「グォォォォォ!!!(水うめぇえ!!!)」
やぁ、あの後何とか水源を見つけることに成功した翔鶴さんだぞ。
もうね水がすごい美味しい。
あの紙に書いてあることが本当ならば必要ないんだろうけどね〜やっぱり水は生物として求めてしまいますよ。
「クガクァァ(あ〜美味かった)」
何とか喉を潤すことに成功した俺は少し休憩するため日陰に入り横になった。
横になったって言ってもただ丸まっているだけなんだけどな……。
「ガウゥゥゥ(チビ達は元気だなぁ)」
小さな虫や魚を食べているチビ達を見て俺は微笑ましい感情を浮かべながらゆっくり目を閉じた。
「グガァ…(一眠りしよう…)」
精神的な疲労を感じた俺は眠りについた。
今後の不安すら今だけは忘れて……。
ー次の日ー
「グァァァァ!!(ふぁぁぁぁ!!)」
俺は大きな欠伸をしながら起きた。
あまりに大きな音だったため周りで寝ていたチビ達も起きてしまったらしい。
「グォォ…(起こしてごめん)」
ーキーキー!ー
朝から元気なチビ達の事を確認して俺は体を起こした。
全長20メートルの巨体を起こすのは、一苦労だったが、立ち上がってしまえばなんて事ない。
「グゥゥゥ、ガァァァ(とりあえず、寝床を改良するか)」
そう言うと、俺は20メートルの巨大を活かして周りの木々をなぎ倒して行った。
周りの木々も直径2〜3メートルの巨木だが俺が前足の爪で切りつけると簡単に倒れた。
ましてやこの巨体でぶつかれば跡形もなく倒れる事になる。
「グガァァ…(こんなもんでいいか…)」
俺の寝床の周囲は数十メートル範囲で更地になった。
残っているのは背の低い草や倒れた木々の残骸だけだ。
チビ達は俺の足元を日除けにして快適そうにしている。
「ガァァ…(これからどうしよう…)」
冷静になった俺は改めてこれからどうするか考え始めた。
まず初めに、あの紙には魔術や次元的な?何とかが俺に備わってるって書いてあったが俺自身に魔術やらなんやらの知識はない。
ゲームやアニメなんかで『ファイアー!』とか『エクスプロージョン!』なんかは聞いたことがあるが、それはあくまでゲームやアニメの話だからな……いや魔術とか既にファンタジーの領域だしなぁ……。
……とりあえず、やってみるか。
「がァァァ!(ファイアー!)」
ーボァァァァァ!!ー
うん、出せちゃったよ。
特に体に異常はないが口の中に何だか、ふわふわした違和感がある。
「グガァァ…(ええ、これどうするの?)」
俺の目の前に広がる光景は先程とは大きく変わっていた。
先程までの風景は多少木を倒したとは言え未だ目の前には鬱蒼とした森林が広がっていた。
だが、今は燃え上がる灼熱の炎で出来た海が広がっていた。
「ガゥゥ…(えぇぇ…)」
寝床も含めて大火に包まれた目の前の状況にどうするべきか考えようとして、俺は呆然と立ち尽くした。
「ガッ!ガァァァ!(あ!同じように魔術でどうにかできるじゃん!)」
早速どうするか思いついた自分は思い浮かんだ呪文を片っ端から声に出して行った。
「ガァァァ!グォォォ!(ウォーター!ウォータービーム!)」
ードバァァァ!ー
俺が出した水によって炎は消えた。
だが、ウォータービームとか言う頭のおかしい呪文によって目の前の地面が一直線に切れるという摩訶不思議な状況が起こっていた。
「ガッ?ガァァァ!?(え?あぁぁ、やっちゃった!?)」
『ウォーター』だけで十分だっただろうに無駄な呪文を言った自分の落ち度だがさすがにこんな状況になるとは思っていなかった。
「…グォォ(…片付けよう)」
結局、周辺の掃除をすることになった俺であった。
……ドラゴンが掃除って…シュールだな。