【美少女】なんか知らんのだが部屋にウマ耳ウマ尻尾の美少女が現れたんやが【降臨】 作:カフェイン中毒
『デジちゃんデジちゃん、今度文化祭あるんだけどさ~、アタシミスコンでコスプレすることになったの!見に来れたら見に来てよ!』
「行きます!ハロウィンの時はあたし行けなかったので!」
即断即決であった。
「そういうわけでトレーナーさん、海夢さんと五条さんの学校の文化祭に行きたいのですが」
「ふむ、なるほどなるほど……千葉だったかな?よしわかった!誰と行く?」
「えーと、あたしとフラワーさん、パーマーさんとヘリオスさんで!」
「おお、爆逃げコンビも一緒?」
「そ、トレーナーごめんね?ヘリオスが海夢ちゃんと意気投合しちゃってさー」
「だって海夢っちマジでウチと話し合いまくりスティ!もう一回ウェーイって盛り上がりたいじゃんっ!」
「ふーん、うーんなるほどねえ」
「トレーナーさん、コーヒーのお代わりをどうぞ」
「ありがとフラワー」
いきなりといっていいレベルでやってきた突然のお願いである。こたつの上で仕事をしていた男、そしてこたつの中に潜り込んだうえで胡坐をかいていた男の中にすっぽり収まったアグネスデジタルがそんなことをのたまった。そしてさしもの男もそんな要点を省いた説明を理解できず……なんてこともなくまさに阿吽の呼吸でアグネスデジタルの言いたいことを1から10まで理解した男はふむふむと頷く。
後ろから現れて補足を入れたメジロパーマーはぽすんと男の隣に腰を下ろして、さらに現れたダイタクヘリオスはどーん!と声をあげて男の背中に勢いよく抱き着いた。そしてデジタルと一緒に部屋に入ってきていたニシノフラワーは男の空になっていたマグカップに新しいコーヒーを注いでからメジロパーマーが座っているほうの反対に座った。
「座るところもっとあるでしょ?」
「わかってないなートレーナー!ウチらトレーナーにお願い☆しにきたんっしょー。嬉しいくせにー」
「なるほどつまりハニートラップ?」
「それそれ!」
「ヘリオスだけ留守番な」
「うぇええええっ!?」
無慈悲な男の言葉にダイタクヘリオスは男の背中から奇声をあげて飛びずさる。背中にダイレクトに来ていた重みが消えた男はうーんと腰を伸ばして伸びをする。バキゴキメキャと一部鳴ってはいけない音が鳴ったりしたがそれは御愛嬌。涙目になっているダイタクヘリオスに冗談だ、と言ってから男は考える。
さて、許可を出すのは当たり前だがこの4人をそのまま放流すればどうなるか。そう、大混乱である。ダイタクヘリオスというブレーキの存在しない超陽キャギャルを野放しにすれば確実に向こうの文化祭で何かやらかすに決まっているのだ。ブレーキに見せかけたアクセルことアグネスデジタル、ブレーキに見えるが案外流されやすいメジロパーマー、ブレーキだけど押しに弱いニシノフラワーでは不安である。つまり、強力なブレーキが必要なのだ。
「お、ちょうどいいや。フジ~」
「ん?トレーナー君どうかした?珍しい組み合わせだね」
「まあ、そうかもな。実はこの前URAに来た海夢ちゃんたちいるだろ?あの子たちの文化祭に誘われたみたいでな~。この4人だけじゃ不安だから、フジ引率役で着いていってやってくれないか?」
「ああ、五条君と海夢さんの学校?いいね、そういうことなら是非。そこのポニーちゃんには、前科があることだし」
「ヴぇっ!?アレは流石に時効っしょ!?というか事故じゃん!?」
「……なにやったの?」
流石にこの4人を一般校に放り込むことにためらいを覚えた男はちょうど通りかかったフジキセキを見つけて呼び止める。確かに珍しい組み合わせで男に絡んでいる4人の姿に微笑ましそうに目を細めたフジキセキが男の対面に座って事情を聞き、そういうことならとあっさり了承をした。
本当ならトーセンジョーダンとゴールドシチーも行きたいと言っていたようだが、トーセンジョーダンは男が作成した高卒認定試験の模擬試験を見事な赤点で通過してしまい、現在その補習に追われている。ゴールドシチーはそんなトーセンジョーダンに付き合っているので今回はパスということらしい。そしてそれに当たり前のように混じるゴールドシップが事態に拍車をかけている。男もそんな勉強苦手組のために補習授業を行う予定なので出かけることはできない。
「んじゃー、須藤君に送り迎え頼もうか。海夢さんたちによろしくね」
「いやった!!!」
