とりあえず、この紙については放置して周りの状況を確認するべきだな。
遭難した時も寝床や水を確保するのが重要って言うし、とにかく周囲の状況を確認して置こう。
そんな気持ちで俺は歩き出した。
「…ガァウ…(…鬱蒼とした森ばかりだな)」
進めど進めど目に入ってくるのは巨大な木々とその周りに生い茂るシダの葉ばかりである。
さらにまともな言語を発することが出来ないと来た、早速憂鬱な気分になってきたが、木々の間から見える空を見つめながら自分にやるべき事を言い聞かせる。
「ガゥゥ(頑張って行こう…)」
四足歩行では歩きにくかった為、太い後ろ足を利用した二足歩行に切り替えた俺はノッシリノッシリ確実に足を進めていた。
だがこの密林のおかけで張り切るだけの元気は俺に無かった。
〜数時間後〜
「ガァァァァァァア!!(ここ何処だよぉぉ!!)」
俺は力の限り叫んだ。
既に歩き始めてから体感時間で3〜4時間たっているが一向に森を抜ける雰囲気はない。
上空には小型の翼竜が俺の周りを飛んでおり何とも言えない不気味さがある。
そして、ここ数時間で小型の恐竜らしき生物を見つける事に成功した。
全長1m程の小さな二足歩行の恐竜だ、ここが何処か分からないからハッキリとした名前は分からないが首が長めの恐竜でかなり可愛い。
名前は分からないから、とりあえず『チビ』と言うことにする。
「ガァ、グァァァ?(こいつら、なに食うんだろう?)」
俺が近くに居ても関係ないとばかりに俺の周りに群がるチビ達を見て、そうつぶやく。
「グゥゥゥゥ(は〜、これからどうするか…)」
弱音を吐きながら歩く。
正直な話、水辺すら見つけられてない俺は今後どうなるのか全く分からない。
だが…こんな事になったからには現状で出来ることをやるしかない。
「グァァ、ガ?ガァ!?(空でも飛べたらなぁ、ん?あ、翼あるじゃん!?)」
俺は今更ながら自分に翼が生えていることを思い出した。
自分の巨体に比例するような大きな翼は白銀の光を放ちながら自らの存在を鼓舞している。
「グガァァ?(でも、ほんとにこれで飛べるのか?)」
俺が疑問に思うのも仕方ない事だろう。
今の俺の大きさは木々の対比から見て、少なくとも全長20メートルを超えている。
頭の高さならば10メートルと言った辺りか?つまり、これほど立派な翼があったとしても飛べるとは物理的に考えにくい。
「グガァ…(歩くか…)」
結局…俺は飛ぶ事を諦めゆっくりと歩き始めた。
まだまだ、俺のセカンドライフ(ガチ)は始まったばかりだ気楽に行こう…。
多少楽観的に考えながら真っ直ぐ歩く。
いつかは森を抜けることが出来ると信じて…。
なお川は約10分後に見つかった。
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