私の名前は小野寺春。凡矢理高校の高校2年生です。
今、私には一条楽先輩という大切な恋人がいます。
そんな先輩と今日、なんと亜黄田県に旅行に行くことになりました…!?
なんでも一条先輩の付き人(龍さんだったかな……?)から、付き合った祝いだから、2人で田舎でのんびり過ごしてきてくだせぇ!!とのことだった。
正直亜黄田県に行ったことがないからすごく不安だけど、一条先輩とならどこへ行くとなってもとっても嬉しい!
そんなことを思っていると
「おーい!春ちゃーん!!」
この声は…一条先輩だ!
いつものことだが、周りに人が沢山いるのに大声で叫んでこっちに来るのはやめて欲しい、とても恥ずかしいからさ…でも私も呼んだ方がいいよね、これ…
私も一条先輩を呼ぶ
。
「一条せんぱーい!!早く来てくださーい!!あなたの愛しの彼女がここで待ってますよー!!」
やっぱりまだ素直に手を振れない。でも、こうゆうことにも徐々になれて行けばいっか…
今思えば、私たちが付き合うことになったのは凡矢理和菓子コンテストの時、私が先輩に思いを伝えたからなんだよね
♢♢♢♢♢♢♢♢
あの時私は一条先輩とお姉ちゃん(小咲)だけでコンテストに優勝ができると感じていた。そして同時に私の存在が必要ないのではないかと思ってしまった。
胸が茨で締め付けられるような気持ちになって、咄嗟にステージ裏に駆けて行ってしまった。
「どうせ私なんて…必要ないよね」
「そんなことあるわけねぇだろ!!!」
「——!!」
先輩は走っては私のもとへ来ていた。
そして私に
「戻って来てくれよ!春ちゃん!!俺も小野寺も…春ちゃんがいないとすごく寂しいし、近くにいて欲しいんだよ!」と言ってくれた。
あの時すごく嬉しかったな…
そしてその瞬間、私は一条先輩に告白をするんだって決めたんだよね。
私は先輩のもとにいって思いっきり抱きつき、
私は先輩の耳にこう呟いた。
「私を助けてくれた王子様は先輩だって知ってたんですよ……今まで黙ってすいませんでした。そして先輩の……バカ。先輩が優しすぎるから私を、先輩しか愛することのできない人にしてしまったんですよ…!もう先輩しか好きになることが出来ません…」
「私と付き合ってください…!!」
私は先輩に告白をした。今思うととても恥ずかしいこと言ってるな。うん
そして先輩はこう言ってくれたんだ
「うん…!いいぜ…春ちゃん」
その返事を聞いた週間、私は感動して泣いてしまった。
まさか成功するなんて思ってなかったからね。
「本当にありがとうございます…先輩!」
「実は…さ、俺も春ちゃんのこと好きなのかもしれないって思ってたんだ。 お菓子作りの時にオレのことめっちゃ気遣ってくれたり、自分よりも他の人を大事にしてくれる姿見た時に、こんな子が彼女になってくれたら嬉しいな って感じたんだ。」
先輩は私のことをそこまで見てくれていたんだ…とっても嬉しいな
そして2人で会場に戻っていき、コンテストは見事優勝することが出来た。
♢♢♢♢♢♢♢♢
と、私が昔のことを考えていると先輩は私の前まで来ていた。
「うわっ!びっくりした!」
「わりぃな、春ちゃん。結構待たせちまったか?」
「い、いえ、5分くらいしか待っていないから大丈夫ですよ。て言うか、まだ予定の時間より10分も早いのに、そんなに謝らなくて大丈夫です。」
「お、おう そうか。てか、まさか春ちゃんの方が先に着いてるなんてな。てっきり俺が最初に着いて春ちゃんを待ってるもんだと思っていたぜ」
うっ…先輩と旅行行くのが楽しみすぎて予定より30分も前から待ってました!なんて恥ずかしくて言えない…どうしたものか…
「わっ、私は先輩が寝坊してもいいように早く来て連絡してあげただけです!感謝の印にアイスクリーム奢ってくれてもいいんですよ?」
「おう、お易い御用だ。ん〜と…お、あれアイスクリーム屋じゃねえか?」
何とか誤魔化せた…
先輩が指を指した方向には海の鮮やかな色で飾られた店があった。店の中にはアイスの絵っぽいものが並んでいる。
「行ってみようぜ!春ちゃん!」
私は先輩について行き、店の前まで着いた。近くで見たらアイスの種類ごとに絵を貼っていたようだ。
「おっ、ここのアイスクリーム沢山種類あるじゃねぇか!レモンにイチゴ、ソーダにチョコ…真夏のトロピカル味なんてもんもあるぜ!」
「先輩、この店に抹茶味ってありますか?」
「ん?あぁ、もちろんあるぜ。あんまり売れてはいないが」
「なら抹茶味がいいです!!」
「お、おう。そういえば春ちゃん和菓子大好きだもんな〜。抹茶とかもそりゃあ好きに決まってるか。
おっちゃん!抹茶のアイスクリーム2つ頼むぜ!」
「えっ、先輩も抹茶にするんですか!?」
「あぁ、春ちゃんが好きなものは俺も好きだからな。俺ももちろん頼むさ」
「そ、そうですか…!ちょっと嬉しいかもです。」
本音で言うとめっちゃ嬉しい。カップルで同じもの買って食べるの少し憧れてたからね。
「へいお待ち!おっ、可愛いカップルの子達だねぇ〜!よし!君たちの分タダにしてやるよ!ほれ、この抹茶アイス2つ持っていきな!」
「お!ありがとなおっちゃん!」
「…ありがとうございます!!」
「なぁに気にすんな!いいもん見して貰ったお礼だ!兄ちゃん、これかもこの可愛い彼女を大切にするんだぞ?」
「もちろんです!必ず幸せにします!」
やっぱり先輩はとってもいい人だ。私も先輩を幸せにできるように色々頑張らなくちゃ…ね!
不定期で多分書きます