【美少女】なんか知らんのだが部屋にウマ耳ウマ尻尾の美少女が現れたんやが【降臨】   作:カフェイン中毒

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これがウマ娘のレースだ

1:他称トレーナー

ハァイジョージィ。今日が待ちに待ったレースの日だぞ!期待してくれよな~

 

2:名無しの観戦者

誰がジョージじゃい

 

3:名無しの観戦者

イッチ、待ってたで

 

4:名無しの観戦者

待ちきれないよ!早くしてくれ!

 

5:名無しの観戦者

配信キタアアアアア!

 

6:他称トレーナー

ではでは、第一回ウマ娘プリティーダービーを開始していこうと思います!俺はこれで完全に向こうに行くから自由に楽しんでいってくれよな!あ、デジタルの説得は無理でしたぐすん、無理強いは出来ないってはっきりわかんだね

 

7:名無しの観戦者

デジたん…

 

8:名無しの観戦者

絶対自分にもファンがいるなんて思ってないだろあの子

 

9:名無しの観戦者

プリティーダービーwww言い得て妙www

 

10:名無しの観戦者

おーパドックから!?

 

11:名無しの観戦者

あれステージと一体化してるっぽいな。ってことはあれの上でライブが開かれるのか

 

12:名無しの観戦者

地元の人めっちゃおるwww観客席で酒盛りしとるわwww

 

13:名無しの観戦者

イッチが町内会とか発注した業者の人とか誘いまくったらしいからな

 

14:名無しの観戦者

おっ!カーテン開いた!来るぞ!1番は…スぺちゃんだ!

 

15:名無しの観戦者

ス、スペちゃん!?何そのクソ可愛い衣装は?!

 

16:名無しの観戦者

あれが勝負服か!うっわ似合ってる!滅茶苦茶かわいい!

 

17:名無しの観戦者

あだ名じゃなくて番号で紹介か。紫色ってことはもしかして騎手の勝負服と一緒?考察が捗るんゴ!似合ってるわ

 

18:名無しの観戦者

左右で靴の色違うのはなんかいい。すばらしい。

 

19:名無しの観戦者

もう終わりか、2番、次はライスちゃんだ!

 

20:名無しの観戦者

ふおおおおお!なにそのドレス!黒と青薔薇がよく似合う!

 

21:名無しの観戦者

肩だしドレス、踵のリボン…!どれだけ俺を狂わせれば気が済むんだ!ドストライクだぞ!

 

22:名無しの観戦者

短剣持ってるけどそれがまたマッチしてるな。儚い危なさを感じる

 

23:名無しの観戦者

画面越しじゃわからないけどかなり呼吸が深くないか?かなり気合が乗ってる感じする

 

24:名無しの観戦者

放送席のデジたん曰く、好調らしいぞ。絶好調だと瞳がかなり鋭くなるって

 

25:名無しの観戦者

ああ、極限まで絞った体に鬼が宿るということか?まだ上があるのかな?

 

26:名無しの観戦者

ああ~行っちゃった。3番はウイニングチケット!チケゾーだ!かなりスポーティーだな!

 

27:名無しの観戦者

待って脇開きすぎ、胸元見えすぎ、スパッツエッッ!

 

28:名無しの観戦者

言いたいことは分かる、これ青少年の性癖が捻じ曲がるぞ。脇フェチを生み出しかねん

 

29:名無しの観戦者

あーいけませんいけません!その恰好で両手をぶんぶん振るのはいけません!あーいけませんお客様!ヌッ!

 

30:名無しの観戦者

最低で草。でも正直動きやすそうだね。靴もしっかり運動靴だし、一番動きやすそうまである

 

31:名無しの観戦者

次は4番か。ビワハヤヒデだ!いつ見ても顔がでかい!

 

32:名無しの観戦者

顔がでかいんじゃなくて髪が長いだけだとあれほど…!

