一カ月の時が経てど、キタサンブラックもサトノダイヤモンドも自分のトレーナーが決まる感じが全くしない。本人たちもトレーナー探しに力を入れているのか疑問に思ってしまうほど。
一応、(仮)トレーナーとして彼女たちのトレーニングに関してはしっかりと考えている。いつトレーナーが変わっても大丈夫なように今までやったトレーニングは毎日しっかりと書き留めている。書き留めておかないと今までどんなトレーニングをしていたのかが分からない。
普通はトレーナーが決まらないとレースへの出場は難しかったりする。でも、キタサンもサトノもかなり逸材なのは疑いようもない。
それは彼女たちのトレーニングを近くで見ているからこそ、分かってしまう。ある程度の才能であれば僕も見たことは会ったりするんだけど、彼女たちの才能は尋常ではない。だから早くトレーナーを決めないとレースを経験させることも1着を取ることも出来ない。まあ、どうにか二人を出場させることが出来ないかは僕の方で少し掛け合ってみるけど、レースに出してあげられるかは分からない。
まあ、レースには出てないが色々と僕の組んだトレーニングなんかを頑張ってくれているから何かご褒美的なものをあげてもいいかも。
そろそろ日が落ち始める時間。僕とキタサンブラックとサトノダイヤモンドはトレーニングのために外に出ている。キタサンは早くトレーニングメニューを終えたので僕の隣でドリンクを飲んでいる。
「キタサンブラック」
「はい!!」
呼ばれることも微塵も考えていなかったのだろう、だからキタサンの肩は僕が呼びかけるとビクッとした。
「次の休みにちょっと時間空いてる?」
「………は、はい?」
「別に無理ならいいんだけど、キタサンとサトノが時間空いているならちょっと出掛けてみるかと思っただけだから」
「い、いきます!!!」
急にキタサンは前のめりになって答えた。僕はさすがにその勢いに負けて、後ずさってしまった。
「そ、そう?」
「絶対に行きます!」
そして走っていたサトノダイヤモンドが走り終えて、僕とキタサンのところまで戻って来た。
「な、なにかあったんですか?」
キタサンが満面を笑みを浮かべている姿を見て何かあったとサトノも感じたんだろう。
「ちょっとな。サトノも次の休みの日なにか予定入ってる?」
「なんでですか?」
「予定が空いていたら出掛けようかと思ったんだけど」
「私も行きます!!」
「そ、そうか。そうであれば次の休みの日に三人で買い物に行くか」
「はい!」
「いきます!」
感想があれば