DMMO-RPGユグドラシル。
それは、かつてとんでもない人気を博した体験型オンラインゲームのタイトル。
多彩な職業、広大なエリア、いくらでも手を加えられる外装。狙って作らない限りは同じ存在が二つとして生まれないような自由度の高さに爆発的な人気を誇っていた。
しかし十二年の年月が経ちユグドラシルは一昔前のゲームとなった。
今日そのユグドラシルの世界は終わる。
あと数時間で日付が変わる深夜に防護マスクを着けた男性がマンションの扉を開けて帰宅した。彼はユグドラシルのプレイヤーで、異形種限定の悪のロールプレイを標榜する上位ギルドのアインズ・ウール・ゴウンに所属していた。
外は環境汚染のため防護マスクしていないと外に出ることは出来ないので仕方ないが、室内までをする必要はないので男は気だるげに防護マスクを脱いだ。男の顔は女と見間違うほど美しく整っている顔立ちだが、瞳は暗く淀み人形の様に感情がまったく感じられない。
部屋は大小様々なトロフィーや楽器が置かれ。スタジオまで完備している広大な自室を歩いている最中にメールの着信音がした。メールを確認した男の瞳は更に深く淀んでいった。
「明日は○○○社の会長とホテルで食事か……当然部屋は予約されてるか」
男はメールを眺めたまま笑い始めた。
「私なにやってんだろうな…夢が叶って歌手になったのに。体や顔を売る毎日」
瞳が更に深く淀んでいき口が裂けんばかり口角が上がっていった。
「本当になにやってんだろうな…こんなんじゃ皆に合わる顔が無いや」
ギルド<アインズ・ウール・ゴウン>大好きな友人で大事な恩人達…皆に会いたい。だが叶わない。メンバーの何人かは亡くなり現実世界では会えない事情を抱えた者ばかりだ。
自身も有名になったせいで忙しくなり、監視も付いているので簡単に会う事は出来ない。それでも会いたい。
明日は朝早くから仕事だが関係ない。皆に会える唯一つの方法がある部屋に向かい、扉を開いた。
その部屋はギルメン皆で撮った集合写真が飾られリクライニングチェアに似た機体(DMMO-RPGで遊ぶための機体)がある。
「(こんな時間だがギルメンの誰か居てくれるといいな…会って話をしたい)」
機体に腰掛けヘルメット型の端末を被り。首の裏にレセプタを挿入し起動をさせた。
「(起動させたの凄い久しぶりだな、メールかなり溜まっているな。ギルメンからのメールがあるかもしれないから先に確認しとこう)」
そう思いメールのスクリーンをタッチし、眺めてるとモモンガさんからメ-ルが届いてたので開いてみた。
「えっ!?」
あまりの驚きに声を出してしまった。
「(ユグドラシルが終了‼そんな‼確かに12年の年月が経ち最近話題にも上がってながったけど)」
ふつふつと寂寥感が襲われてくると同時に焦燥感に駆られ急ぎユグドラシルのスクリーンをタッチし起動させた。
「(とにかく急いでモモンガさんに会いに行こう)」
◇◇◇◇◇◇◇
-ナザリック地下大墳墓-
ギルド<アインズ・ウール・ゴウン>本拠地ナザリック地下大墳墓の第九階層にて一人の異形種が歩いていた。
種族は妖精種で名前はミューズ・ ノウス。顔は仮面を覆っていて素顔は分からなく。服からは妖精の証である羽が出ている。現実世界では
(「久しぶりだなぁ。ナザリック地下大墳墓」)
久しぶりに見たナザリック地下大墳墓が感慨深くてついつい自然に口角が上がってします。
(「おっと!感傷に慕っている場合じゃなかった。急いでモモンガさんと合流しないと」)
急いで第九階層を移動してモモンガがいる円卓の扉を開こうとした瞬間。
「ふざけるなっ!」
怒号と何かを叩き付ける音が聞こえてきた。
「ここはみんなで造りあげたナザリック地下大墳墓だろ! なんで皆、簡単に捨てることができる!」
激しい怒りが感じる。扉を開けるを躊躇してしまう。
