それぞれの基地の百合物話   作:狼黒

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軍神の悩み

「なぁ指揮官」

 

「?どうかしました?」

 

「何で我はおばあちゃんと呼ばれるのだろうな‥」

 

二人の部屋で座布団に座り込んで滅茶苦茶凹んでいる三笠がそう言うと、指揮官は思わず苦笑いをする

なんでこんなことを言っているのかというと、ここに帰る途中遭遇した駆逐艦の子達が

 

「あ、指揮官と三笠おばーちゃんだ!」

 

「三笠おばーちゃん!飴ちょーだい!」

 

と言ってきたからであろう

当の本人は

 

「よしよ~し、慌てるでないぞ~?ちゃんと全員分あるからな~?」

 

と言って駆逐艦の子達に飴を配っていたが

とはいえこの基地に所属しているKAN-SEN全員からしたら、十分おばぁちゃんなので仕方ないと言えば仕方ないのだが

指揮官も駆逐艦の子達は純粋にそう言っているだけということはわかっているため、苦笑いをするだけに留めていた

 

「まぁ悪気はありませんし…それにそれだけ慕われてるってことだと思いますよ?」

 

「分かってはいる…分かってはいるのだが…複雑な気分なんだ…」

 

まぁ気持ちは分からなくもないが

どうにかして今目の前で落ち込んでいる自身の伴侶を元気づけようと考える指揮官だったが、本日別の基地に用事で出張した際、その基地の赤城より教えてもらった方法を思い出したため、実行に移すことにする

なお、指揮官は赤城達「セイレーン派」の考えには反対の立場ではあるが、別に仲が悪いわけでない

 

「三笠さん」

 

「?どうかしたのか指揮官?」

 

「どうぞ」

 

そう言って両手を広げる指揮官

そう、指揮官が赤城に教わったことはズバリ

 

『愛してる人が落ち込んでいるときは両手を広げればろしい』

 

ということだった

なお、その赤城はその基地の女性指揮官に猛アタックをして、無事正妻の座を勝ち取った強者なのでそういう関連の事のアドバイスは間違っていない…多分だが

因みにその女性指揮官、他にも加賀などともケッコンしている重婚勢である

その為赤城と大鳳による騒ぎが後を絶たないとか

 

「…お主は何をしておるのだ…?」

 

「いえ、大好きな人が落ち込んでいるときはこうすると良いって赤城さんに教えて貰いました」

 

「赤城‥」

 

そう言って頭を押さえる三笠、それを見た指揮官は違うのかと思って首をかしげる

三笠としては赤城に指揮官が変なことを教えて貰っている事もそうだが、指揮官が何気なく恥ずかしい台詞を平然と言うことにも頭を痛めていた

 

「えっと‥嫌ならやめますか?」

 

「‥いや、少し甘えさせて貰おうか」

 

そう言って指揮官に抱きつく三笠

三笠のその様子に驚いた指揮官だったが、こうしておけば

良いと赤城に教えて貰っていた為、そのまま為すがままにされていた

 

「‥不思議だな、お主とこうしていると普段抱えている負担や疲れなどを忘れることが出来る」

 

指揮官気抱きつきながらそう言う三笠

確かに普段、重桜の国民からは『生きる軍神』、『対馬の伝説』等と呼ばれ凄く期待されている三笠にかかる期待の重さや疲れなどは想像がつかない程なのだろう

暫くそうしていた三笠だったが、やがて

 

「‥ありがとう、助かった」

 

と言って指揮官から離れる三笠

 

「元気になりましたか?」

 

「あぁ、おかげさまでな」

 

「それは良かったです」

 

そう笑顔で言う指揮官

 

「さて、次はお主の番だな」

 

「え?私は別に‥」

 

「我が気づかないと思ったか?また上から何か言われたのだろう?」

 

「気づいてましたか‥」

 

あはは、と笑いながらそう言う指揮官

実は先程の基地の出張の際、たまたま視察に来ていた上の連中と遭遇してしまったのだ

その時言われたのが

 

「おやおや、腰抜けさんではありませんか、ここは遊び場ではありませんよ、さっさとお帰りなさい」

 

という侮辱だった

恐らく三笠がその場に居たら、その連中をぶん殴っていただろう

それを危惧したからこそ、指揮官は単独で向かったのだが

現在、重桜では「セイレーン派」と「アズールレーン派」の二つに別れており、海軍の上の連中、それと陸軍は殆どが「セイレーン派」になっており、それに反対している、所謂「アズールレーン」派の指揮官は睨まれている為、会えばこういう悪口を言われるのはいつもの事だった

他の「アズールレーン」派の要人と違い、暗殺などを仕掛けられていないだけマシかもしれないが

まぁ流石に長門を初めとする「アズールレーン」派に属するKAN-SEN達には暗殺などを仕掛けるつもりはなさそうだが

なお、その出張先の指揮官はどちらかと言えば「セイレーン派」に属するが、セイレーンの技術を使いながら、あくまでも『アズールレーン』の一員として戦うべきであるという変わった意見の持ち主でもあった

まぁ重桜の殆どの指揮官が同じ意見なのであるが

その事を三笠に告げると

 

「全く‥そんな輩が居るとはな‥」

 

「まぁ良いんですよ、腰抜けなのは事実なんですし‥」

 

「馬鹿者」

 

そう言って指揮官の頭をはたく三笠

はたかれた頭を押さえながら三笠の方を見ると、少し眉間に皺を寄せてこう言う

 

「お主の今までの功績等を見てみれば腰抜け等ではないと言うことは分かる事だ、それに我が見ているお主は腰抜けなどではないと断言できるぞ」

 

「そう‥ですかね」

 

「だから、ほら」

 

そう言うと三笠は両手を広げると、指揮官の手をを引っ張って自身の胸で抱き締める

 

「‥良い匂いですね‥」

 

「お主はさらりとそう言うのを直した方が良いと思うぞ?」

 

「事実なんですもん‥」

 

そう言って暫くそのままでいた指揮官と三笠だった

 

 

「‥そろそろ良いですかね?」

 

「ん、安心したか?」

 

「お陰さまで」

 

そう言って三笠から離れる指揮官

その三笠の顔には、「もっとやっていたかった」というように不満げな表情をしていた

指揮官としてももう少しああしていたかったという気持ちがあったが、時間が時間という事もあったしあれ以上していると何か駄目な気がしたので離れた

その後、入浴となったが三笠が「一緒に入らないか」と誘ってきたが、指揮官はまだ少し書類が残っていたので丁重にお断りした

その時の三笠の顔は何処か不満げだったが

 

「そろそろ寝ま「待て」‥どうしました?」

 

適当に雑談をして、そろそろ寝ようかと指揮官が言おうとすると、三笠がそれを遮るように言葉を発し、後ろから指揮官のお腹に手を回してくる

何事かと思って後ろにいる三笠に顔を向けると、何処か我慢しているような表情だった

 

「‥‥久々に‥その‥ダメか?」

 

顔を赤らめながらそう言う三笠を見ながら、そういえば最近はお互い色々と急がしてくて添い寝ぐらいしかしていなかったなと思い出す

そしてチラリとカレンダーを見れば、明日は休みである

恐らく三笠もその辺りを考えてこう言ってきてるのだろう

 

「良いですよ‥でも優しくしてくださいね?」

 

指揮官のその言葉に、僅かに残っていた三笠の理性は切れ、指揮官を布団の上に押し倒していた




後の展開はひょっとしたら書くかも
三笠持ってないから想像です
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