希死念慮   作:オコゲ

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いつの間にかバーに色がついてる・・・!!
ありがたやーありがたやー!!


・・・





もっと伸びろー!もっと伸びろー!(本音)


人里編
幕間 【この世全ての悪】の独白


オレはただただ、ここ(世界)に居た。

何をする訳でもなく、何を成す訳でもなく、何かを呪う訳でもなく、何かを混沌へと陥れる訳でもなく、何かを助ける訳でもなく、何かの楽しむ訳でもなく、何かを悲しむ訳でもなく、何かを好きになる訳でもなく、何かを嫌いになる訳でもなく、・・・。

オレの存在意義を見出す訳でもなく、ただ、ただオレはここ(世界)を彷徨っていた。存在する価値があるとすれば、オレはこの世全ての悪(アンリマユ)の名前を背負い、世界の混沌の均衡を保っていたぐらいだろうか。まぁ、世界の均衡を保つとカッコよく言ってみたが、その実他の呪霊が使えない、または溢れて要らなくなった呪力(ゴミ)を回収しているだけだ。・・・こんな存在価値を見いだせないオレからすりゃあピッタリだがな。

確かにその時のオレは自我がなかった。考えることも、悩む事も出来なかった。他のオレ(・・)から集まってくる人間共についての情報が流れてくるも、何も感じない。いつも通りだ。ただ些細な情報として記憶の倉庫へと眠っていく。どうでもよかった。

そん時のオレは考えられなかったが、自我が生まれた時、何故、オレがこの世で生きて(存在して)いるのか。何故オレがこの役目(この世全ての悪)を背負っているのか。何故、オレがその役目をしなければならなかったのか。何故、こんなオレに自我が芽生えたのか。

・・・あァ?何故、オレに自我が生まれたのが嫌なのかって?

確かにそん時のオレは自我があった。だがそれはとても不定形で、不安定で、チグハグだった。常に頭の中で様々な(人間)の怨嗟の声や、千差万別の人間の種類によって変わる、ソイツが辿ってきた(人生)、そしてその末路(・・)。それらが頭の中でまるでミキサーの中身のように暴れていやがる。そんな中チグハグなオレがどうやって正気に保てばいいんだよ?

・・・まぁ、それはアイツ(・・・)に助けて貰ったんだが、ソレはまた後でだ。

話が逸れたが、まァ結論は、オレは存在価値が無いタダのゴミだった訳だ。・・・今はそうじゃねぇけどな?ケッケッケ!

そんな時だ。そんなオレ(ゴミ)オレ(アンリマユ)と変化した転機がやってきたのは。忘れもしねえ、いや、絶対に忘れねえ。

それはいつも通りオレがこの世界で彷徨っていた時の事、もっと言えば、世界から集まる呪力(ゴミ)を集めていた時だ。それは突然やってきた。

突然オレの躰にナニかが入ってきたんだ。惰弱で脆弱な、しかしこのオレ(この世全ての悪)を取り込む事が出来る様なこの世であってはならない(・・・・・・・・・・・・)猛毒の様な存在、いや()が。

オレに自我がなかったからって、オレを死に至らしめる猛毒()を放っておくなんてバカなマネはしなかった。いや、本能がそう働いたって言った方が良いか?だから、必死にその猛毒()を追い出す為に使い道の無い膨大な呪力(ゴミ)をぶつけ、追い出そうとしたさ。

だが、無駄だった。その猛毒()はまるでこの世に存在していないかのように呪力を通り抜け、いつの間にかオレの核の部分に着いていた。

もう、ダメだと分かった。何をしてもオレは死ぬ。

だが、そんな結末(末路)もオレはいいと感じ取られた。オレにお似合いだと思った。だってそうだろ?気が付けばやりたくもなかったこの世全ての悪(アンリマユ)を背負わされ、ただただ呪力(ゴミ)を回収し続ける日々。存在価値はやりたくもねぇこの世全ての悪(アンリマユ)としてこの世界の均衡を保つ為だけだ。他には何も無い。オレは今までやられたい放題な時間だった。そんなオレにこんな最後(末路)。嗚呼、嗚呼!・・・お似合いだ。

その時はもうオレの本能は抵抗するのを辞めていた。無駄だと分かった(理解した)からだ。それでいい、それでいいんだ。あぁ、白状しよう。オレは自我が無くとも心の奥底、オレ自身も分からぬ深淵で

 

 

『あぁ、死にたい。』

 

 

という死滅願望(・・・・)があったんだ。オレもその時になって初めて気付いた。気付かされた。

オレはもうすぐに死ぬ。だが別に怖いわけじゃねぇ、逆に安堵した。

─やっと解放されるのか。

 

ってな。

そして猛毒()がオレの核へと触れた瞬間、オレの存在が根底から変わる様な感覚があったんだ。それは経験した事がないような感触で気持ち悪く、だがどこか安心出来るような・・・。そんな言葉に表せない感覚だった。

そのような体感に身を任せていると、いつの間にかオレに自我ができてたって訳だ。詳しい理由は分からねえ。だが、オレが考えたり、悩んだり、そして何より自ら行動出来るようになったんだ。解放されたんだよ。

