絶望的世界にアーチャーの力を持った男がいたら   作:九九八十七

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2日目 午前 訓練

 パーパーラーパーパラー♪

 

 ...ラッパで起こされるとは。ほんとに軍隊なんだな。

 

 『起床時間です。起きてください」

 

 七瀬さんからの放送だ。

 

 さっさと準備して、飯行くか。

 

     ~06:30~

 

 さて、今日のご飯は何だろな♪

 

 「お待たせしました!」

 

 おお、THE和食って感じだな。

 

 味噌汁に、だし巻き卵、焼き鮭

 

 実にシンプルだがこういうのでいいんだよ。

 

 ズズズッと味噌汁を飲み終え、

 

 「ごちそうさまでした。」

 

     ~08:30~

 

 確か学舎に行けばいいんだっけ

 

 確か29Aのクラスだったな。

 

 ...蒼井に会えるといいけど。

 

 「あ、佐藤さん!おはようございます!」

 

 噂をすれば何とやら。

 

 「おはよう、蒼井。今日も元気だね。」

 

 「はい!佐藤さんもお元気そうで何よりです。」

 

 「俺、29Aクラスに来るように言われたんだけど、何か聞いてる?」

 

 「いえ、蒼井たちは何も...司令官からは2週間後の大規模作戦についての話があるとしか。」

 

 ...大規模作戦?

 

 「は!もうこんな時間です、少し急ぎましょう!」

 

 そういうと走って行ってしまった。

 

 まあ、司令官に聞いてみればいっか。

 

     *

 

 29A、29Aっと。ここか...

 

 「これで揃ったわね。改めて2週間後に全29系部隊で行う、「オペレーショントレミー」について説明するわ。」

 

 「本作戦は神奈川県南西にある、旧国道246号沿いの秦野盆地に巣くうキャンサーを排除し、箱根の入り口となる拠点までを人類側に奪還する。」

 

 「切り込み隊である29Aと佐藤君には、先陣を切って盆地へ突撃し、密集したキャンサーを蹴散らしてもらいます。」

 

 「え”」

 

 「何かしら?佐藤君。」

 

 「俺もですか...?」

 

 「ええ、貴方の役割は29Aの護衛よ。」

 

 「護衛...」

 

 「切り込み隊である彼女たちは最も前線に立つので犠牲となるリスクが高いの。」

 

 

 血で染まる戦場を思い浮かべる。

 

 自分が戦うことで誰かを守れるなら...!

 

 

 「あなたたちが中心となってキャンサーを一掃した後別の部隊が橋頭保の資材を運搬し、設営を行う。」

 

 「橋頭保が完成したら盆地に残るキャンサーを排除して作戦終了よ。」

 

 「きょうとうほ...?」

 

 「防御の拠点のことです!」

 

 「なるほどー」

 

 「当然、橋頭保が完成する間の防衛もあなたたちの仕事よ。」

 

 「この作戦が成功するかはあなたたちにかかっているわ、頑張って頂戴。」

 

 

     ~13:30~

 

 

 29Aと合同訓練をするためアリーナへ向かう

 

 

 「作戦はいくつかのフェーズに分かれていて、状況によって行動目的も変わってくるわ。」

 

 「特に佐藤君は他の部隊との連携も学んで頂戴。」

 

 「了解。」

 

 「フェーズ1ではフェーズ2の作戦開始ポイントまでの行軍路確保」

 

 「作戦開始位置は阿夫利神社、そこまでの行軍は制圧地域内だから問題なく移動できるわ。」

 

 「阿夫利神社以降は敵の勢力圏だけど、その後も作戦は続くから最低限の戦闘回数に抑えなさい。」

 

 「ええ~覚えることがいっぱいあるな。」

 

 「速度と火力を重視した戦闘になるから、まずはそれに合わせた戦いをしてみて。」

 

 「今日の訓練では、作戦の要所の一つ阿夫利神社までの安全経路を確立することが目的よ。」

 

