「なるほど、つまり悠仁は末弟なのだな」
にーちゃ達は、俺の説明を聞いて頷いた。
トリオンを与えて体にしているので、異形ではない。
俺、すごい!!
俺はにへらっと笑う。
「そう。だから、にーちゃ達は招待してあげようと思って」
「招待?」
「俺の楽園」
ようやく思い出したのだ。
俺は捧げられて、なんでかマザートリガーと一体となって生まれた。
俺は星になる。そうして、ねーちゃは星の支配者となるのだ。
「ただ、ねーちゃは俺と一つになっちゃったから、分離しねーと。本当の宿儺の器、伏黒を手に入れるか、俺とねーちゃでお星様をして、王様を探すかしねーと」
「王様を?」
「そー」
『ならば伏黒を贄にする』
「てことで、にーちゃ達は、伏黒を捕まえてきてくれない?」
「それがお前の為になるのか?」
「そー」
脹相は考える。そうして、頷いた。
「じゃあ、俺は星を作ってるな。動けなくなるから、植物とか色々な物も持ってきてよ」
『裏梅達に会うことがあれば、声を掛けて欲しい』
そうして、俺は宙に浮かんでいく。
俺が作り出すのは、トリオンによる大地。建物。母なる星、全て。
「なるほど、新しい世界、か。凄い術式だな」
戸惑いながらも、3人は納得して捜索に向かったのだった。
一方、呪専。五条は怒り狂っていた。
「悠仁にしてやられるなんて! 何やってたんだよ、マジで!!」
「ヒィィ、すみません! すみません!!」
「東京の真上に現れた島……悠仁が言ってた星ってまさか……。ちっ忙しいってのに。あれはあれで気になるけど、メロンパンの討伐優先ね。悠仁は殺しをするタイプじゃない。もちろん、あれはあれで対処するけど」
「わかりました!」
一方、メロンパン。
「なんだあれは」
「あれこそ、宿儺様が私たちにご用意してくださる楽土です。呪霊の楽園が、そこにある」
「なるほど、あれが」
裏梅の言葉に、漏瑚が声を上げる。
「ならば、もはや貴様に従う意味はないな」
特級呪霊達は東京上空にできた島へと移住をしていく。
「まっ 待て……っ」
メロンパンに従う呪霊は、もはや術式で従えた者のみとなった。
そして、受肉した者達も、続々と向かっていく。
もちろん、宿儺に恋する女である万もである。
そして、なし崩しに呪霊と術師が、東京上空の島に集まっていく事となる。
その過程で、呪霊の存在は明らかにされ、呪霊を見えるように出来、攻撃もできるようになる武器がばら撒かれるのだった。
ボーダーと呼ばれる彼らも、突出したものは東京上空の島にさらわれていく事になる。いや、ボーダーこそが攫われていく事になる。
一ヶ月後。
【レディースアンドジェントルマン! この星の王様を決める戦いが今始まる! 別に殺し合わなくてもいいけど、皆で決めた、かつトリオンの多い人が王様だよ! ねーちゃも、俺を手に入れたかったから勝ってね❤️】
『むぅ、甘やかせすぎたか。まさか俺に噛み付くとは、我が妹ながら豪胆よ』
「なんでもいい。お前なら津美紀を救える。そうだな」
「そだよ。ただし、もう俺、王様の言うことしか聞かねーから。まずは王様になれ。話はそれからだ」
「はっ やってやるよ!」
津美紀を救うため、伏黒は、吠えた。