「(…モモンガさんごめんなさい。許して貰えないかも知れないけど、まずは謝ろう)」
覚悟を決め扉を開けたがやはり躊躇いが出てしまい弱々しく扉を開ける事になった。
扉を開けると目の前には骨だけなのに超豪華な物を身にまとっているスケルト…いや、正確にはアンデッドの魔法詠唱者となった存在の中でも最上位の種族
扉を開いた音に反応してモモンガが顔を向けた事によってお互い目が合った。
「・・・・」
「・・・・」
お互い気まずくなり無言になってしまう。それでも勇気を振り絞り声を出そうとした。
「モモn「み、ミューズさんお久しぶりです! こういう言い方は失礼だとは思いますが、まさか来て頂けるとは思っていませんでしたよ!」
「えっ!?ええ」
「ヘロヘロさんや他の皆はログアウトしてしまって、俺しか居ないですが。ゆっくりしてって下さい」
「あ、ありがとうございます」
完全に謝るタイミングを逃してしまった。どうしたものかと考えてる間にもモモンガは話しかけて来る。
「歌手の仕事が忙しいのに本当にありがとうございます。お仕事の方は大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。明日は朝から仕事ですが。ユグドラシル最後ですし、モモンガさんからの折角の誘いですから最後まで居ようと思います。」
これは
「―――つ‼…本当ですか!?それは嬉しいです。そうだ、最後なんですし良かったら玉座の間に、行ってみませんか?」
「おっ!いいですね。どうせなら、玉座までは歩いて行きましょうか」
「いいですよ」
最初の気まずさやモモンガの先ほどの憤慨が嘘の様に二人は楽しそうだ。
「そうだ。折角ですからギルド武器スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンをモモンガさんが装備して行きましょう」
「いやいや、それはダメですよ」
「スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンは、私たちの努力と絆の結晶であり象徴です。ギルド長であるモモンガさんにこそ相応しいです」
「そっ、そうですか?」
「ええ。それに他のギルメン達も絶対に反対しませんよ」
「そこまで言うなら持って行きましょう」
モモンガはギルド武器<スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウン>を掴み取った。
その瞬間、スタッフから禍々しいエフェクトが起こった。それはまるで本来の持ち主の手に収まった事に喚起するように。
「作り込み半端ないですね」
「ですね。これを作るために皆無茶しましたよね。たっち・みーさんは家族サービスを切り捨てた事で奥さんに怒られたって言ってましたね」
「ありましたね。ヘロヘロさんも仕事で疲れた体に鞭打って来てくれてましたし、ベルリバーさんは有休取ってまで参加してくれたんでしたっけ?」
玉座に歩いて向かいながらスタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウンから始まった懐かしい思い出話に花が咲いた。
おしゃべりや馬鹿話で一日潰れた事、冒険して宝を漁り未発見の資源を見つけた事、敵対ギルドを奇襲したり逆にナザリックに突入してきた1500人ものプレイヤーを撃退した事、隠しボスである世界級ワールドエネミーによって壊滅しかかったが最終的にはメンバーの見事な協力プレイでそれを討伐した事。
本当にどれも輝かしく懐かしい思い出ばかりである。
「それにしてもナザリック地下大墳墓の作り込みには圧倒されちゃいますね」
ミューズはそう言いながら嬉しそうに周囲を見渡す。そんなミューズを見ながらモモンガも嬉しそうに相槌を打っていた。
幾つめかの曲がり角を曲がり、真紅の絨毯が敷かれた巨大な階段を下た。そして二人はナザリック地下大墳墓の最下層である十階層に到着した。