 

33:名無しの観戦者

ミニスカガーターベルト!?ニーハイ…!フェチが詰め込まれておるぞ!

 

34:名無しの観戦者

ウマ娘の衣装、ワイらの好みが詰まりすぎでは

 

35:名無しの観戦者

立ち姿がしゃんとしてて見ごたえあるな。太ももの筋肉、すごいわ

 

36:名無しの観戦者

ああ、むちむちだ

 

37:名無しの観戦者

そう言う意味じゃねーよハゲ

 

38:名無しの観戦者

5番のナリタタイシン入りまーす

 

39:名無しの観戦者

かなりパンクだな。片足がないダメージジーンズとか、シャツ結んでへそ出しとか…!俺が狂う要素しかない

 

40:名無しの観戦者

いかん、惚れそう

 

41:名無しの観戦者

どのウマ娘でも惚れそう定期。上着の袖を腰で縛ってるのいいな、ファッション性高い

 

42:名無しの観戦者

走りにくそう

 

43:名無しの観戦者

イッチ曰く「勝負服を着ると気合が乗りまくっていつもより速くなる」そうで

 

44:名無しの観戦者

すげえなウマ娘、やっぱ不思議存在ですわ

 

45:名無しの観戦者

6番、フクちゃんことマチカネフクキタル

 

46:名無しの観戦者

シンプルだな、大吉絵馬以外は普通のセーラー服か

 

47:名無しの観戦者

いや背中ァ!

 

48:名無しの観戦者

そう言う小物もありなの…!?重そうなんだけど…

 

49:名無しの観戦者

考察スレが伸びる伸びる

 

50:名無しの観戦者

その水晶玉も小道具だったりするのか?あ、その猫リュックサックなんですね…

 

51:名無しの観戦者

瞳がキラキラしててかわいい

 

52:名無しの観戦者

デジたんの高速詠唱がとまらない

 

53:名無しの観戦者

イッチの強制カット入りました

 

54:名無しの観戦者

えー続いて7番、デッッッ!?失礼しました。メイショウドトウの登場です

 

55:名無しの観戦者

何あの乳袋、いかんでしょ。パイスラも加えて攻撃力が倍増してるよ

 

56:名無しの観戦者

でかすぎんだろ…それはともかく青い衣装がすげえ似合うな。レースの手袋に袖口、白いタイツに靴、すごいお清楚

 

57:名無しの観戦者

デジたんいわくちょっと調子よくないらしい

 

58:名無しの観戦者

そうなのか?わからん。ω口がかわいいくらいしかわからん

 

59:名無しの観戦者

おっそうだな

 

60:名無しの観戦者

お次8番、ナイスネイチャはいりまーす

 

61:名無しの観戦者

あらかわ

 

62:名無しの観戦者

左足につけてるベルトがいかんですよ

 

63:名無しの観戦者

イヤーカバーと色合わせたデザインなんだ

 

64:名無しの観戦者

落ち着いててかわいいな、何だろう安心感ある

 

65:名無しの観戦者

編み上げブーツとは俺の性癖をよくわかってらっしゃる

 

66:名無しの観戦者

そんな意図は恐らくないぞ

 

67:名無しの観戦者

まああんだけ可愛ければ誰かしらの性癖には刺さるさね

 

68:名無しの観戦者

ナイスネイチャ号のファンだった俺氏、全力で応援を決意する。うちわつくったよ

 

69:名無しの観戦者

ガチすぎて草

 

70:名無しの観戦者

お次は9番、マチカネタンホイザ!ゆるっと登場しました!

 

71:名無しの観戦者

えっかわいい。肩だし、コルセット、腰のポーチ、全てが俺のストライク。ファンになった

 

72:名無しの観戦者

えい、えい、むん!だって!何そのフレーズ!耳に残る!

