本当に僕は海軍なのだろうかと考えてしまう。だって最近、海軍としての仕事をあんまりしていない気がする。僕はワノ国から次に向かったのは…女ヶ島。男子禁制の国。
そして今は女ヶ島の長でもあり、王下七武海の一人もである、ボア・ハンコックさんが目の前にいる。
「お久しぶりですね」
「久しぶりじゃのう。お主に会うのを待っていたぞ」
「そ、そうですか……それは嬉しいのですが、彼女たちに離れてくれるように言ってくださいませんか?」
「男は女に囲まれると嬉しいものではないのか?」
「確かに男性の中にはそういう環境が好きな人がいると思います。でも、ずっと凝視されているとさすがに話しずらいと言いますか…妙に緊張してしますので」
だって三十人以上の女性にずっと凝視されているんだもん。ボア・ハンコックさんだけでも魅力的なのに、こんなに魅力的な人たちに囲まれると僕が壊れてしまうから。
「そうなのか。皆、緊張するようなので凝視するのは止めてやれ」
「は~~い」
良い返事が聞こえてくるが…凝視するのを止めただけで僕から距離を取ってくれない。肌が触れ合うような距離にいることに変わりない。
「あの…少し離れてくれませんか?」
特に隣に座っている、マーガレットさんの目を見ながら言った。
「なんで?」
「皆さんに変なことをしてしまうかもしれないので、皆さんだって嫌でしょ?」
「全然。アーベルならいいよ」
一つも悩むことなく、マーガレットさんは答えた。
「い、いや……」
「恥ずかしがってる~」
急に悩みもなく答えられるとこっちの方が恥ずかしい。こんな風に直球に言われるのは僕は慣れてない。
「か、からかわないでください……」
「他の男とアーベルは違うから。アーベルにだったらいいよ」
マーガレットさんの話を聞いて、僕は頭を優しく撫でながら囁くように言った。
「自分を大切にしてください。マーガレットさんにも幸せな人生を過ごして欲しいので。僕なんかよりも良い人なんてこれからたくさん出会えますから」
この女ヶ島という場所では男性と出会う事は少ないかもしれない。でも、遠征でた先で運命の人と出会う可能性だってゼロじゃない。
「それはないよ。まだ私はそんなに長く生きていないけど、アーベルみたいな男はいない。誰に対しても優しくて誰からも好かれるような人は」
「僕は別に好かれている訳ではないですよ。ただ人の話を聞いているだけですから」
そんな話をマーガレットさんとしていると…ハンコックさんから声が掛かった。
「そろそろ話は終わったか」
「あ、はい」
「お主が先、話した事が本当なのであれば…」
僕がここまで来た理由はある情報を彼女たちに伝えるため。
「本当です。まだ可能性の話ですけど、そうなる可能性はかなり高いと思われます。なので新聞に出る前に知らせておこうと思いまして。この後、他の人たちのところも回る予定です」
「お主は本当に妾たちにも優しいのだな。普通であれば海軍でも『中将』という立場にいるお主が妾たちと会っているだけでもかなりのリスクを伴うものになるはずじゃ。それなのにその危険を冒してでも言いに来てくれているのだから」
「そんなに感謝される事でもありませんよ。僕が言わなかったとしも後1カ月ぐらいすれば新聞で出回るようなニュースですし」
僕は海軍に所属していながらも海賊と関係を持っている。普通であれば…海賊と海軍は相反する存在。お互いに戦うことはあっても話し合うことはない。でも、僕は全てを上手く取り持つことで海を守りたい。勿論、海賊の中には市民から略奪を繰り返すようなものもいる。そういう海賊にはそれなりの制裁が必要だが、一般人に被害を出さない海賊もいると思うんだ。頭がお花畑と言われたとしても僕は最小限の犠牲で済むのであればそれがいい。
「…普通だったら言いに来ないものじゃ。そなたの気持ちは本当に嬉しい。妾や他の海賊たちがお主を信頼しているのはそういうところなのだろう。決して海軍に都合の悪いような事であっても隠さない。だからお互いに腹を割って話し合うことができるのじゃから」
「それに妾もお主のような男は好きじゃからな」
「………///」
「本当にお主は可愛いな」
急に近づいてい来る、ハンコックさんに動揺を隠せない。僕はまだ数十年しか生きていないし、女性との接点を持つことも決して多くない。ヤマトくんのように長い付き合いになれば別に意識しないけど、ハンコックさんたちのように免疫のないような人は…だめ。
その後も僕はハンコックさんにからかわれた。
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