男に連れられ集落の中に入ると初めに活気づいた様子が目に映った。老若男女喋り合ったり指導者っぽい人の指示を聞いてキビキビと建築や農作業をしたりと、とても煩くて、でもその賑やかさが平和そのものを物語っており、何よりここに居ると俺もここの住人に、人の一員になれた気がした。
─まだその気持ちになるにははえーぞバカ。
・・・
(せやねんな〜・・・。これからこんなゴツイ男でもブルブル震えるくらい怖い人と話さなあかんのやろ?・・・胃ぃ痛なってきたわ・・・。)
そう横のガタイの良い男を横目で見ながらため息を吐き、現実逃避を辞める。
すると、隣の男性が俺のそんな様子を見て気遣ったのか、
「大丈夫だべさ、だから心配すんな
と笑いながら俺の頭をガシガシと乱暴に撫で回す男。・・・気持ちは嬉しいのだが、流石に乱暴すぎないか?もう俺の髪が原型とどめてないぞ?
その後暫く
「もう大丈夫です!もう大丈夫ですってば!!」
と言ったら男はハッとした様な顔で頭から手を上げ、
「いやー
「癖?」
「あぁ、おらには
ガッハッハッと豪快な笑い方をする男。・・・その娘さん嫌がってないんかな?と疑問に思ったが、言うのを我慢する。・・・そういえば俺って、頭撫でられたのいつぶりだろうか。
・・・ダメだダメだ!!
早く忘れるように一つ思っていたことを男に問いかける。
「・・・今から会いに行く人ってどんな人なんですか?」
そう聞くと男は笑いを引っ込め、神妙な顔つきをして、
「さっきも言ったが
「悪い噂って?」
「曰く、
「そんなのは嘘だっておらは信じている、信じているが、本人のその異質さも相まってそう思はざるをえないんだべ〜・・・。」
「へ、へぇ、そうですか〜・・・。」
(ぜってぇ行きたくねぇ〜!!)
逆に今のを聞いて会いに行きたいって思う人なんかいないだろ!!えっ、俺もう帰ろうかなぁ(?)。
─ハイハイ、下らねぇこと言ってないで早く覚悟決めろよ。
(・・・せやな!!覚悟決めなな!!)
・・・
って、
(いや、そんな直ぐに覚悟決めれるかいな!!)
嫌やー!!行きとうないー!!と内心騒ぎながらも、外面には出さないように気をつけながら駄々を捏ねる。
しかし現実は非常だ。今更後に引けることは出来ずに、ただ男に連れていかれ中心部へと近づいて行った。
誰か助けて!!
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中心部に近づくにつれ、俺達はだんだん空気が変わっていくような感覚を覚えた。これは何処か感じたことがある。そう、それはあの化け物の時だったに感じたモノと似ている気がする。一体なんだ?と考えていると、
─コイツは本格的にマズイな・・・。さっきこの
(なんや、なんか知ってるんか?)
─コレは
(あの力か!?・・・それって。)
─あァ、相手は
(わ、分かったわ!!)
近づくにつれ、俺の肌がピリついてくる。ヤバい、ヤバい、ヤバい!!感じる゛呪力゛が前の化け物とは比べ物にならない程感じる。いや比べる事すらおこがましい。俺の生存本能が働き、今すぐここから離れたい気持ちで溢れてきた。だが、もう引けない。進むしかないのだ。・・・もしかしたら人間の可能性もある。それを祈るしか出来ない。
そうこうしていると、
「・・・ここが
と心無い一言が飛び出てきた。正直、泣きそうだ。早くここから抜け出して恐怖を拭う為、泣きたい。だがもう、覚悟を決めなければならない。
冷や汗がダラダラと出る。口の中が渇く。顔が青くなる。この先にその
男が前に出て、先に中に入った。事情を説明しに行ったのだろう。もう、時間は無い。
その待ち時間がとても長いように感じた。俺の中ではまるで数十分もいたような感覚だが、実際には数分かもしれない。もしかしたら秒単位も有り得る。
そして、
「小僧、中に入れ。」
遂にこの時が来てしまった。頭が真っ白になり、なにも考えれなくなる。身体が動かない。
すると、
─オイ、しっかりしろ!!こんな事も乗り越えることが出来ねぇでこれからどうするんだ!!
と俺の事を叱責する。
─いいか?怖がる事は別に悪いことじゃねぇ。ソレは生きていくのには欠かせない物だ。だがな、諦めることだけダメだ。
─オマエはこれからも弟の為に生き続ける事に決めたじゃねぇか!!それは、イバラの道とかそういうレベルの話じゃねえ、針の上で果てが見えない
─・・・
・・・
あぁ、そうだ。
これから後1600年も過ごさなければならない。それはもう色々なことがこれからも起こるだろう。きっと、想像も出来ないことが。
(やのに、威圧だけで諦める?そんな事はあってはならへん!!)
ようやく覚悟は決まった。すると今度は、
「二度は言わん。さっさと入れ。」
(・・・あぁいいさ、そんなに言うんやったら受けて立つわ!!)
さっきの俺とは違う!!
そうして俺は意気揚々と中に入った。
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「し、失礼しますね〜?」
俺は礼儀正しく中に入った。・・・べ、別にビビってる訳じゃ無いんだからね!勘違いしないでよ!
─気持ち悪りぃからやめろ。
(・・・はい。)
中にはかなり広い空間が広がっていた。一人で使うにはあまりあるほどの室内に二人、人間がいた。一人はここまで連れていってくれた男。そしてもう一人は、
「漸く来たか、この痴れも・・・!?」
圧倒的な存在感、そしてこの呪力の持ち主であろう、木で出来たまるで王座のような椅子に座っているヤツが偉そうに男の隣にふんぞり返って居た。
・・・いや
なんでこの人俺を見てこんな驚いているのだろう?
俺を見た瞬間、言おうとしていただろう言葉を途中で止め、目を大きく開けさせ、口もあんぐりとしていた。それはまさに、私驚いてますよと言っているようなものだ。
隣にいる男も、どうしたらいいのかオロオロしている。だが、覚悟を決めたのかその男はソイツに話しかけた。
「あ、あのごて「おい、お前」はいぃっ!」
「・・・お前はここから出ていけ。俺はこの小僧と話す事が出来た。早く出ていけ。」
「し、しかし。」
「出ろ。」
「はいぃ!!」
そうして男は全速力で出ていった。
・・・可哀想。
(ってか、俺に用事?会ったばかりなのに?なんで?)
改めてヤツを見る。やはりヤツから禍々しい程の呪力が溢れだしている。今でも震えが止まらない。だが、俺はそれをバレないように必死で
隠す。痩せ我慢だか、俺はこれから集落に入りたいという意志を見せなければいけないんだ。醜態を晒す訳にも行かない。
「おい、小僧。」
「は、はい!」
すると彼は彼の右手側にあった、銅で出来た盾のようなものを手に取った瞬間。
「・・・フン!」
彼の呪力が急激に上がり、呪力を右手に込めたかと思うと、握っていたソレをまるで粘土の様に曲げた・・・what?
そしてコチラを鋭い目付きで、
「俺のこの人離れした力、そして、この俺は一体何者なのか・・・、
小僧、お前は知っているか?」
「ァッ」
と聞いてきた。
・・・俺、今日で死ぬわ(確信)
飛騨弁タグなんて私しかいないだろーって思って調べてみたら鏡蓮様という作者が飛騨弁タグを使ってた・・・。
えぇ・・・。(困惑)