 

73:名無しの観戦者

あ、これ絶好調なの?デジたんいわく

 

74:名無しの観戦者

デジたんのウマ娘センサーは何なんだろうか

 

75:名無しの観戦者

ファンサされたら気絶しそう

 

76:名無しの観戦者

お次は10番、トウカイテイオーだ!

 

77:名無しの観戦者

うわ、ステップがトウカイテイオー号のテイオーステップまんまだ!

 

78:名無しの観戦者

右肩マントすげえ似合う!王子様っぽい感じ!

 

79:名無しの観戦者

ふふんとしたどや顔、きゅんと来た

 

80:名無しの観戦者

11番、メジロマックイーン。カーテシーした、ミニスカなのに

 

81:名無しの観戦者

一部の高校生男子が盛り上がってて草

 

82:名無しの観戦者

シャツの裾が斜めになってて左腹が腹チラしてるのたまらん

 

83:名無しの観戦者

チラリズムをわかっている

 

84:名無しの観戦者

12番、ウオッカ。かなりきわどいなこれ

 

85:名無しの観戦者

腹だしホットパンツとか、眩しい太ももとか、これで恋愛弱者らしいのちょっと信じられん

 

86:名無しの観戦者

うわ、にやって笑うのが凄いさまになってる

 

87:名無しの観戦者

カッコいい系だな。デザインの幅がかなり広いんだな勝負服、規定はないのかな?

 

88:名無しの観戦者

13番、ダイワスカーレット。

 

89:名無しの観戦者

身体のライン見ると結構絞ってるのがわかるな

 

90:名無しの観戦者

ツインテと良く似合う衣装だなあ。絶対領域が眩しい。

 

91:名無しの観戦者

イッチ曰く「去年までランドセル背負ってた」そうな

 

92:名無しの観戦者

えっそれマジ?

 

93:名無しの観戦者

いやいやいやいや、発育良すぎでしょ

 

94:名無しの観戦者

メイショウドトウも中等部

 

95:名無しの観戦者

ウマ娘すげえ

 

96:名無しの観戦者

14番、マヤノトップガン!

 

97:名無しの観戦者

あれフライトジャケットだよな?

 

98:名無しの観戦者

徽章とかいろいろついてて使い込まれたもの感ある

 

99:名無しの観戦者

この子もニーハイホットパンツかよ!さいこうですありがとう!

 

100:名無しの観戦者

ぶーん、って両手広げてポージングするの凄い可愛い

 

101:名無しの観戦者

ハイ次、15番ミホノブルボン!ふぁっ!?

 

102:名無しの観戦者

何だこの服?!今までとは異質すぎるわ!

 

103:名無しの観戦者

レオタードにスカートまでは分かるがその近未来的なパーツは何ですか?

 

104:名無しの観戦者

腰元見えてるのすげえいい。足のそれすげえ走りにくそう

 

105:名無しの観戦者

いかんいかんですよこの服は性癖が捻子れる!やばいやばい

 

106:名無しの観戦者

こんなぴっちり服を見せられた男子高校生がいるらしい、ほらあそこ

 

107:名無しの観戦者

かわいそうに…

 

108:名無しの観戦者

ケモ耳尻尾にプラスしてこれだからな…

 

109:名無しの観戦者

本人無表情で何考えてるのかわかんないの草

 

110:名無しの観戦者

ウマ耳で判断しろ。多分機嫌いいぞ

 

111:名無しの観戦者

最後、16番マルゼンスキー!

 

112:名無しの観戦者

真っ赤だなぁ!

 

113:名無しの観戦者

腰の後ろのリボンがいい、すごい

 

114:名無しの観戦者

なんか雰囲気違うな。強者ってかんじする

 

115:名無しの観戦者

あれ?放送席デジたんいなくね?

 

116:名無しの観戦者

イッチだけになってるな

 

117:名無しの観戦者

マルゼンスキーだけなんか別格だわ、雰囲気というか強さというか。気合いの乗り方が

 

118:名無しの観戦者

パドックだけで見ごたえありすぎ

 

119:名無しの観戦者

えっ!?17番…デジたんじゃないかっ!