男がそう許可を出した途端、後ろでぐでっと溶けていたダイタクヘリオスは勢いよく立ち上がって拳を振り上げて喜ぶ。メジロパーマーはそれを微笑んで見つめ、ニシノフラワーはほんわかと喜び、アグネスデジタルは男の胡坐の中で小さなガッツポーズをした。フジキセキは羽目を外さないようにね、とだけ釘を刺してこたつの電源を入れるのだった。
この後男は早速件の学校に連絡を入れ、ウマ娘が訪れてもいいかと確認を取った。当然ながら盛大に驚かれはしたものの、元から一般開放する予定ではあったので来てもらえるなら是非という形に落ち着き、男は補習用のプリントの作成に戻るのだった。
「というわけで須藤君。アッシーをたのんだ。ついでにミスティ連れてく?」
「社長、マルゼンちゃんが移ってます。あと現役競走馬を当たり前のように一般校に連れて行くのはよろしくないと思います」
「え?これ古いの?ミスティは可愛いからどこでも人気になれるって」
「意味合いが違うんだよこの親バカ。ン億円の馬を預かれるかこのダメ社長」
結構ひどい言われようではあるが須藤は送り迎えを了承し、5人のウマ娘はその日を楽しみに待つのであった。
「というわけでやってきました文化祭!いやー実に楽しみです!」
「はいっ!海夢さんたちにまた会えます!」
「秋のファン感謝祭みたいなものなんだよね?へー、お店とかやれるんだ」
「パマちんパマちん、タピオカミルクティーあるよ!あれ?でもはちみーはない!?うっそはちみーがない!?」
「テイオーが聞いたら悲鳴をあげそうだね。じゃ、ポニーちゃんたち?勝手な行動はしないように。したら……トレーナー君が怒るかもね?」
きょろきょろと文化祭とでかでかと書かれた門の前で周りを見渡すウマ娘五人、誰という必要はないだろう。アグネスデジタル御一行である。ウマ娘世界で大人気の必須ドリンクであるはちみーがないことに素っ頓狂な声をあげるダイタクヘリオスをやんわりと注意したフジキセキなど、思い思いの帽子と上着もしくはズボンなどで尻尾を隠したウマ娘5人衆。ギリギリ他校の生徒と見られているのか特段気にされてもいないようである。
ダイタクヘリオスの太陽のごとき笑顔は場に馴染んでいるし、それに苦笑して付き合うメジロパーマーも楽しんでる様子。ニシノフラワーの手を握るアグネスデジタルも楽しそうでフジキセキは早速タピオカミルクティーを全員分購入してきたらしいダイタクヘリオスから随分とカラフルなプラスチックのコップを受け取って太いストローからタピオカを吸った。
「ロシアンたこ焼き……何それちょー楽しそう」
「一つだけ辛いんですよね……?その、私辛いのはちょっと……?」
「パマちん二人でシェアしない?」
「デジタル、君も頑張ってほしいんだけど」
「あたしもですか!?いえ、お二人のためならたとえ火の中水の中!」
いろんな人でごった返す校舎内に入った一行はそもそもの目的である海夢と新菜に会うために1年5組の教室にやってきた。ロシアンたこ焼きという如何にもな罰ゲーム出店を見たダイタクヘリオスはきらりと瞳を輝かせ、購入を決意しているようで、巻き込まれが確定したメジロパーマーがアグネスデジタルの足を掴んで沼地に引っ張り、辛いのが苦手なニシノフラワーは巻き添えになるまいとフジキセキの後ろに隠れる。ちなみにフジキセキはこういうものは嫌いではないので普通に混ざる気でいる。
「いらっしゃいませ~……なんかやべえ美人来た」
「ロシアンたこ焼き二つ!あれ?海夢っちと新菜っちいないのかな?」
ウマ娘4人で食べるともなれば全く足りないわけではあるがこれから文化祭を思いっきり楽しむ予定の5人は食べる量をセーブしているので罰ゲームたこ焼きは二つにすることにしたらしい。明らかに一つだけ真っ赤なたこ焼きにロシアンも何もないですねと突っ込んだアグネスデジタル。綺麗なサーモンピンクの髪の毛のアグネスデジタルと青のメッシュとインナーツートンが目に鮮やかなダイタクヘリオスは結構目立つ容姿だが、そこは文化祭という魔法がかかった高校、JKらしいとむしろ受け入れられてるらしい。
「あれ?海夢と知り合いなんですか?」
「友達なんです。ミスコンでコスプレするから見て欲しいって言われまして、見に来ました」
「そうなんだ!?海夢、顔ひろっ!?何!?モデル仲間!?」
「モデル……中らずと雖も遠からずといった感じでしょうか……?」
「ちょっと待って海夢と五条君呼んでくるから!」
「あちゃー、気使わせちゃったな……」
教室の中をざっと見まわしつつたこ焼きを注文したダイタクヘリオスは目的の人物がいないことに首をかしげる。その名前を出したことによりクラスTシャツを着た赤のインナーツートンの髪をツインテールにまとめた少女が反応し、それにデジタルが答えるとどうやら一大事と認識したらしい少女が慌てた様子で教室を出ていった。
