「俺のこの人離れした力、そして、この俺は一体何者なのか・・・、
小僧、お前は知っているか?」
「ァッ」
(え、なに、俺今もしかして脅されとる?答えないと
─何一人でコントしてんだよ・・・。
(ってか、この力って呪力のことやろ?なんや、せやったら彼は無意識に呪力を使ってるってことか?呪力を理解してる俺でも纏う事はできんのに。)
─呪術に対する天性の才を持っているか、それとも
(なんやそれ?)
─今話すほど時間に余裕がねぇ。早く答えねぇと痺れを切らして何をしてくるのかわかんねえしな・・・。・・・あァ〜、
(なんや急に改まって。俺は
やっと
そうすると彼は少しホッとして、
─なら話は早い。
と聞いてきた。まぁ、それ自体は良い、良いが・・・、
(・・・なぁ、それって彼に呪力について説明する為に変わるん?)
─そうだか、ソレがどうしたんだ?
(・・・説明すんの、俺がやるわ。)
─はァ!?代わりにやるってオマエ、あんだけガタガタ震えてたのに出来るわけねぇだろ!!それに、オマエまだ呪力について理解してねぇじゃねぇか!それでどうやるんだよ!
(せやけど、せやけど!!もう
それは、初めから考えていた事だった。確かに、
だが、それではダメなんだ。もし、このまま頼り続けていたとして、急に
だが、考えなくてはならない。考える必要があるんだ。そうじゃないと俺は
なら、どうするか?
出来るだけ
それはとても厳しい道だろう。だが、俺にその覚悟はもう出来ている。今まで散々醜態を見せてしまったが、これから挽回すればいい。
だから、俺は
その気持ちが伝わったのか、
─・・・オマエがそこまで言うんだったらなんも言わねぇよ。
─ただ、
なんだってオレはこの世の全ての悪だからな!!
(あぁ、そん時は頼むわ。・・・頼りにしてるで?)
─おう!!任せとけ!!
「おい、いつまで黙っているんだ?」
─おい、ご指名だぜ?
(せやな・・・、よし!!いっちょやったるか!!)
さぁ、ここからが本番だ!!
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意識を浮上させ、椅子の上にふんぞり返っている彼を見上げる。
「ようやく顔を上げたか、この鈍間め。」
「領主様のお言葉があったのにも関わらず、答えることが出来ず、本当に申し訳ありません。」
彼は俺の変化に気付いたのか、
「ほう・・・。」
と声に出した。
「つきまして、今回は領主様のそのお力についてお話させていただきますが、一つ、伺いたいことがあります。」
「なんだ、言ってみろ。」
「私めがここに来たのには、領主様とある
ここで話を聞いてくれなかったら、俺達は負けだ。しかし、そんな心配も杞憂で、
「よい、話してみろ。」
話を聞いてくれるようだ。だが、まだ油断しては行けない。山場は乗り越えていないからだ。
「では、失礼ながら、今回は領主様のお力の説明を条件に、私をこの集落に入れて欲しい所存です。」
頼む!!乗ってくれ!!ここで乗ってくれないと今までの全ての努力が水の泡となってしまう!・・・そうすれば暫くの間、野宿は免れないだろうな・・・。
たが、しかし、その答えは予想の遥か斜め上を行き、
「それだけの対価じゃ足りん。もっと対価を寄越せ。」
と無茶振りを言われてしまった。マズイ!!どうする!?何も考えていない。予想すらしていなかった。頭が空っぽだ。何を言えばいい!?何を、
そう考えていた時、何故か急に頭に過ぎった言葉があった。それは、とてもマトモな思考ではなく、誰がどう見ても無理だと決めつけるようなモノだった。だけど、これしか思い付けない。ならコレで勝負するだけだ!!
えぇい、ままよ!!
「な、ならば
・・・いや、コレは絶対無理だろ。今更ながら後悔してきた・・・。
ほら、領主様の顔みてみろよ。コイツ今なんて言った?って顔してるぞ。あぁ、失敗したー!!さよなら、俺の人間ライフ・・・。
自責していると、
「キヒ、キヒ・・・
キーヒャッハッハッハっハッハッハ!!」
なんか急に笑いだした。・・・なんで?
その後も暫くの間腹を抱えて笑い続け、数分後にやっと、
「ハァーハァー・・・、小僧、俺を笑い死させるつもりか・・・!!だとしたら惜しかったな・・・!!今まで俺に媚びた奴は居れど、俺の飯を代わりに作るなど初めて聞いたわ!!」
「は、はぁ、左様で・・・。」
なんで笑われたのかもわからず、混乱してしまう。
すると、
「よい、よい、もう下がれ・・・!!小僧の顔を見ていると笑ってしまい話にならん・・・!!」
「か、かしこまりました。それでは失礼します。」
(あれ、これもしかして俺の顔みてディスられてる?やとしたらアンリマユの顔を悪く言われてるみたいでなんか凄く申し訳ない・・・。)
と見当違いな事を考えていると、領主様が最後に、
「おい小僧・・・!!次の丑三つ時にまたここに来い!!・・・それまでにはこの笑いも止めておく。・・・クヒヒ。」
「かしこまりました。」
そう言い、家を出た。
・・・なんか何とかなったぜ!!(?)
ってか結局呪力について話さなかったな・・・。
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家を出ると、先程領主様から追い出された男が心配そうに立っていた。そして、俺に気付くとすぐさま近寄り、
「おい!!大丈夫だったべか?」
と心配してくれた。・・・なんて優しい人なんだ!!さっきは可哀想なんか言ってゴメンよ!!
─手のひらクルクルじゃねぇか・・・。
(うっさい!知られてないからいいんや!!)
─おぉ〜中々の悪だな・・・。
という茶番を止め、
「大丈夫ですよ。心配してくれたんですか?」
そう聞くと、
「当たり前だべ!!こんな
・・・
(この人、もしかしてキリストの生まれ変わりか・・・?)
─んなわけねーだろ。
え、え、え、?
・・・優しい。(語彙力)
余りの優しさに呆然としていると、
「・・・なぁ
「良いんですか!!!」
「うお!!」
「あぁすいません!!」
余りの驚きについ、大きな声を上げてしまった・・・。
「・・・まぁ、おらの家まで案内するべ!!ついてきんさい!!」
「分かりました!!」
そうして俺達は二人(三人?)でこの男性の家へと向かった。
・・・
(俺、この人だけは絶対守るわ・・・。)
─現金なヤツめ・・・。
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「そういえば、貴方のお名前はなんと仰るんですか?」
「おらか?おらの名前は゛カンジ゛だ!!よろしくな!」
「ッはい!!こちらこそよろしくお願いします!!」
ちなみに、【領主様】は別に無償で集落に入れても全然良いと思っていました。そら、労働力とか集落に貢献してくれるからね?
だけど【領主様】は待たされた苛立ちによって無茶振りを降っちゃいました。・・・まぁ、お返し(?)されましたけど・・・。