特級呪霊のいるという洋館を、僕はビシッと指差した。
「じゃあ、依頼行ってみよーか♪」
「あの、すげー気配するんだけど」
「貴様、適正な任務と言っただろうが。素人に何をさせる」
文字通りモンスターペアレンツ(シスターかな?)の宿儺が抗議してくる。
「特級呪霊の宿儺に任せる適正任務なんだから特級でしょ。頑張れお姉さん」
「うう、ねーちゃどうにかして」
「屑めが!!」
そう言って、悠仁はズカズカと洋館に入り込んでいった。
なんだか時間が掛かるなと思ったら、四級程度の呪霊も綺麗に倒している。
完璧主義者らしい。ウケるね。
「お疲れサマンサー。うん、全然イケるね」
「ねーちゃ最強!」
「当たり前だろう」
うん、悠仁とセットなら宿儺は扱いやすい。
なにせ前世でも、妹を出汁にして封印をしているからね。
罠とわかっていても、妹がいると聞けば確かめずにはいられなかったって文献にも書いてあった。
ただ、気になるのは王と星となるべく育てられたという言葉。
転生なんてそうそうあり得る事じゃない。憑依の方がまだ納得がいく。
二人の前世は殺されていて、もしかして尊い犠牲が決定づけられている。
宿儺の体を乗っ取る儀式? まさか。しかし、実際それはできているっぽい。
監視は続けるべきかな。
犠牲と言われたのが前世と今世、どちらか分からなかった為悠仁の周辺を調べたけれど、どうもきな臭い。死んでるはずが悠仁の妊娠期間だけ復活した母親、あんな内向的な子なのに絡まれまくったという証言、悠仁の周囲に降りかかる不幸は、悠仁の向かう方向を誘導しているようにも見える。
悠仁を殺してしまえば何者かの企みも防げそうだけど、それだと大元がわからない。
人工的に悠仁や宿儺が作ることができたというのなら、また出来る。
そういうこともあって、死刑の保留は続行だ。
もちろん、宿儺を軽くみてなんていない。
いつ宿儺を乗っ取ったのかはわからないけれど、姉を名乗る子は数多の呪術師、人間を殺している。これは確実で、既に彼女が守るべき珠玉の珠はその手にあるのだから、いざというときは逃亡などの手を取られることだってありうる。
強さ的には難しい依頼も任せられるけど、脱走を防ぐ意味ではやはり高い級の監視が必要かなー。
それに情の鎖でも縛りたいから、一年生との合同任務も増やしていきたい。
うーん。
七海に頼んでみるか。妹ちゃんはあからさまにGLG好きだし、七海も顔立ち整ってるからね。
「せんせー。宿儺の指見つけた」
「お、すごいじゃん。じゃあ出して」
「食べちゃった」
「……悠仁は、少し我慢と考える事を覚えようか」
「ごめんなさい」
「次からはちゃんと提出してね。ご褒美はメロンパンでいいかな?」
「俺、メロンパンキラーイ。だからお仕置きとして食べちゃうの」
「はいはい。めちゃくちゃ好きじゃん、メロンパン」
それにしても、星、か……。メロンパンも何か意味あるのかな? まさかね。