階段を降りきった先は広間になっており、そこには一列に並んだ七人の人影が見える。執事服を着こなした老人ながらに百戦錬磨の雰囲気を持っている男と六人とも各自独特なメイド服を着た多種多様な美人達だ。
近づくと彼らは一糸乱れぬ動きで
「戦闘メイドのプレアデスと。男性の方は確か…
「…えぇ、確かそうだと思います」
ミューズはモモンガに質問すると少し考え答えた後、彼らを見つめていた。そんなモモンガを察して話しかけた。
「モモンガさん彼らも玉座の間に連れて行ってあげましょう」
「ありがとうございます。最後くらいは彼らを働かせてやりたいと思ってたんです」
ミューズ相変わらずの察しのよさに驚きながらお礼を言った。
「つき従え」
モモンガがセバスとプレアデスたちに命じる。そうすると命令を受諾したことを示すように一同はもう一度頭を下げると、モモンガとミューズの後ろに続くように歩き始めた。
しばらく歩いた先に右の扉には女神の、左の扉には悪魔の彫刻が施されている巨大な扉が見えてきた。
扉の前に立つと巨大な扉は自動ドアのようにひとりでに、その重厚感に相応しい遅さでゆっくりと扉が開いた。
「ミューズさん行きましょう」
「えぇ、モモンガさん」
玉座の間に入ると、まさしく最深部に相応しいオーラが漂っており、頭上には『アインズ・ウール・ゴウン』にいたギルドメンバーたちを示すエンブレムの旗が四十二枚垂れ下がっており、目の前に続いている赤い絨毯の先には禍々しさの具現化、とも言うべき椅子が置いてあった。
「おおぉ…」
「…すごい」
モモンガとミューズは思わず感嘆の声を漏らす。
この場所こそ、ユグドラシルの終わりを迎えるに相応しいと二人は改めて思い玉座の前までゆっくりと歩いて行った。
そんな二人を玉座の横に立つ美しい美女が出迎える。
彼女の名はアルベド。ナザリック地下大墳墓に七人存在する階層守護者纏め上がる階層守護者統括の地位に存在する、いわばナザリック内のNPCの頂点に立つキャラクターだ。
だからこそ、玉座の横に立つことを許される彼女へと視線を向けた二人は、彼女が持っている
「ここに
「あれは…
《
ユグドラシルにおいて二百しかない究極のアイテム。一つ手にするだけでユグドラシルの世界に名を残せるほどのアイテムを、アインズ・ウール・ゴウンは十一個持っている。その次に多く持っているギルドの所持数が三つなのだから、アインズ・ウール・ゴウンの凄さがよく分かる。
そんなアイテムの内の一つは、モモンガがギルドメンバーたちの許可を得た上で個人的に所持しているが、それ以外の大半は宝物殿の最奥で守られるように眠っているはずなのだ。
その秘宝の一つをアルベドが手にしている理由は一つしかない。彼女を制作したギルドメンバーのタブラ・スラマグディナが持たせたのだろう。
「タブラさんはどうして、アルベドに真なる無を…?モモンガさん何か聞いてます?」
「俺は何も聞いてません。…メンバーに相談するわけでもなく独断で、しかもよりによって世界級アイテムを持ち出してNPCに持たせるなんて…」
アインズ・ウール・ゴウンは多数決を重視するギルド。皆で集めた宝を自分勝手に動かして良いはずがない。そのためモモンガは僅かな怒りと呆れを含んだ溜息を吐きながら言葉を返してきた。
「まぁ、最終日ですし良しとしましょうよ」
「…そうですね」
ミューズがアルベルトに真なる無を持ってる事に良しとしたので、モモンガも一応は納得した。
「それに、タブラさんの事ですから最後に玉座の間に来たギルメンを驚かそうと持たせたかもしれないですよ」
「あぁ、タブラさんならあり得ますね。そういえばタブラさんが作った第五階層のNPCにも驚かされましたね」
「あれは本当に驚きましたね。腰を抜かしたメンバーもいましたし、モモンガさんもめっちゃ悲鳴上げてましたねww」