 

120:名無しの観戦者

なんだって!?

 

121:名無しの観戦者

よくやったデジたん!よく説得したイッチ!

 

122:名無しの観戦者

この短い時間でよく勝負服に着替えたな

 

123:名無しの観戦者

カラフルな衣装だな、アイドルっぽい。よく似合ってる可愛い

 

124:名無しの観戦者

放送席一人空いたけどどうするんだろ

 

125:名無しの観戦者

でじたああああん!かわいいいよおおおおお!

 

126:名無しの観戦者

うるせえ!

 

127:名無しの観戦者

観客席の幼女がすごい喜んでる可愛い

 

128:名無しの観戦者

実況変わって…ああ、全財産ニキか

 

129:名無しの観戦者

おい投げ捨てられたぞ!?

 

130:名無しの観戦者

誰だあのウマ娘!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「お姫様のお姉ちゃんは、走らないの?」

 

 「はうっ!?そ、それはそのお…」

 

 放送席でウマ娘に対して熱弁をふるっていたアグネスデジタルを正気に戻したのは近くまで来ていた商店街でいっとうアグネスデジタルを慕っている小さな女の子の言葉だった。お姫様のお姉ちゃん、という言葉を存外悪く思っていなかったアグネスデジタルは今回サポートに回るつもりでいたが、残念そうな、悲しそうな、それでいて期待が籠っている瞳を前に言葉に詰まる。

 

 そうなのである、男から再三出てもいいんじゃないかと言われていたが運営が大変なことを知っている彼女はそれを固辞していた。走るだけがレースではない、熱い実況と解説があって初めてウマ娘のレースたり得るのである。その部分を自分ならこなせると思っているからこその辞退であった。

 

 「いいんじゃないの?行ってきてってずっと言ってるし。俺もデジタルの走ってるところみたい」

 

 「でもやっぱりレースには実況解説があってのものですし」

 

 「よしデジタル、二つに分けて考えよう。走りたいか、走りたくないか」

 

 物凄く意地悪な質問である。そんなことをウマ娘につきつければ走りたいという言葉しか出てこない。ふぐぐ、と悩むアグネスデジタル、走りたい。それは走りたいのである、本能と趣味がそう叫んでいる。でもいまさらその役目を放り投げたくはない。そう悩んでいると視界の隅に葦毛の長身のウマ娘が映った。男も少女も気づいてないようであるが、そのウマ娘は自分をビシッと指さして行ってこいと言わんばかりに決め顔をしている。彼女がいるなら、まあ。デジタルは本能を選んだ。

 

 「分かりました、走ります!」

 

 「ほんとっ!?」

 

 「ええ、ええ!走りますとも!マッハで着替えてきますので後はお願いします!」

 

 「よし、よくいったデジタル!良かったね、マキちゃん」

 

 「うん!お姫様のお姉ちゃんを応援するの!」

 

 マキちゃんと呼ばれた少女は嬉しそうに爆速でステージの横の更衣室へ消えていくアグネスデジタルを見送った。そして数分後、まるでアイドルのような煌びやかな衣装を着たアグネスデジタルが飛び行ってパドック兼ライブステージに姿を現す。とんでもない早着替えである。飛び入りの参加者に男が招待&物見遊山で勝手に観戦している観客たちから歓声が飛ぶ。

 

 「さて、平塚さん手伝いをお願いしますね」

 

 「おう、任せとけトレーナー!」

 

 「え、誰?」

 

 「んだよどこからどう見てもゴルシちゃんだろ?そんなことも忘れちまったのかトレーナー!」

 

 「うん、初めましてだよね?」

 

