「レッドアイズダークネスメタルドラゴンでダイレクトアタック」
「うわぁぁぁぁぁ!」
……これで59人連続抜きかよ。
あれから20分ほど経過したがブルー寮の奴らもイエロー寮の奴らも先生に瞬殺され、
中には1キルされた奴もちらほらいる。
にしても凄く良いまわり方してるな、先生のデッキ。
仮面龍を戦闘破壊させてデッキから適当なドラゴン族モンスターを特殊召喚し、
そのモンスターを生贄にしてレッドアイズダークネスメタルドラゴンを特殊召喚。
しかもそれが手札に来なかった場合も考えられており、その場合は黒龍の雛から、
レッドアイズへ。そして黒炎弾を使って相手のライフを大きく減らしたり、
最高のコンボはレッドアイズダークネスメタルドラゴンとライトパルサードラゴン。
この二つがフィールドに出た瞬間にもう負けたといってもおかしくはない。
両者がともに蘇生し合う関係なのでどちらかが破壊されても片一方の効果を使えば、
墓地から蘇生することができる。
このコンボを崩すにはライトニングボルテックスや強制脱出装置、
もしくは墓地へ行かせずにそのまま除外するかしかないんだけどその辺も考えられており、
マジックジャマーや王宮のお触れなんかも入れられている。
まさに鉄壁の守りと同時に最強の攻撃もできる最高のコンボ。
まあ、このコンボが成立したのは今のところ一回だけしかないけど。
「次。高槻優斗」
「はい!」
やっと俺の番だ! 改良に改良を重ねた俺のデッキを見せてやる!
「「デュエル!」」
『LP4000vs4000』
「私のターン! 私は手札から魔法カード、召喚師のスキルを発動。私はデッキから、
レッドアイズドラゴンを手札に加える。そして黒龍の雛を召喚」
っっ! 1ターン目からくる!
「黒龍の雛の効果を発動。このカードを墓地へ送り、手札からレッドアイズを特殊召喚!」
黒龍の雛が光輝きながら消えたかと思えばその光の中から真っ黒な二枚の翼をはばたかせ、
真っ黒な体、そしてその紅の瞳に俺を映し、大きな咆哮をあげて姿を現した。
でも、まだレッドアイズダークネスメタルが無かっただけましか。あれも手札にあったら、
ダークネスメタルの効果でレッドアイズまで蘇生されるからな……やっぱり、ドラゴン族は怖い。
「私は2枚伏せてターンエンド」
「俺のターン! ドロー!」
よし……シルバーナイトを特殊召喚して連鎖の剣を装備させればレッドアイズの攻撃力に並ぶ。
どの道、次のドローでダークネスメタルを引かれたら蘇生されるんだ……それに、
一ターン目に召喚しなかったということは手札に来ていないということ!
「相手にのみモンスターが存在することで連鎖・シルバーナイトを特殊召喚!
さらに装備魔法・連鎖の剣を装備。攻撃力が500ポイント上がり、チェーンが積まれるごとにカウンターを置き、3つ取り除けば相手に500ダメージを与える。
さらに連鎖・シルバーディフェンダーを守備表示で召喚!
この瞬間、2体の効果が同時に発動! ディフェンダーの効果で1枚ドロー!
そしてナイトの効果で相手に400ポイントダメージを与える!」
シルバーナイトの持っている剣が光輝き、その先端から雷のように光が放たれると、
そのまま先生に向かっていき、直撃して先生のライフを削った。
「シルバーナイトでレッドアイズを攻撃!」
「…………」
シルバーナイトが跳躍するとレッドアイズもその大きな口を開けた。
そしてシルバーナイトが剣を振り下ろした瞬間、レッドアイズも黒い炎の塊を吐き出し、黒い炎の塊と剣がぶつかり合った瞬間、互いのモンスターが同時に消え去り、
墓地に送られた。
……あの伏せている二枚のカードはレッドアイズを守るものじゃなかったのか。
「カードを1枚伏せて、ターンエンド」
『LP3600vs4000』
「私のターン。ドロー……フィールド魔法、龍の山脈を発動。
このカードは1ターンに1度、デッキからドラゴン族1体を墓地へ送る事ができる。
ただし3回発動した時点でこのカードは破壊される。
私はその効果によりデッキからレッドアイズを送る。
さらに私は手札から竜の霊廟を発動。デッキからドラゴン族モンスターを1枚送り、
それが通常モンスターの場合、もう1枚送ることができる。
私はエメラルドドラゴンを選択。エメラルドドラゴンは通常モンスターなので、
もう1枚。フェアリードラゴンを墓地へ送る」
……な、なんだなんだ? いきなり墓地を肥やし始めたぞ。
ダークネスメタルがいるならまだしもいないのに……いったい、何をする気なんだ。
「そして龍の鏡を発動! 墓地から5体のドラゴンを除外し、
F・G・Dを融合召喚する!」
「っ! ファ、ファイブゴッドドラゴン!?」
先生が発動した瞬間、フィールドに大きな鏡が出現し、そこから空中に、
5体のドラゴンが映し出され、映されたドラゴンの姿が一つに合わさった瞬間、
凄まじい光が発せられ、デュエルモンスターズ界最大の攻撃力を誇る、
五つのドラゴンの首を持った巨大な竜が召喚された。
ダークネスメタルは切り札の一枚にしか過ぎなかったんだ!
この人、いったいこのデッキにいくつの切り札を忍ばせてるんだよ!
周りの奴らも俺と同じ意見なのかざわつき始めた。
「行け、ファイブ・ゴッド・ドラゴン。シルバーマジシャンを攻撃!」
「させるかよ! リバースカードオープン! 攻撃の無力化!