「恥ずかしいから言わないで下さいww。あの後夢にも出てきましたよ」
真なる無を持っていたアルベルトを見て一時は空気が重くなったが、今は二人とも懐かしく楽しかった思い出に笑いあっている。
そうして二人は階段の前まで到着すると、そこで一度足を止める。
「待機」
そうするとセバスとプレアデスたちは一礼をした後、脇へと移動する。それを見届けた二人はゆっくりと階段を上っていった。
玉座の前に立ったがモモンガはなかなか玉座に座らない。恐らくミューズを気を使って玉座に座らないのだろう。
そんなギルド長のモモンガに微笑ましくてミューズは、モモンガが患っていた大好きなロールで座って貰おうと画策する。
「我らアインズ・ウール・ゴウンの親愛なるギルド長であるモモンガさん」
「えっ‼急にどうしたんですか!?」
「ユグドラシル崩壊の最後の時はギルド長である貴方だけが玉座に座す資格があると思います」
「ふふ、感謝するぞ、ミューズさん」
ミューズのロールを察したモモンガは、魔王のロールプレイで行っていた重々しい口調で感謝を延べながら玉座に座り、ミューズはアルベドとは反対の位置に移動した。
「平伏せよ」
モモンガさんが命令した瞬間この場にいた全てのNPCがその場に跪いた。
「(やっぱりモモンガさんの魔王のロールプレイの口調は声が重みがあってカッコいいな。…それにしても玉座の間の作りは凄いな」
玉座の間に来ることがほとんどなかったということもあり、ミューズは感慨深く周りを見ていると、ふとギルメンのサインが入っている旗が目に入った。
「(皆のサインの旗。…もう会う事が叶わないだろう人達の証か)」
その瞬間、哀情の念が心を占めていく。
チラッとモモンガの方を見るとアルベルトを見ながらブツブツ何かを言いながらコンソールを操作している。
「(モモンガさん…きっとギルメンが去っていく中、唯一人でナザリックを維持し待ち続けてたんだろう。じゃなきゃあんな言葉が出るはずがない)」
少し考えた後、意を決しモモンガに話しかけた。
「…モモンガさん」
「な、なんですかミューズさん?」
何か一人で悶えてたモモンガは急にミューズに話し掛けられ驚きながらも返事を返してきた。
「…モモンガさんごめんなさい」
「えっ?」
ミューズに急に謝れてモモンガは戸惑っている。
「実は円卓に入る前に扉の前でモモンガさんが怒鳴ってた声が聞こえて来たんです…」
「………」
ミューズは静かに話しだす。モモンガは聞かれた事に驚きで声が出なかった。
「ナザリック大墳墓を捨てる様な事をしまってごめんなさい」
ミューズは謝る。
「最終日までユクドラシルが終わるの知らなくてごめんなさい」
ミューズは謝る。
「唯一人でナザリックを維持をさせてごめんなさい」
ミューズは謝る。
「貴方を一人にしてごめんなさい。」
ミューズは只々謝る。もし現実世界の顔が合ったら彼は悔恨の念で顔を歪めてただろう。
「本当に本当にごめn「謝らないで下さいミューズさん…」
ひたすら謝るミューズにモモンガは言葉を被せてきた。
「分かってたんです。皆は簡単に捨てたんじゃない。誰も裏切ってないって。理想と現実。どちらを取るかという選択肢を突きつけられて現実を選んだって」
モモンガは自分の胸の内を静かに語りだす。
「皆生活が掛かっている。夢を実現した人だっている。
「………」
「それでも…『まだナザリックが残っていたんですね』って言われて。悲しかった。辛かった。俺がやってた事は何だったんだ。ナザリックは皆で作り上げたのに。なんで皆捨てるんだって、怒りがこみあげて来たんです。こんなの自分勝手な我儘だって分かってるんです。それでも…」
ミューズは黙ってモモンガの話を聞く。自分は今のモモンガに何か言う資格などない。夢が実現しナザリックを捨てたのは本当なのだから。