そりゃぁ嬉しかったさ。だがまだそん時のオレは色々なモノがごちゃごちゃになって不安定だった。だから何かを考えたくても、怨嗟によって妨げられ、この状況に対して行動しようとしても、思考が纏まらず何も出来なかった。

これじゃあ前と変わらないと気付き、絶望していると急に新たな記憶が頭の中に流れ込んできた。それは、この世界の記憶ではない【異端】のモノ。今からまだまだ先の遠い未来の記憶を。

 

 

 

_________________________

 

 

 

 

その記憶(物語)は兄弟を中心に進めていた。兄は面倒くさがりで、弟は天真爛漫な、そんなどこでも居そうな普通の兄弟の話。両親にも恵まれてとても幸せそうに暮らしていた。

そう、暮らしていた(・・・・・・)

それは、兄が高校一年、弟が小学一年生の頃、悲劇が起きた。

彼らの両親が殺されたのだ(・・・・・・)。それも父、母共に四肢を切れ味の悪い物で無理矢理切った後があり、唯一残っていた顔にはありえないほどの苦悶な表情で死んでいた。陰湿な事件だ。

これを聞いた兄弟らは泣いた。ただひたすらに泣いた。止めようとしても止まらなかった。

ただ、兄は少し疑問があった。それは事件の前日、母からとある約束をされたのだ。

 

 

『なぁ香月(かづき)?』

 

 

『どしたんオカン?そんな改まって?』

 

 

『・・・アンタは絶対に和人(かずと)を護るんだよ。たとえ、何があっても。』

 

 

『はぁ?そりゃぁ家族やから守るけどさ・・・。ホンマにどしたん?大丈夫か?』

 

 

『・・・約束したからね。護らなかったらウチがアンタを殺すから。』

 

 

『怖っっっ!!それでこそオカンや!!』

 

 

そんな会話を・・・。

 

 

そしてまだ悲劇は終わってはいなかった。その事件を聞いた親戚たちは、『そんな凄惨な殺され方をしたのならば、何か怨みを買う様な事をしてたんじゃないのか?』と考え始め、頭の固い連中はその考えを鵜呑みにした。

 

それからはもう予想が出来る。傷心の兄弟達を不吉だとタライ回しにする彼ら(クズ共)を。

そんな人間の闇を間近で見続けた兄は彼らに失望し、

 

 

『オマエらがそこまで言うんやったらもうええ!!俺はここから出ていく!!二度とオマエらの顔なんて見たくないわ!!』

 

 

と啖呵を切り、弟と共に家を出た。そこからは両親の遺産と、高校を中退してバイトに明け暮れたお陰で決して裕福とは言えないが、何とか生活出来ていた。だが、そんなに現実は甘くない。兄は余りの辛さに何度も挫けかけた。しかしその度、弟の幸せそうな笑顔を見る度、不思議と身体に活力が戻り、まだ俺は行けると立ち直っていた。そして兄はこの生活を護る為に身を粉にする・・・

そんな、兄弟の記憶(物語)だった。

 

 

オレは同情こそしたが、オレに流れてきた記憶の中にはもっと悲惨な(人生)を辿って来たヤツを山ほど知っていた。だがら特に何も思わなかった。

 

 

だがそんな未来の中に未知の情報が存在していた。それは兄がすまほという物でげーむというよく理解出来ないのをしていた事だ。そしてその情報の中にある驚きの事実があった。・・・それは、

 

 

─この世界でも、オレがいる(存在する)

 

そのすまほの画面の中には、この世全ての悪(オレ)とは別のこの世全ての悪()がいた。驚愕した。思わず呆然とする位には。

 

この記憶は未来のものか、はたまた別の世界の物かは分からない。だが、オレはそのあり方に心惹かれた(・・・・・)。何も無いこの世全ての悪(オレ)とは違い、この世全ての悪とは何かを知っていて、悪の美学を持つこの世全ての悪(彼に)

 

 

だから、オレは彼になる事にした。

 

 

 

幸い呪力(ゴミ)は有り余る程あった。オレ自身の存在を変えれるかどうかは分からない。ただ、やらなければ何も無いこの世全ての悪(オレ)からは変われない。

ならばもう答えを得た。あとは実行するだけだ。

 

 

・・・

 

そうして出来たのがオレ(・・)ってワケ。

 

そっからはオマエら(・・・・)の知っての通りだ。・・・・・・一応言っておくが、アイツの力になってやってるのはただ単に、この空間(所得領域)が居心地が良いのと、アイツのイカれてる生存本能と精神力が何を成すのかが楽しみだから力を貸してやってるだけだからな!勘違いすんなよ!!

 

・・・まぁ、アイツの生存願望はオレのとは真逆、理解は出来ないが、ただ、あァ〜・・・、そうだな、もしかしたらオレはソレ(生存願望)憧れ(・・)を抱いてしまったのかもしれねえなぁ。

・・・そんな事ねぇか!!

 

まァコイツと居るのは面白ぇから力を貸してやるよ。

 

 

 

・・・スピード狂なのが玉に瑕だかな。

 

 

 




評価、感想、質問など、・・・待ってます!!←(欲望丸見え)
これからの展開に関わるような事は返信出来ませんが、何時もニヤニヤしながら見させてもらってますので、何卒!なにとぞぉ!!
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