 困惑顔の男の隣にどっかりと腰を下ろしたのは奇麗な葦毛のウマ娘、物々しいヘッドギアを付けているがかなり美人の部類に入るだろう。唐突に現れたそのウマ娘の後ろで放送席に座ろうとしていた平塚が投げられたのか尻もちをついて同じく困惑顔をしている。ゴルシ、と名乗ったそのウマ娘は気にすることなくスイッチを入れた。

 

 『ぴすぴーす!改めてウマ娘プリティーダービー、実況と解説を担当するゴルシ様だぞ!初めましてよろしくぅ!ハイトレーナーも挨拶しろ!』

 

 『あっはい。どうも、URA代表兼社長のトレーナーです。本日はウマ娘のレースを初開催、となりますので不慣れですがよろしくお願いします。本日のレース、芝、馬場状態は良、距離は2400mです。では全ウマ娘ゲートインを』

 

 あっ!ゴールドシップさんだ!というウマ娘のざわめきを聞いてなるほどこの子がウマ娘のゴールドシップか。不思議な子なんですという全員一致の評価が頷ける。というかいつ来たの?そして何でいろいろ把握してるの?疑問は尽きない。この日のために設置した数十台のレース場の各所に設置されたカメラが配信にゲート入りするウマ娘を映している。

 

 『一番大外枠の16番が入ったな!しかしトレーナー、あいつを大外にするとは分かってるな!』

 

 『本人の希望だけどね。一番大外でお願いできないかしら?って。他の枠番は基本番号順になってるけど次回以降はシャッフルを予定しております。さて、では全ウマ娘体勢完了』

 

 馴れ馴れしいゴールドシップに苦笑いしながら、男がゲートの操作をしているスレ民から募ったアルバイトに合図を出す。数瞬後、バカン!と景気のいい音を立ててゲートが開き、ウマ娘がスタートダッシュを決める。

 

 『始まったな!きれいにスタートを決めたのは16番、続いて15番そして7番だ!16番と15番は逃げウマ娘だから分かるが9番は差しじゃなくて先行っぽいぞ!』

 

 『彼女は最近先行の練習を重ねていたみたいだから、練習の成果を発表できるといいね』

 

 『なるほど、それはいいこと聞いたぜ!では現在500m、前から16番、15番、13番、10番、7番、9番、11番、12番、14番、17番、3番、4番、1番、2番、6番、8番、最後尾に5番だ!追い込みウマ娘としては5番の位置はかなり燃える位置だぜ!あそこから巻き返すのが楽しいんだ!』

 

 『なるほど、16番はかなり早いな。もう4バ身は離れている。現在1000mをあっという間に通過します』

 

 このゴールドシップというウマ娘、かなり実況が上手い。男はするすると言葉が出てくる目の前のウマ娘を見て素直にそう思った。空撮でドローンを動かしているスレ内では鉄人と呼ばれている橋本が男の隣にいる見慣れないウマ娘を見て小首をかしげているが、もう始まってしまったものはしょうがない。

 

 レースは異様な盛り上がりを見せている。男はウマ娘を馴染ませるため入場料等は取ってないのだがそれにしても見物人が多い。人ではありえないほどの速度で走るウマ娘、カーブを曲がり切って観客席を一瞬で通過し、その速度が生み出す風が観客を叩いた。熱狂が加速する。

 

 先頭を行くのはマルゼンスキー、その魂は無敗の名馬、そしてその後ろにぴったりとくっつくサイボーグミホノブルボン、虎視眈々と1着を狙うダイワスカーレット、逃げのレースになりつつある。だが、それを許さないのが他の作戦のウマ娘、脚をため機会をうかがっている。

 

 『さてここから直線と坂になりますが16番、15番は速度が落ちない!ここで5番が追い込んできた!さあどうなる!?』

 

 『もちっとスパートかけるの早くていいかもしんねえ。アタシだったらもう400は早くスパートかけるな!ココから末脚の見せ所だぜ!』

 

 『おっと16番、遊びは終わりだと言わんばかりに再加速!そしてもう一人、内から9番が上がってきた!』

 

