《大森林》
フィールド上に存在している森獣戦士族のモンスターの攻撃力を500ポイント上昇させ、戦闘で破壊され、ダメージを受けたときにその受けた数値の半分以下の攻撃力を持つ森獣戦士族モンスターを手札、墓地から1体特殊召喚することができる。
《森の戦士・フォレストナイト》
大森林が存在している限り、相手モンスターの守備力を攻撃力が上回っている分だけ、
相手にダメージを与えることができる。
《フォレストガードナー》
《森の妖精・フォレストフェアリー》
《光合成》
自分のライフが相手よりも少ない時、
フィールド上に存在している森獣戦士族のレベルの合計×100ポイント回復する
《連鎖――――シルバーウォリアー》
星6/地属性/戦士族 ATK;2100。DEF;1200
《連鎖の絆》
自分フィールド上に存在するすべての連鎖モンスターは、
自身以外の連鎖モンスターの数×300ポイント攻撃力を上げる
《森林の加護》
大森林が発動している状態でのみ、発動ができる。
このカードを発動したターン、フィールド上の森獣戦士族は戦闘では破壊されない
《森の断罪者・フォレストジャッジマン》
星6/光属性/森獣戦士族/ATK;2500 DEF1800
相手モンスターをバトルで破壊した時、
破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを与える。
《ハイパーモード》
場・手札から連鎖――――シルバー・ビースト一体を墓地へ送ることでデッキから、
連鎖―――――シルバー・ビーストハイパーを特殊召喚する。
《連鎖――――シルバー・ビーストハイパー》
召喚に成功したとき、デッキからレベル4以下の連鎖モンスターを一体墓地へ送ることで相手モンスターの攻撃力をレベル×100下げる。
『皆さんご入学おめでとうございます。皆さんは栄誉あるデュエルアカデミアに』
おっちゃんとのデュエル後、慌てて入学式会場に入ると入学式は始まっていて、
絶望しかけたけどなんか妙に先生たちが俺に同情みたいなものをしてくれて、
俺が遅刻したのを帳消しにしてくれた。
にしても……やっぱり入学式だけあって人数多いな~。
周囲を見渡してみると俺の周り……正確には俺の前方に生徒が並んでおり、
何故か俺ひとりだけが後ろの方でポツンと椅子に座っていた。
さっきの長い話を聞いているとどうも筆記テストの成績順らしく、
前のほうから高得点の奴らで後ろに行けばいくほど低いらしい……つまり、
俺の筆記試験での点数はこの中で最下位か……でも、デュエルアカデミアって確か、
全部八割以上はないと入学できないらしいから八割はあるんだろうけど。
「どうも、みなさん。私がこのアカデミアの校長の鍋腹です」
そう自己紹介している若干、ハゲ散らかしているのが校長先生らしいのだが、
その名前通り、おっちゃんのおなかもまるで服の中に鍋でも仕込んでいるのかというくらいに出っ張っている。
「え~長ったらしい話はもう飽きたと思いますのでここでオリエンテーションにしましょう。この建物は校舎の真横に造られているのですがその周囲は大きな森に囲まれています。森には既に上級生を準備してありますので遭遇すればデュエルを行ってもらいます。勝利すれば寮のランクを上げることも可能です」
校長先生がそう言うと会場のあちらこちらから喜びの声が上がった。
デュエルアカデミアは孤島にあるので全寮制なんだが成績によって、
三つの寮が存在している。レッド寮、ブルー寮、そしてイエロー寮。
卒業した後にプロ入りした人のほとんどがブルー寮だったことからいつの間にか、
ブルー寮は成績トップ、イエローは中堅、レッドが落ちこぼれとは言わないけど、
低い人が集められるようになった。
まあ、ここができてからレッド寮に入った人なんてないんだけどさ。
「では、皆さん。外へ出てください。開始時間は五分後です」
校長がそう言い終えたと同時に生徒たちが一気に立ち上がって椅子を蹴散らしながら、
一斉に走り出し、会場から外へと出て行った。
俺も遅れないように会場から外へと出て、森の中へと突っ込んでいく。
本当に会場は森に覆われており、歩いてから三分くらいすれば、
先ほどまでいた会場がもう見えなくなってしまった。
「あら~。もしかして俺、迷った系?」
「あ~ああ~!」
そんな声が聞こえたかと思えば俺の目と鼻の先の距離を何かが凄い速度で通り過ぎ、
驚きながら振り向くと木に括りつけたロープか何かにしがみついた青い服の女子が振り子のように俺の目の前を左右に揺れていた。
…………なんてリアクションしたらいいんだこれ?