席に案内された5人がたこ焼きをつついて談笑しているとすさまじい音がしてドアが開く。びくっとなってしまったニシノフラワーの頭に手を置いたフジキセキが視線を向けるとそこには息を切らした海夢の姿とそれを必死に追いかけてきたらしい新菜の姿があった。二人を見たアグネスデジタルは手を大きく振り、ダイタクヘリオスとメジロパーマーはタピオカミルクティーのストローを咥えながら軽く手を振った。ニシノフラワーは顔を輝かせ立ち上がり、海夢に駆け寄る。
「海夢さん、五条さん!お久しぶりですっ!」
「わ!フラワーちゃん相変わらずカワイイ~~!来てくれたんだ!ありがとう!デジちゃんも!」
「お久しぶりです。変わりないようでよかったです~。慌てさせてすみません……もしかして何か邪魔してしまったんじゃ……」
「いえそんな!わざわざ来ていただいてありがとうございます。楽しんでいってくださいね」
明らかに知り合いな様子の二人と五人にクラスメイトたちは他のお客さんの対応をしながらも頭に疑問符がグルグル回っている様子。そこで海夢と新菜を呼んできた少女は勇気を出して尋ねてみることに決めた。小さな少女をまるで妹のように抱きしめる海夢に向かって口を開く。
「ねーえ?海夢、そろそろあーしらに教えてくんない?どこの誰なわけ?海夢の友達なのはマジっぽいけどさ……」
「えー、あー……その、ね?ほら」
「あ、ごめんなさい。あたしアグネスデジタルって言います。そちらがフジキセキさんで、こっちがダイタクヘリオスさん、メジロパーマーさん。海夢さんが抱っこしてるのはニシノフラワーちゃんですハイ」
「えちょっ!?言っていいやつなのそれ!?」
「今回はトレーナー君からお話が行ってるからね。大丈夫さ、私はフジキセキ、よろしくね?」
「ウチはダイタクヘリオス!パマちんともどもよろしくウェーイ!」
「私、メジロパーマーって言うんだ。気軽にパーマーって呼んでくれていいよ」
「ニシノフラワーです。その、よろしくお願いします」
前回のイベントのことがあったからかどう説明したものか言いよどむ海夢と新菜をよそに今回は学校に話通すから文化祭ゲスト枠ということで変装いらないよーと説明を受けているウマ娘たちはあっさりと己の名前と正体を明かす。なんで帽子を被って尻尾を隠していたかといえば単純にここまでやってくるのにウマ娘とばれたら面倒なだけで学校に入ってしまえばもう関係ないのである。
海夢はえ、いいんだ!?と目を白黒させてだら~~~っと冷や汗を流す新菜をよそに彼女たちは自分たちの帽子を取って一番手っ取り早い証明手段であるウマ耳を見せる。海夢の腕の中で帽子を取ったニシノフラワーを見てツインテールの少女があっと声をあげる
「やっばなんで気づかなかったんだろ……10月のネットニュースで走ってた子じゃん……海夢?マジでウマ娘と知り合いだったんだ……」
「あ、スプリンターズステークスのことですね。見てくれてありがとうございます。えへへ、頑張って走ったんですよ」
「つーか乃羽とか大空とかはアタシのSNSアカウント知ってるじゃん?そこのデジちゃんとのツーショとか見たっしょ?」
「帽子とメガネで印象変わりすぎ!髪色しか共通点ないじゃん!」
「ふふ、女の子はね……化粧でいくらでも変身できるんだよ?」
ちなみに学校に入るまでは変装はするべきと主張したのはフジキセキなので、万が一にも車から降りたところでバレないようにフジキセキがプロデュースした変装衣装を着ているので印象がだいぶ違うのだろう。ドッキリ大好きフジキセキはここで正体をばらすのが一番面白いという思惑がないわけではないのだが。いたずらっぽく口元に指を立てるフジキセキに撃ち抜かれる男子多数とついでに女子複数。ウマ娘たらしの名は伊達ではなかった。
「ところでこれ、辛いね」
外れの真っ赤なたこ焼きを食べながらフジキセキはいたずら成功と笑うのだった。
というわけで着せ恋クロスの文化祭編です。URAイン着せ恋キャラはまた別の機会にということにしておきましょう。次回はこの続き書きます
あ、まだネタは募集してるのでどしどしご応募ください
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=291652&uid=88429
ではまた次回にお会いしましょう。感想評価よろしくお願いします
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