 

 ラーメンをすすりつつ朗らかに笑う。それに遊介は笑って反応するが、心中は穏やかではない。要するに誰でもいいという事なのだ。もしも急に鞍替えとなった日には……と遊介は不安に駆られていた。

 

 最も、2年も負けながらも付き合ってくれているノインが遊介にゾッコンなのは傍から見れば明らかだが。

 

(あと2回……あと2回勝つだけでいい。それでノインは……完全に俺のものにできる)

 

 遊介は瞳に闇を宿してノインを見つめる。椅子と自重に挟まり潰される下半身を見つめながら遊介は舌で乾いた唇を舐めた。

 

(ノイン……愛してる




木坂遊介:幼馴染の淫魔を持つ人間。先祖が淫魔と交わったせいで精力がえげつないため、淫魔以外とセッ!すると相手の膣が爆発する。小学生の頃からノインが好きだが自己評価が低いために『2年間ノインに勝ち続ける』を目標に掲げ最後の勝利でノインと結婚すると決めている。恋愛クソザコ人間くん。

ノイン・アリューエル:淫魔。遊介とすけべしたいが遊介から「俺に勝ち越したら好きにしていい」と言われ2年間戦っているが一切勝ち越しの目が見えないため今期を最後にきっぱり諦めようと考えている。遊介の気持ちには気づいていない。恋愛クソボケ淫魔。



どっちも恋愛クソザコな人間関係いいよね。
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