「とう!」
揺れ方が小さくなったところで女子生徒が地面に着地した。
「やっほ~。私三年生の森加奈子! ちみは一年生かにゃ?」
「え、あ、はい!」
「早速で申し訳ないんだけどデュエルを申し込みます!」
「受けて立ちます!」
早速俺は申し込まれたデュエルを受け入れ、デッキをディスクに装填して、
ディスクを展開するとディスプレイにライフポイントが表示された。
「「デュエル!」」
『LP4000vs4000』
「先行は貰っていい?」
「どうぞ!」
「じゃあ、私のターン! ドロー! 私はフィールド魔法、大森林を発動!」
直後、俺たちの周囲の地面から大木が何本も生えてきて俺たちを大きく超すと上の方で、枝が一気に伸び、そこから葉っぱが大量につきはじめ、日光を少し遮って薄暗くなった。
大森林ということは……植物族デッキか森獣戦士族デッキかのどちらかか。
「フィールド上の森獣戦士族モンスターの攻撃力を500ポイント上昇させ、
戦闘ダメージを受けた時、その数値の半分以下の攻撃力のモンスターを手札、
墓地から特殊召喚できる。私は森の戦士・フォレストナイトを召喚!」
『ATK;1500』
フィールドから光があふれ出し、緑色の鎧を身にまとい、
その手には槍を持った騎士が現れた。
「フォレストナイトは大森林が存在している限り、貫通ダメージを持つ。
カードを1枚伏せて、ターンエンド」
「俺のターン! ドロー!」
うん……最初の手札はまあまあといった感じかな。シルバーナイト、シルバーマジシャン、そしてチェーンブラスト、血の代償、チェーンストライク、連鎖の剣――――チェインソード……まずは。
「相手にのみモンスターが存在することで俺はシルバーナイトを特殊召喚!
そしてシルバーナイトに装備魔法、
『ATK;2000→2500』
「さらに連鎖―――――シルバーディフェンダーを守備表示で通常召喚」
『レベル2。ATK;300 DEF;2000』
「シルバーディフェンダーのモンスター効果発動! さらにそれにチェーンして、
シルバーナイトの効果も発動!
シルバーナイトの効果で400のダメージ、 ディフェンダーの効果で1枚ドロー!
そしてチェインソードに二つのカウンターが置かれる」
これでシルバーナイトの攻撃力は2500に上がった。これで攻撃すれば、
先輩に1000ポイントのダメージを1ターン目から与えられる。
「シルバーナイトでフォレストナイトを攻撃!」
「ぬぅ!」
銀の鎧を身に纏い、槍ではなく剣を持った銀色の髪の騎士が空高く跳躍し、
その勢いのまま剣を振り下ろし、フォレストナイトを真っ二つに両断した。
『LP2600vs4000』
「大森林の効果により、私が受けたダメージ以下の攻撃力を持つモンスターを手札より特殊召喚するわ。来て、フォレストガードナー!」
『ATK;700。DEF;2500』
「カードを1枚伏せ、ターンエンド」
「私のターン! ドロー! 森の妖精・フォレストフェアリーを守備表示で召喚!」
『ATK200。DEF;300』
おぉ、これまた可愛いイラストの妖精だこと……緑色の小さな羽根に短めの緑髪、
そして緑色のノースリーブ……召喚したということは何かしらの効果があるんだろう。
「私は手札から魔法カード・光合成を発動! その効果で700ポイント回復。
私はカードを一枚伏せて、ターンエンド」
『LP3300vs4000』
「俺のターン! ドロー! 俺は2体目のシルバーマジシャンを守備表示で召喚し、
その効果により、カードを一枚ドロー! そして罠カード・血の代償を発動!
500払ってシルバーマジシャンを生贄に連鎖――――シルバーウォリアーを召喚!」
シルバーマジシャンが光の粒子となって消えた直後に目の前に光の枠が出現し、
そこから光とともに武士の鎧を身にまとい、手には刀を持った武士が現れた。
『ATK;2100。DEF;1200』
「そして速攻魔法・連鎖の絆を発動! その効果により攻撃力がアップする!」
『ナイトATK;3100』
『ウォリアーATK;2700。マジシャンATK;800』
「シルバーナイトでフォレストフェアリーを攻撃!」
「それは困るよ! リバースカードオープン! 森林の加護!