「俺には…俺にはユグドラシルしかなかった。」
モモンガは今にも消えてしまいそうで泣きそうだ。実際にリアルだったら泣いていただろう。
ミューズはモモンガの話を聞いてある事を決心した。
「モモンガさん…私がこんな事お願いする資格は無いかもしれません。良かったら私ともう一度リアルで友人になってくれませんか?」
「えっ!?」
「モモンガさんの気持ち痛いほど分かります。ただ一つの存在を否定された悲しみ怒り」
ミューズはモモンガの気持ちが痛いほど分かる。自分も存在理由の大好きな音楽が否定され無くなってしまってるのだから。
「貴方は自分勝手な我儘だって言ってましたが。そんな事ないです。怒って当たり前ですよ」
「…ミューズさん」
「こんな事失礼かもしれないですが、モモンガさんが本心を話してくれて嬉しかったんです。本心を話し合える友人みたいで」
モモンガは良く出来た大人だ。自分の本心を殺して決して我儘を言わなかった。そのためギルメンから『ギルマスもっと我儘を言えばいいのに』って言われてた程だ。
「もう一度言います。私と友人になってくれませんか?」
「こんな…こんな俺と友人になってくれるんですか?」
「くすっ。当たり前ですよモモンガさん」
相変わらずのモモンガの自己評価の低さがとても微笑ましかった。
「うぅ…ぅっ…ありがとう。ありがとうございます。ミューズさん」
玉座の間に、モモンガの嗚咽が静かに響く。この日、本当の意味で2人は友人になった。
◇◇◇◇◇◇◇
「すみません、さっきはみっともない姿を晒してしまって…」
「ふふ、良いですよ。友人として当然です」
モモンガは右手で頬を掻きながら照れくさそうな声色で謝罪する。そんなモモンガを見てつい微笑ましくて自然に笑ってしまう。
「モモンガさん。今度私のライブに来て下さい」
「えぇ―!!いいんですか?」
「当然です。友人枠として特別に招待します。」
「ありがとうございます。いや~嬉しいな。俺みたいな貧困層にはまず手が出せない金額ですから」
(「ふふっ、モモンガさん喜んでくれて良かった。そうだ!サプライズにギルメンの誘える人は招待しよう。来たくても来れない事情の人も居るが裏で色々手を回して来れるようにしよう」)
会えない事情を抱えた者ばかりだが関係ない、事情があるならそれらを全て解決すればいいのだ。そのためのコネや金もある。
(「きっとモモンガさん驚くぞ。そういえば昔るし★ふぁーさんと一緒にモモンガさんにサプライズしたらめっちゃ驚いてたっけ」)
勿論その時は感嘆の驚きではなく驚愕の驚きで、その後るし★ふぁーと一緒に正座しながらモモンガに説教を受けた。このサプライズはあの時以上に驚くモモンガを想像してミューズは楽しくなっていき頭の中で様々な計画を立てていくが残念そうな声でモモンガに声を掛けてきたので一旦考えるのを辞めた。
「ミューズさん、そろそろサ-ビスが終了します。最後に楽しい時間を過ごせました。…そしてこんな俺と友達になってくれて本当にありがとうございます。」
「こちらこそ楽しかったです。改めて私達のナザリックを守ってくれてありがとうございます。ユグドラシルが終わってもモモンガさんとはずっと友達です」
ユグドラシルは終わってしまうのは悲しく、その上ログアウトした後は地獄のような現実世界が待っている。だがこの悲しみも地獄もはきっと乗り越えられるだろう。彼らは1人ではないのだから。
23:59:00
「モモンガさん最後はあの言葉で締めくくりましょう」
「いいですね」
23:59:50
「「アインズ・ウール・ゴウンに栄光あれ」
23:59:57
23:59:58
23:59:59
00:00:00
そして1つの世界が終わり――――――
0:00:01……2・3・4。
「「……ん?」」
――――――新たな世界で2人の協奏曲が始まる。
最後までお読みいただきありがとうございます。