 後ろをちらりと確認したマルゼンスキーは一拍おいて爆発的な加速を見せて後ろのミホノブルボンとダイワスカーレットを引き離す、必死に食らいついていた二人の後ろから軽やかなステップで二人を抜き去ったのは、マチカネタンホイザだった。

 

 「きたのねマチタンちゃん!勝負しましょ!」

 

 「はいっ!負けませんよー!むん!」

 

 レース場で走っている中で彼女らにしか通じない言葉で通じ合った二人の一騎打ち、直線での末脚勝負。ギアを上げたマルゼンスキーとそれに猛追する足を残したマチカネタンホイザが食らいつく。残り100mで二人が並ぶ。

 

 『16番、9番並んだ!いや若干16番が速いか?負けじと差しに行く9番!ゴールはすぐそこだぜ!』

 

 50m地点で、マチカネタンホイザが深く息を吸う、その瞳をみた観客たちは後に炎が灯ったようだったと言うだろう。深く踏み込んだマチカネタンホイザが一瞬前へ出る、微妙な差であるがそれでも差である。そして、ゴールを過ぎ去る。

 

 『ゴーール!1着判定は写真判定となります!しばらくそのままお待ちください』

 

 『体勢的には9番有利だな。3着は一瞬の隙をついて差した11番だ。さて、写真判定はどうだ?』

 

 配信画面にハイスピードカメラで撮影された映像が流される、編集担当のアルバイトスレ民の操作によって1着判定に使う部分で動画が止まる、結果は

 

 『クビ差!クビ差で9番1着!第一回ウマ娘プリティーダービー!1着は9番です!解説のゴルシさん、ありがとうござ…あれ?』

 

 男が上手い実況をしてくれたお礼を言おうと隣に目を向けて口を開くが、そこに件のウマ娘は始めから何もなかったかのようにいなくなっていた。男は何だったのだろうか?どこに行ってしまったのかという疑問を脇に置いて、自分の仕事を進めることにした。あとで隅々まで探そうと決意して。

 

 「やったやった!やったった~~~♪わ~~~い!」

 

 「すごかったぞー!」

 

 「お姫様のお姉ちゃんすごかった!」

 

 「こっち向いてくれー!」

 

 「やべえ!なんだ今の!言葉にできねえわ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

461:名無しの観戦者

なにあれ超やべえ

 

462:名無しの観戦者

前イッチが投稿したレースの数倍速いぞ

 

463:名無しの観戦者

というか…勝ったの?マチカネタンホイザが?マルゼンスキーに?

 

464:名無しの観戦者

競馬に絶対はないというけど…いくら大外スタートだからって、追いつけるレベルの逃げじゃないぞ

 

465:名無しの観戦者

2段階加速したしなあのマルゼンスキー

 

466:名無しの観戦者

最後の喜びダンスなんなん?クソ可愛い

 

467:名無しの観戦者

というか実況してたウマ娘誰だ!

 

468:名無しの観戦者

ゴールドシップやろな。うんなんか納得

 

469:他称トレーナー

そのゴルシさんなんだけど…いなくなっちゃった

 

470:黄金船

おうトレーナー!アタシなら今無人島にいるぜ!こっちの世界じゃねーけどな!

 

471:名無しの観戦者

もしかして本物?

 

472:黄金船

【ジャングルで自撮りをするゴールドシップの画像】

いやー谷から落ちたと思ったら見慣れねえ場所にいるし死んだトレーナーは生きてるしでびっくりしたぜ!ちょっと懐かしくて話したかったんだ、許せよな!アタシは自分の世界に戻るぜ~。あ!また行くからな!むしろ拉致ってやろうか!?

 

473:名無しの観戦者

やべえ何だこのウマ娘

 

474:名無しの観戦者

気軽に世界線超えてるし

 

475:他称トレーナー

一つだけ、君は無事なんだね?何か困ってないかい?

