土佐と指揮官
ここは重桜にあるとある基地
そこで今、何が起きているのかというと
「貴様、待て!!」
「嫌だ、待たなーい!!」
人間かと思うレベルでパルクールをしながら逃げている指揮官と、それを追いかけるKAN-SEN…土佐
なぜ追いかけているのかというと…まぁ単純な話、土佐のプリンを指揮官が食べてしまい、それに激怒した土佐が指揮官を追いかけまわしているというめちゃくちゃくだらない理由である
この基地では珍しいことではなく、はじめは何事かと思っていた他のKAN-SEN達だったが
「あぁ、またやってるな、いつものことか」
などと言って各々のやることに戻る
実を言うとこの二人のこうした鬼ごっこは今に始まった事ではなく、最早日常と化している
その頻度は2日に1回と言えば分かるだろう
その為初めは何事かと思いつつも、それが指揮官と土佐だと言うことが分かると皆スルーするというのがこの基地の常識だった
しかし人間より遥かに高い身体能力を持つ筈のKAN-SENから逃げ、あまつさえ抗議している指揮官とは一体何なのだろうか…
「だって!机に置かれてたからてっきり食べていいと思ったんだもん!それにちゃんと謝ったじゃんかぁ!」
「『そこにあったプリン?それならこの私がありがたく食べたよ!え、それ土佐のだったの?ごめんね、てへぺろ☆』、だぞ!?謝るという言葉を辞書で100万回ぐらい調べてこい!!」
「声真似うまいな畜生!それと私は辞書なんて持ってない!あっても読まない!」
「だったら今度出かける時に買って読ませてやる!」
「ぜっったいに嫌だ!いや土佐と出掛けるのは嫌じゃないけど!畜生私は何としても逃げきって「何をしているのですか?指揮官様?」土佐から逃げ‥て‥」
誰かに話しかけられ、それに答えようとその人物を見た瞬間に言葉が尻すぼみになっていく指揮官
「やっと追いついたぞ!もう逃が‥さ‥」
そんな状態の指揮官に追いついた土佐までもが声を小さくしていく
そんな二人を見てそのKAN-SEN‥天城は笑顔を作り
「お二人とも、少しお話があるのですが‥よろしいですね?」
とてつもない圧を発生させながらそう言う天城に対し、指揮官と土佐の二人は顔を青ざめながら頷いてついていくことしか出来なかった
「足がしびれた‥天城ママ怖い‥」
「自業自得だ馬鹿‥私までとばっちりを受けたではないか‥」
それから数時間後、天城の正座説教から解放された二人は執務室で仕事をしていた
あまりの説教の長さに足が痺れて立つことが出来ず、土佐の肩を借りてここまで辿り着くという事はあったが
まぁこれまでに軽く100回以上は叱られているので慣れたものではあるが
因みにこの基地で指揮官は天城のことを「天城ママ」と呼んでいる
天城本人も認めているので最早問題にならない
「まぁまぁ、楽しかったからいいじゃん」
「どうやらまだ足りんようだな、天城さんに言ってお「やめてください死んでしまいます」ふっ、冗談だ」
指揮官の必死な反応を見て満足しながら再び書類を捌き始める土佐
「もう‥意地悪だよね、土佐って」
「誰かさんに似てな」
「それって私のこと?」
「その通りだが?」
「酷い!」
「冗談だ」
もう、と言いながら土佐と同じく書類を捌き始めた指揮官だった
そんな指揮官を見て土佐は一瞬だけ微笑を浮かべたが、直ぐにそれを消すと書類を捌き始めた
「うぃぃぃ、終わったぁぁぁ…」
「お疲れさまだ、指揮官」
あれから数時間後、全ての書類を捌ききった指揮官が肩を回すと、ポキポキッと音が鳴る
そんな指揮官を見ながら書類を整える土佐
「あ"ー‥土佐ー‥」
そんな土佐の胸に飛び込んで頬をすりすりする指揮官
そんなことをされている土佐は満更でもないようだったが