 「大した長さではないから、まずは山道での戦闘になれることを意識して。」

 

      *

 

 「改めて、私たちの自己紹介をさせてもらう。」

 

 「私が29Aの部隊長、そして――」

 

 「最後に私、蒼井えりかです!」

 

 「佐藤拓海です。これから2週間よろしく。」

 

 

 適当なあいさつを終え、訓練を開始する。

 

 

 「前衛は私たち29Aが行う。君は、周りのキャンサーを発見次第殲滅してくれ。」

 

 「了解です。随時援護も行います。」

 

 「何かあったらすぐ私たちを頼ってくださいね!」

 

 「うん、ありがとう蒼井。何かあったら直ぐに報告するよ。」

 

 

 とりあえず、俺が注意することは2つ。

 

 投影はなるべく少なめに。魔力量に対し俺自身が追い付いていない。

 

 29Aの周りになるべくキャンサーを寄せ付けないこと。

 

 なら、遠距離攻撃が主体となるけど...

 

 

 「では、訓練プログラムを開始します。いってらっしゃいませ。」

 

 

    *

 

 「おお、ほんとの山みたいだな。」

 

 毎度思うが、すごい技術だなこれ。

 

 おっと、29Aはもう集合しているな。

 

 

 「では、行動を開始する。行くぞ!」

 

 「了解!!」

 

 

 さて、俺も頑張るか。

 

 昨日の戦闘では、剣を主に投影したがやはり耐久力にかける。

 

 ならば、今日は趣向を変えてみる。

 

 

「――――投影、開始」

 

 

 イメージするのは”火縄銃”

 

 かの信長公も愛用していたものだ。

 

 一丁では心もとないが...

 

 それにやってみたいこともある。

 

 

 「俺は上から援護、迎撃を行います。」

 

 「え?上からとは...?」

 

 

 まずは、空間に銃を固定します。

 

 そしたら乗ります。

 

 もう一度投影します。

 

 乗ります。

 

 縦の移動はこれでOK

 

 横の移動は、進みたい方向に投影を繰り返します。

 

 セラフのおかげで身体能力も上がっているので、移動距離も稼げます。

 

 

 「...頼もしいな。」

 

 「私たちもがんばりましょうね!」

 

 

    *

 

 

 「7時方向と2時方向に敵影複数確認!」

 

 「了解。7時方向は俺がやります。」

 

 

 銃を自身の周りに展開させる。

 

 数は5。

 

 ノック型とドール型か、問題はないな。

 

 銃口を向ける。

 

 本来火縄銃は、発砲するまで多くの手順を必要とする。

 

 弾を込めるだけでも時間がかかる。

 

 その手順を省略し、弾を装填済みの状態で投影。

 

 あとは魔力を込め、撃つのみである。

 

 

 「威力を調節しなきゃな、できれば外殻を貫通し体内に残る程度に。」

 

 

 ドン ドン ドン ドン ドン

 

 

 「どうやら、うまくいったようだ。」

 

 

 敵の外殻を貫き、体内に弾が残っている状態。

 

 ならばやることは一つ

 

 

 「”壊れた幻想”」

 

 体内に残っている弾を爆弾として破裂させる。

 

 

 「GYu―――!」

 

 

 ドカンッ

 

 

 キャンサーは死ぬ!

 

 剣でやるよりも時間がかからないので楽だな。

 

 銃は魔力分解をし再投影する。

 

 これなら疑似的なも可能だろう。

 

     *

 

 「ふぅ、ここが阿夫利神社ですね。」

 

 「よし、今日はこれで訓練終了だな。」

 

 

 はあ、やっぱまだ疲労感がくるなあ。

 

 

 「佐藤さん、お疲れですか?」

 

 「え?うん、中々セラフに慣れなくて。蒼井は疲れてないの?」

 

 「はい!鍛えてますので!」

 

 

 ...ジムでも行くかな。

 




なんとか大学入学までに一区切りつけたいな
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