転生したら白亜紀でした(仮)   作:秋月艦隊

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第6話

次の日、目覚めた俺は朝早くから海の方向まで飛んで行った。

 

「ガァ〜(眠い〜)」

 

ふざけた声を出しながら飛ぶ様は非常に滑稽だっただろうがそれを指摘する存在はこの時代にはいない。

 

「ガォォォォォ!!!(朝だぞぉぉぉぉ!!!)」

 

俺は巣で未だ眠りについている翼竜を叩き起すため巨大な咆哮を食らわせてやった。

完全な八つ当たりだが白亜紀にそんな事を咎める存在はいないし、この時代でそんな事を言っている暇なんてある訳ない。

何故かって?世界中で巨大な恐竜が闊歩してるのに、こんな小さな事やってる存在なんているわけないじゃん。

そんな奴がいたら真っ先に食われてる。

 

「ガァァァ!(よーし、やるぞぉ!)」

 

まぁ、俺は例外だが。

とりあえず朝から海に来た理由は魔術とやらの実験が目的だ。

勿論、寝床の近くでやってもいいのだが…また最初の魔術みたいに辺り一面が火の海になりかねない。

だから危険性の少ない海までわざわざ来ることにしたんだよ。(安全とも言ってない)

 

まぁ…と言うことで早速…。

 

「ガウゥゥ!(エクスプロージョン!)」

 

ードガァァァン!!!ー

 

俺が呪文を叫ぶとすぐさま海上に向かって巨大な火の玉が放たれた。

その火の玉は海面に衝突すると同時に周囲の空気を全て焼き付くし大爆発を起こした。

 

「ガ?ガァァ!?(ん?こっちまで来る!?)」

 

だが想定外だったのは予想よりも爆発の範囲が広かったことだ。

そして結果として炎が俺の方にも向かってきたことだろう。

 

「ガァァァ!(ぎゃぁぁ、熱い!)」

 

完全に馬鹿だが海の上だったのが災いしたのか、はたまた周囲の空気が燃え尽きたのかわからないが炎はあっという間に収まった。

 

「ガァァ、ガァ…(はぁはぁ、し、死ぬかと思った…)」

 

炎が収まった頃になって周辺が見渡せるようになると俺は爆発した地点の確認に向かった。

 

「グガァ…(うわぁ、酷いな…)」

 

爆発したあたりの海面には酷い火傷をおった生物の死骸が大量に浮かんでいた。

特にモササウルスや首長竜の死骸が多く一部魚竜らしき死骸もあった。

 

「ガゥゥゥ(これ、どうしよう)」

 

俺は死骸をどうするか必死に考え始めたが俺の悩みはすぐさま消えることになった。

 

ーザパーン!ー

 

「ガウ?(へ?)」

 

何故ならば、大量の死体に近くのモササウルスや首長竜さらに凶暴な肉食性の魚類が大量に群がって行ったからだ。

 

「ガォォォ……(おぉ、すごい状況だな…吐きそう)」

 

あまりにショッキングな絵面だったため吐き気を覚えた俺だったが何とか堪えて海面を見た。

 

海面ではモササウルスが同族の死骸に食らいつき首長竜が魚の死骸を丸呑みにしていた。

海は血で真っ赤に染まり大量の死骸に群がる生物を赤く染めていた。

中には集まった生き物同士で争っている様も見えた。

 

「ガゥゥゥ(そろそろ行くか)」

 

しばらくの間、自然界の厳しさを眺めていた俺は次の実験のためさらに外洋に向かって飛び去った。

 

「ガァァァ(流石、地球で1番恐ろしい時代の海)」

 

少しばかり疲れた俺だがこの時代ではあまり気にしてられないと思い至り次の実験を開始した。

まぁ、やってることは思いついた呪文を片っ端から叫ぶことだけど……。

 

俺は学習することができるフレンズなのだよ。

 

「グガァァァ!(レーザービーム!)」

 

巨大なレーザーの光が海を数千メートルにも及ぶ距離を焼いていく。

海面近くに居た海洋生物の多くを焼き払いながら…。

 

「ガァァァ!(ホーリーレーザー!)」

 

神聖な光の柱が俺の背後から現れ海面を焼き付くした。

その光は水面を突き破り水深数百メートルに達した。

 

「ギャァァァ!(ウィンドカッター!)」

 

虚空より現れた風の刃が水面に命中し水しぶきを上げた。

……正直、威力が低くて安心した。

 

何だか魔術とやらのインフレが凄いことになっている気がするが……気にせず実験を続けていこうと思う。

 

 

 

 

 

 

ー数時間後ー

 

「ガァガァ、ガァァァ(はぁはぁ、もう十分わかった、だからそろそろ帰ろう)」

 

何時間もぶっ続けに呪文を叫び続けていた俺もさすがに疲れたため帰路に着いた。

 

改めて海面を見てみるが広範囲が赤く染っていてとても見れたものでは無い。

 

「グァァ…(大量殺戮だよな…でも、あんなに生き物が群がってると、罪悪感も薄れるな……)」

 

俺だって長時間同じ光景を見続ければさすがになれる。

この時代の海は現代と違って本当の意味で激しい生存競争を繰り広げているって確実に理解した。

 

「ガァァ(疲れた)」

 

這う這うの体で帰宅する社畜のように空を飛ぶ俺の背は小さく見えたことだろう。

 

まぁ、全長20メートルなんだから小さく見えるわけないんだが……。

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