 

476:黄金船

んだよ~心配性なところは一緒だな!ゴルシちゃんなら大噴火してるから大丈夫だ!それよりも!今度またそっちに行くっていうやつらがいるから準備しとけよ~んじゃな!

 

477:名無しの観戦者

確信した、こいつゴールドシップだわ

 

478:名無しの観戦者

い、いなくなった?

 

479:名無しの観戦者

おうおう、ツブヤイターのサジェストが面白いことになってるわ

 

480:名無しの観戦者

はっは~なんか芸術的☆

 

481:名無しの観戦者

注目度一気に上がったな

 

482:名無しの観戦者

大番狂わせもいいところだろ。俺テイオーが勝つと思ってた

 

483:名無しの観戦者

むっきゃ~みたいな感じで地団太ふんでるけどテイオーさま

 

484:名無しの観戦者

バ群に飲まれちゃったからなあ

 

485:名無しの観戦者

あっ、ついに騎手の人たちにもバレたっぽい

 

486:名無しの観戦者

来てしまったか

 

487:名無しの観戦者

レジェンドの反応が早いwww

 

488:名無しの観戦者

私が乗った馬によく似た子たちが私が乗った馬みたいなレースしてますねってwwww

 

489:名無しの観戦者

溢れるパワーワードwww

 

490:名無しの観戦者

あれ?イッチは?

 

491:名無しの観戦者

配信でウマ娘に囲まれてるのを確認

 

492:名無しの観戦者

うらやましい

 

493:名無しの観戦者

あっステージに集まってる

 

494:名無しの観戦者

ホントにやるのか!?

 

495:名無しの観戦者

走ったばっかりだぞ!?

 

496:名無しの観戦者

あ、でも一応休憩とるのね

 

497:名無しの観戦者

マルゼンスキーがマチカネタンホイザをハグしてる

 

498:名無しの観戦者

男子高校生、メジロマックイーンに接近、トウカイテイオーはにやにや

 

499:名無しの観戦者

アグネスデジタル、幼女タワーを建設する

 

500:名無しの観戦者

抱き着かれて昇られているだけでは?

 

501:名無しの観戦者

ビクともしない体幹をお持ちのようで

 

502:名無しの観戦者

くやしいです~~~!となっているスぺちゃん他数名

 

503:名無しの観戦者

号泣のチケゾーを慰めるBNWのBとN

 

504:名無しの観戦者

お互いをたたえ合うダイワスカーレットとウオッカ

 

505:名無しの観戦者

いい光景だぁ

 

506:名無しの観戦者

ここから女の子が歌って踊るライブまで見れるってマジ?

 

507:他称トレーナー

大マジやで。それでは再開したいとおもいまする

 

508:名無しの観戦者

よっしゃきたああ!

 

509:名無しの観戦者

たのしみいいいい!

 

 

 

 

 

 

 




 1話じゃ終わらなかったらしい。散々待たせてこれは…うむ、度し難い。もうちょっと描写詰めれたかもしれないけど文字数がね。

 あ、ゴルシちゃんの再現度が低いのは仕様です。わしには難しなんだ。ちょこちょこ出していけたらいいな。ゴルシちゃんは世界線を反復横跳びして3女神を片頭痛と肌荒れにするのが仕事になります。

 では次回、ウイニングライブの感想からいきとうございます。どの曲が来るのかは内緒!それでは感想評価よろしくお願いします!次回でお会いしましょう!

 追記
作者は誤字が多いので、皆様が送ってくださる誤字報告には感謝しかございません
ですが、ちょくちょく誤字報告以上(文章の整形、文の削除、はちゃめちゃな文に改変など)の事をなさる方がいらっしゃいます
ハーメルンの規約上これらは違反になりますのでどうか誤字報告以上のことはなさらないようお願いいたします
生意気かもしれませんがどうかお願いいたします

K2編少し続けていい?

  • ええで
  • あかん
  • 掲示板やれ

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