冴えないヒロイン達が幸せになり冴えたヒロイン達になるハナシ   作:ゆーーーー

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文量少なくてすいません。



十章 まさかの倫也君!?

美智留のデート疑惑を見掛けたかもしれない次の日たまたま時間のあった詩羽、出海ちゃんが学校近くのいつもの喫茶店に集まり美智留がデートしていた男に関してあれこれを話していた。

 

「お年頃だしバンドマンの人達ってお盛んなんじゃない?それに仲良いからと言って付き合ってるとは限らないんじゃない?」

「それは偏見だよ!そういう人達ばかりじゃないんだから!」

詩羽がとんでもない偏見を持ってたので全力で否定する。

「あら、でも男と2人で会うという事はそれなりの関係ではあるんじゃない?嫌いなら2人で合わないでしょ?」

出海ちゃんは話を聞き頷きながらもスケッチブックに描く手を止めずにいた。

「でも友達なら2人で歩いてる事も多いんじゃない?チケットノルマとかもあるし男が多い界隈でもあるし。たまたま友達と歩いていただけなのかも。」

「たまたま……ね。」

詩羽が含みをもたせながら言った所で出海ちゃんは手を止めて言った。

ねこんな感じのお2人って事だったという事でしょうか?」

スケッチブックには仲良さそうに手を繋ぎ歩く男女の後ろ姿を描かれていた。

「そうそう。こんな感じ」

「こうして絵で見ると雰囲気ある。」

出海ちゃんが絵で起こすと更に信ぴょう性が増した気がする。

「絵から良い雰囲気があるけどデフォルメされすぎているわ。昨日倫也から聞いた話だと男の方が腰に手を回していたらしいからこんな爽やかな雰囲気ではなかったはずよ。」

「事実を捏造しないでよ!俺は手を繋いで信号待ちした所を見ただけでそんなとこは見てないって!」

噂話に尾ひれが付きそうだったので激しめにツッコミを入れていつもの詩羽節を否定しておく。

 

3人であれやこれやを話をして色々な推測を重ねた結果今度会う機会があったら質問攻めしようと言う事になった。

 

「ところで出海ちゃん、学校ではどう?こっちに帰ってきたのは久々みたいだけど。」

「伊織…お兄ちゃんがすごい所から仕事取ってきて。仕事が忙しくて学校の人とはそんなに話せてないんです。」

「学校に通ってる人をコキ使うなんてスパルタね。どんなところで仕事してるの?」

「rouge en rougeってところなんですよ。知ってます…よね?」

出海ちゃんが遠慮がちに言った。

「「rouge en rouge!?」」

俺と詩羽は声を合わせて驚いた。あまりの衝撃を受けて席から立ち上がってしまった。

「あの紅坂朱音の所か〜。オタクの師匠として鼻が高いよ。出海ちゃんがそんな伝説級の人のところでお世話になってるなんて……。」

「あの、倫也センパイ?ちょっと震えてないですか?」

そんな出海ちゃんの指摘を無視してそっと肩に手を起き慰めの言葉を添える。

「出海ちゃん、辛いことがあったらいつでも言うんだよ。」

「あ、ありがとうございます!」

微妙に困り顔になりながらも笑顔をくれた弟子の顔を見てこの日の会合を終えたのだった。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

学校が終わって不死川書店でのバイトも終えて帰り道を歩いていた終電も近くなったそんな時間帯。

なるべく早く家に帰って少しでも勉強時間を確保しようと足早に街を歩いていたその先に気になる光景が目に入った。

あまりに衝撃的だった為に自然に先を急ぐその足がつい緩んでしまった。

向こうから歩いてくる2人組があまりに知った顔だったからだ。正確に言うとその1人男女組み合わせの内の女の子の方がよく見知った顔だったからだ。

先日詩羽や出海ちゃんと噂していた美智留だったからだ。

前回見た時は手を繋いで歩いでいた所を偶然発見したが今回は美智留が男と腕を組み歩いていた。

親密度が前回発見した時より明らかに前より上がっていないだろうか?

声を掛けるべきか否か。躊躇していたら美智留と目が合ってしまった。

挨拶をするべきか?そう思っていると。

 

「あれ?倫也じゃん。こんな時間にどうしたの?」

美智留に先に声を掛けられた。

「俺はバイト帰りだよ。美智留は?」

「私?私はデート帰りだよぉ。紹介するね〜。従兄弟の倫也だよ。」

と腕を組む男に紹介してくれた。

「っす。」

聞こえるかどうか微妙な声量で美智留の彼氏(?)に挨拶された。

「あぁ。どうも。従姉妹の倫也です。」

その微妙な空気感を察したのか美智留がフォローする。

「あっはは。ゴメンね。コイツコミュ障でさぁ。初対面の人とはいつもこんな感じなの。」

そのフォローに照れ臭そうに後頭部を掻きながら会釈した。

あれ?最初に嫌な感じした気がしないでも無いけどこの人嫌いじゃないかも。折角だし馴れ初めとかなんやらとか色々聞きたいけど……。

流石に2人の時間を邪魔できないか。後日ゆっくり話聞きたいな〜。と思っていたところ美智留から声を掛けてきた。

「立ち話もなんだし場所変えようか。」

 

 

 

 

「って何で俺の部屋なのさ!」何の疑問も無く俺の部屋へと流れた美智留にようやく突っ込む。

「まぁまぁ。この時間となると場所って限られるじゃん。私は別にそういう場所でも良かったけど?」

妙にそういう場所にアクセントを置いてニヤニヤしながら従姉妹が言ってきたから涼しい顔してやり過ごす。

「いくらなんでもそういう場所に顔を出すような無粋な真似はしないから安心してよ。」

相変わらずニヤニヤしてる従姉妹はさておき。

「って事で今日は2人が加わるからゆっくり話聞いておいてよ。」

俺は部屋にはいないもう1人にも話しかけておく。

「心配しなくとも根掘り葉掘り聞くから安心してちょうだい。」手をわきわきさせる詩羽がパソコンの画面越しに生き生きした表情を浮かべていた。

 

俺は帰ってきて早速机に向かって勉強を始めたが3人は再び自己紹介をし合って馴れ初めを話始めていた。

俺も3人の話をたまに聞いていたがどうやら男は元々は美智留のバンドのファンだったらしい。

歌っている美智留に一目惚れしたらしい。

憧れで惹かれ近付き付き合うとこまでいったのか。

この人俺と似たもの同士なのかも。

 

「あなた倫也と似てるわね。」

詩羽も同じこと思ってたみたいだ。

「分かったわ。あなたの事を倫也に似てるからともなり君と呼ぶ事にするわね。」

「いや詩羽。それだと漢字にすると俺と一緒の名前になっちゃうから良くないかと。」

「あら、それなら折角名前が一緒だから倫也君と呼ぼうかしら。」

「え、名前一緒なの?」

憧れの人と付き合うってとこだけじゃなくて名前まで一緒なんかーーーっいっ!!!

決して口にはしなかったが俺はツッコム気持ちを抑えられなかった。

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