このターンのバトルを無効にし、バトルフェイズをスキップする!」
大きな口を開けて今にも攻撃をしようとしていたFGDが攻撃を中止し、
大きな口を閉じたが俺の劣勢の状況が変わったわけではない。
聖なるバリア――――ミラーフォースを発動したわけではなく、
目の前に最強の攻撃力を持つ、最強のドラゴンがまだいる。
「ターンエンド」
「俺のターン! ドロー!」
今、チェーンが積まれた数は2つ……連鎖龍・チェインドラゴンの召喚まで、
あと8つもためなきゃならないのか……今の手札で積める数は全部で3つ……できれば、
先生が発動したカードにチェーンしたいところだけど……なんとかするしかない。
「俺は光の護封剣を発動。3ターンの間、攻撃を防ぐ。ターンエンド」
「私のターン。ドロー……特に何もやることはないが龍の山脈の効果を使い、
デッキからエメラルドドラゴンを墓地へ送り、ターンエンド」
残り2ターン……その間にどうにかして手を打たないと……負ける。
「俺のターン! ドロー!」
チェーンプラス…………ダメだ。手札の数が1枚足りない。
チェーンプラスはチェーン4でしか発動できないカードだ……いや、先生が竜の山脈を発動するのにチェーンすれば……ここは先生が発動するのを待つしかない。
「俺はカードを4枚伏せてターンエンド」
「私のターン。ドロー……龍の山脈の効果を発動」
来た!
「この瞬間! 俺は伏せているすべてのカードをチェーン発動する!
最後のチェーンストライクで今積まれている5つのチェーン×400ポイントのダメージを与え、さらにチェーンプラスの効果により、チェーン数を3加え、
チェーンブラストの効果により、500ポイントのダメージ、
そしてチェーンヒーリングにより、俺のライフをは500回復する」
『LP1500vs4500』
「……3回発動したことで龍の山脈は破壊される」
先生がターンを終了したことで俺を護ってくれていた光の護封剣が消え去ると同時に、
先生が発動していたフィールド魔法も同時に墓地へと送られた。
残り二つのチェーンを積むことができれば連鎖龍・チェインドラゴンを呼び出せる。
あと二つなんだ。
「俺のターン。ドロー!」
…………ここでシルバーガンナーか……でも、2体は保持できるな。
「俺は連鎖――――シルバーガンナーを守備表示で召喚!」
『ATK;1500。DEF;800』
「ターンエンド」
「私のターン。ドロー! 手札から速攻魔法・銀龍の轟砲を発動!
このカードは自分の墓地からドラゴン族・通常モンスターを1枚選択し、
特殊召喚できる。私はエメラルドドラゴンを選択」
『ATK;2400。DEF;1400』
くっ! まだだ! まだ俺は負けてねえ!
「FGDでシルバーナイトを、エメラルドドラゴンでシルバーマジシャンを攻撃!」
FGDの五つの龍の口から5本の破壊光線が吐き出されると同時にエメラルドドラゴンの口から、宝石のエメラルドとおなじ輝きを持つ光線が吐き出され、
2体のモンスターが一撃で破壊され、
光の粒子となって消え去り、2体が墓地へと送られた。
くそ……ここで和睦の使者があれば。
「ターンエンド」
「俺のターン……ドロー!」
…………ついてねえな。
最後に俺が引いたのはつい、最近あたってデッキに新しく入れたライトニングボルテックス。
手札を1枚コストに発動し、相手フィールド上の表側表示で存在するモンスターをすべて破壊する。
手札がこれしかないこの状況じゃ腐ったな。
「……ターンエンド」
「私のターン。ドロー……エメラルドドラゴンでシルバーガンナーを攻撃!」
エメラルドドラゴンが吐き出した光線がスナイパーライフルを持った俺のモンスターを貫通し、一撃で戦闘破壊し、墓地へと送った。
……負け越し記録更新だな。
「そして……FGDでダイレクトアタック!」
『LP1500vs0』
FGDの五つの破壊光線が俺に直撃し、4500あった俺のライフが一瞬にして0となり、
デュエルディスクの液晶画面にLOSEという文字が表示され、
フィールドにいたモンスターが消え去った。
「これですべての生徒は終わったな。クラス分けは次回の授業で発表する。
今日のところはこれで授業は終了だ。各々、すぐに寮に帰り、
今日のことを復習するように。それでは解散!」
「結局、ここに来て勝利は無しか……」
晩飯を食べ、風呂から上がった後にもう一度、デッキをじっくりとベッドの上で見てみたんだけど確かに俺のデッキはチェーンを組みやすいようにはされているけど、
このデッキのエースモンスターが召喚しにくいことにようやく気づいた。
それにチェーンを組むということはその分手札を使用するから手札もなくなる。
「1度、構築しなおした方がいいのかな~」
「にゃー! にゃにゃにゃ!」
「はい? ……あぁ、晩飯ね」
下の方で寮長の声と皿をたたく音が聞こえたので下を向いてみると怒った様子でいつもよりも、強めに餌の皿を叩いていた。
意思表示できるくらいなら自分でえさを用意できると思うんだけどな。
下に降り、猫用の餌袋から餌皿にドバドバッと入れるとその餌にかぶりついた。
「別のエースモンスター……か」
考えたこともなかった新しいエースモンスター……つっても連鎖のパックもう絶版だからな。
「当分はこのままだな……はぁ……寝るか」
部屋の明かりを消し、ベッドに横になって俺は眠りについた。
「良いころ合いかな。彼を染め上げてね。連鎖邪龍・チェイン・カオス・ドラゴン」
……遊戯王って書くの難しいですね。