「離れろ、まだ早い」
そう言って指揮官を引き剥がす
「ぐぇ‥良いじゃんかー‥」
「駄目だ」
えー、と引き剥がされた指揮官は不満げな顔でそう言うが、土佐は涼しい顔でそれを流しながら書類を整理する
「ぶー‥まぁ良いや、ご飯食べに行こー!」
そう言うと土佐の腕に抱き着いて歩き出す指揮官
今度は土佐も引き剥がさなかった
「あー、美味しかった」
「そうだな」
「土佐あまり食べてなかったじゃん、赤城と喧嘩して天城ママに怒られてたし」
「あれはあの腰巾着が喧嘩を売ってきたからだ」
食事と入浴を済ませ、二人の部屋に着いた途端にそう言ってくる指揮官にそう返す土佐
そう言う土佐ではあるが、非難の目を向けている指揮官から顔を背けている
因みに土佐と赤城であるが、顔を合わせれば喧嘩という関係ではあるが、戦闘となると息ピッタリのコンビネーションを見せるのだからよく分からない
「で、何で喧嘩してたの?」
「知らん、あいつが見えたから『何だ、腰巾着か』と言ったらあっちが噛みついて来たからだな」
「100%土佐のせいじゃん」
「うっ」
指揮官にそう言われて思わず胸を押さえる土佐
まぁ自覚もあったため罪悪感がなきにしもあらずだった
とはいえそれだけではないのではあるが
「?どうかしたの?」
「いや、何でもない」
そっかー、と言いながら布団に飛び込む指揮官
風呂に入った直後である為、かなりの薄着である
「自分の命をいつでも奪える相手によくそんなに無防備でいられるな」
そんな姿を見た土佐が呆れながらそう言うと
「?土佐はそんなことしないでしょー?」
それに、と言って布団から起き上がって土佐の近くまで行くと
「私を守ってくれるんでしょ?」
「‥そうだったな」
指輪を見せつけながらそう言ってくる指揮官に、顔を反らしながらそう答える土佐、その顔は何処か赤かった
「あれ~?照れてる~?」
「‥うるさい」
その反応から照れているということが分かった指揮官は、途端に悪い顔になる
「えへへ~、可愛いですな~♪」
ニヤニヤしながらそう言う指揮官
「‥‥」
「あ、あれ?土佐?一体どうした‥きゃっ!?」
無言になった土佐が気になって顔を覗き込もうとする指揮官だったが、次の瞬間に土佐によって布団に押し倒されていた
何事かと思う指揮官だったが、土佐の顔が獲物を味わうそれになっていることに気づく
「と、土佐?どうしたの‥?」
「いや何、昼間私のプリンを食べられたそのお仕置きを、な?」
舌舐りしてくる土佐を見て思わず冷や汗を流す指揮官
「そ、それはもう謝ったじゃん?」
「確かに謝られたな」
「だ、だった「だが、『許す』とも言ってないぞ?」横暴だぁ!」
そんな事を言いながら必死に振りほどこうとするが、逃げ足は早くても力はそこまでない指揮官では、KAN-SENの力には逆らえない
「それに、私があの腰巾着と言い合いをしている間他の奴と一緒に食べていただろう?それも含めて、な」
「ち、ちょっと待っ「もう待てん」んんっ!?」
必死に時間を稼ぎながら抵抗しようとする指揮官だったが、理性の我慢の限界に達した土佐によって唇を奪われた
その後、暫くの間二人の部屋からは、指揮官の艶めかしい声が聞こえていたという
翌日、やけに色素が薄くげっそりとした指揮官と、それとは対照的に妙にツヤツヤした土佐が見られたとか
そして指揮官はあまりの腰の痛さによりろくに歩くことが出来ず、土佐に支えられながら歩いていたとか
そして土佐は天城にお説教を貰ったとか
天城ってこんな感じで良いのかな?
あと土佐って肉食系だと思うの
出してほしいKAN-SENがいたら活動報告でリクエストお願いします
出来る限り書こうと思います