大森林が発動している状態でのみ、発動ができ、このカードを発動したターン、
フィールド上の森獣戦士族は戦闘では破壊されない」
「だったらメインフェイズ2に移行! チェインソードのカウンターを除き、
先輩に500ポイントのダメージを受けてもらうぜ!」
シルバーナイトが持っている刀の先端から雷のようなものが放たれて先輩に直撃し、
ライフを500ポイント下げた。
よし、いい具合にデッキも回ってきている……確実に先輩を少しずつ追い詰めてる。
「カードを1枚伏せ、ターンエンド」
『LP2800vs3500』
「私のターン! ドロー! 私は森の妖精・フォレストフェアリーを生贄にして、
森の断罪者・フォレストジャッジマンを召喚!」
『ATK;2500→3000 DEF1800』
右手に聖書のようなものを抱え、裁判官が着ているような服に身を包み、
左手には罪を犯した者を罰するためらしきロープのようなものが握られていた。
森を守る戦う裁判官ってわけか。
「フォレストジャッジマンでシルバーナイトを攻撃!」
戦う裁判官が先輩の宣言と同時に持っていた縄を一度、地面に叩きつけて撓らせると、
シルバーナイトに向かって投げつけ、雁字搦めにするとそのまま、
シルバーナイトを上に振り上げ、地面に思いっきり叩きつけた。
「フォレストジャッジマンの効果発動! 相手モンスターをバトルで破壊した時、
破壊したモンスターの攻撃力の半分の追加ダメージを与える!」
「くっ!」
戦う裁判官が持っている聖書のような本が輝きだしたかと思えば、そこから光が伸びて、俺に直撃し、シルバーナイトの攻撃力の半分だけライフを削った。
「一枚伏せて、ターンエンド」
『LP2700vs3000』
「俺のターン! ドロー!」
ドローしたカードを見ると今この状況でもっとも活躍することができるカードの名前がそこに刻まれており、手札を確認するとその発動のコストのモンスターも確認できた。
うんうん! やっぱり今日はいい具合にデッキが回ってくれてるぞ!
「罠カード発動! ハイパーモード! 手札の連鎖・シルバービーストを墓地に送り、
デッキから連鎖・シルバー・ビーストハイパーを特殊召喚する!」
『ATK2800 DEF900』
シルバービーストよりも二杯ほど体が大きい銀色の毛並みの獣が出現し、両腕には鋭く尖った牙のようなものが生えており、さらにお尻の所からは二本の別れたしっぽが生えていた。
俺のデッキでもともとの攻撃力だけでいえば最強を誇るモンスターだ!
「このカードがハイパーモードによって正規の方法で特殊召喚されたとき、
デッキのレベル4以下のモンスターを一体選択し、墓地に送ることで、
モンスターの星の数×100ポイント、相手モンスターの攻撃力を下げる!
俺が墓地へ送るのはレベル4の連鎖――――チェイン・サモナー! よって、
ジャッジマンの攻撃力は400ポイント下がり、2600になる!
ビーストハイパーでジャッジマンを攻撃!」
ビーストハイパーがかけだし、ジャッジマンをその両腕の鋭い棘で切り裂くと、
ジャッジマンが大きな爆発をあげて消滅する……が、
なぜか先輩のライフは減らなかった。
「私は墓地のフェアリーの効果で除外して戦闘ダメージを無効にしたわ」
「くっ! 俺はカードを三枚伏せて、ターンエンド」
「私のターン。ドロー! そして罠カードを発動するわ! 森の祈り」
「俺はそれにチェーンしてチェーンブラスト、チェーンストライク、チェーンプラスを発動!まずはチェーンプラスの効果でデュエル中に積まれたチェーン数に3加える!
そしてチェーンストライクで発動時に積まれているチェーンの数×400ポイント、
ダメージを与え、チェーンブラストの効果で500のダメージを与える!」
『LP1000vs1300』
「一気に削られちゃったわね。森の祈りの効果により、私はガードナーを生贄に捧げることで、ガードナーのレベルの数だけカードをドローできる。ただし、生贄にできるのはレベル2以下まで。ガードナーのレベルは2。よって2枚ドロー!」
わざわざモンスターを無くしてまでカードを引く意味があるのか?
「そしてさらにリバースカードオープン! 森の最終兵器!
このカードは墓地に森獣戦士族が三枚存在し、そして大森林が発動している場合のみ発動ができる。大森林と墓地の三枚を除外することで、手札、デッキより森の女王、
もしくは森の王を特殊召喚できる。私は森の女王を選択!
来なさい。私の最終兵器の一つ、森の女王・フォレストクイーン!」
直後、フィールド一面に草花が一斉に咲き始めたかと思えば先輩のフィールドに大きな穴が開き、そこから体中に美しい花を咲かせ、頭には女王の証らしきツルでできた冠をかぶり、右手には杖を持ったモンスターが姿を現した。
『ATK3000 DEF2000』
「っ! エースモンスター」
「ええ、私のね。バトルフェイズに移行し、森の女王で」
――――――――ピピピピピピピピピ!
先輩が攻撃宣言をしようとした瞬間、どこかからかそんな電子音声が鳴り響き、
モンスターたちもその姿を消し、デュエルが強制的に終了してしまった。
…………また、このパターン?
「時間切れになっちゃった」
「……えっとこの場合は」
「勝ち点ゼロ。だから君はたぶんだけど……民宿レベルの寮のレッドだと思う」
それを聞いた途端、俺は膝から力が抜けてしまった。
「で、でも他の人たちも」
「ん~。それはないんじゃないかな~? だって一番後ろにいたのは貴方だけだったし、少なくとも皆はイエロー以上の学力があったわけで……まあ、一年間だけだし」
こうして俺の一年生のスタートダッシュは不発に終わってしまった。
やはり、オリカ主体の遊戯王作品は嫌われる傾向ですね。
まあ、自分の書き方も悪いですけど……それでは!