転生したOLは女悪魔(超化け物級の)になりました 作:アイリエッタ・ゼロス
「紅茶とコーヒーとお茶、どれが良い?」
「....えっと、じゃあ紅茶で」
「OK~」
巨大なロボットに乗っていた女の子にそう聞いて、私はキッチンで紅茶を淹れ女の子の
前に置いた。
「どうぞ」
「あ、ありがとう....」
女の子は一口紅茶を飲むと少し落ち着いたような表情になった。
「(あんなロボに乗ってる割にはすらっとした体系....モデルって感じかな)」
私は女の子のスタイルを見ながら一人そう思っていた。
「あ、あの....」
「ん? どうしたの?」
「ここは一体....それにあなたは....」
「ここは魔窟の森。危険な魔獣が住む森だよ。そして、私はセラール・ウァサゴ。
この森を管理している悪魔だよ。セラって呼んでくれたらいいよ」
そう言って、私は背中から翼を生やした。
「っ! 本当に、悪魔なの....」
「そうだよ。まぁ、君がいた世界では悪魔は架空の存在だった感じだね。それなら驚くのは
仕方ないよ」
そう言いながら、私は紅茶を一口飲んだ。
「それで、あなたの名前は?」
「....私の名前は、流木野 サキ」
「サキちゃんか。ひとまず、ごめんね急にこんな世界に引き込んじゃって」
「....いえ、おかげで助かったわ。あのままだったらあいつらに捕まってたから」
「あいつら?」
「....私達が戦争している国の奴等」
「戦争ね....」
「(あのロボット使って戦争....随分大きな戦争か....)」
私はそう呟きながらサキちゃんを見た。
「....驚かないのね、戦争って聞いて」
「ん? まぁ悪魔もしょっちゅう戦争やってるみたいだからね。私は興味ないし面倒で
参加してないから風の噂程度で聞くぐらいだけど」
「....そう。どこの世界でも、戦争は起こるのね」
「そっちの戦争理由は知らないけど、こっちの戦争理由はしょうもないものだよ?」
そう言いながら、私は机の上に三つの形をした人形を置いた。
「私の世界にはさ、人間もいるけど私達みたいな悪魔や神様っていう人外が存在しているの。
まぁ人間のほとんど人外の事を知らないけどね。で、人外の中で特に多いのがこの三つ」
「....悪魔と天使と、それは?」
「おっ、勘が良いね。悪魔、天使、そしてこれは堕天使。簡単に言うと天使から堕ちた
連中だね。で、その馬鹿三つを三大勢力って言ってね。自分が一番至高だとかいう理由で
戦争やってんの。まぁそのせいで全勢力トップを失って今はてんやわんやしてるけど」
そう言いながら、私は人形を握り潰した。
「まぁ私の世界はこんな感じかな」
「そう....それで、私はどうなるの? 私、元の世界に帰らなきゃいけないんだけど」
「あぁ、その心配は必要ないよ。時間をくれればサキちゃんがいた世界の
その
そう言って、私は椅子から立ち上がった。
「それまではこの館探検するか、森を散歩するか、身体を休めておきなよ。一応案内役は
つけておくからさ。ルル!」
『はいはい、呼んだかいお嬢』
すると、扉の向こうから羽の生えた白い蛇が入ってきた。
「サキちゃんの案内役頼んだよ」
『あいよ。そういうわけだお嬢ちゃん。私についてきな』
「一応ご飯の時間になったら呼ぶから。それまでは自由にしてて」
そう言って、私は部屋から出てロボットを置いている場所に向かった。
~~~~
サキside
『この部屋好きに使っていいってさ』
ルルと呼ばれた蛇に私はある一室に案内された。
「こんなに広い部屋....良いの?」
『良いさ良いさ。この部屋は客人用の部屋だからね。それにお嬢も久しぶりの客人に
喜んでるみたいだからね。....さて、今からどうするんだい? 館探検か散歩なら
案内するよ?』
「....それも良いんだけど、一つ聞いても良い?」
『何だい?』
私がそう聞くと首を傾げた。
「私と一緒にいたはずの緑色のロボット、どこにあるか知らない?」
『あぁ、あのロボットかい。それなら館の外だよ。見に行くかい?』
「お願いするわ」
『あいよ。あ、私のことはルルって呼んでおくれお嬢ちゃん』
「....なら、私もサキでいいわ」
『そうかい。なら行こうかサキちゃん』
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ルルに案内されて私は館の外に出た。
「ここ、誰も住んでないのね。使用人の人もいなかったし」
『そうだよ。ここにはお嬢しか住んでない。まぁ私達が出入りしてるけどね』
「セラのご両親は....」
『それは私の口からは言えないね。気になるならお嬢に聞いてみることだね。多分、聞けば
普通に話してくれるよ。....っと、着いたよ』
そう話していると、私の機体であるカーミラがある場所に着いた。カーミラの外装は傷だらけで
見ていて痛々しかった。そして、何故かカーミラの周りをセラが飛んでいた。すると、セラは
こちらに気づいたのか私達の方に近づいてきた。
「あれ? 二人ともこんな所に来てどうしたの?」
『サキちゃんがあのロボットを見たいって言ってね』
「そういう事」
「セラは何をして....」
「いや~、このロボットに興味があってね。ちょっと調べるついでに傷の修繕でもして
あげようかと思ってね」
そう言いながら、カーミラの方を見ていた。
「ま、面白いことも知れたしそろそろ修繕しようと思ってたとこ」
「そう....というか、修繕とかできるの? そういう事する物一切ないけど」
「当然。私の魔法にかかればちょちょいのちょいだよ。良かったら見ていきなよ」
そう言うと、セラはカミーラの頭部の前に飛んだ。
『サキちゃんよく見ておきな。一瞬の出来事だからね』
「一瞬って....カミーラの傷は一つや二つじゃ....」
「対象の傷を零に」
セラがそう言って指を鳴らした瞬間、カミーラの外装の傷は光り出した。そして、一瞬にして
カーミラの傷はきれいさっぱり消えていた。
「嘘....!」
「はい、修繕完了!」
セラはそう言うと地面に降りて翼を消した。
「ねぇ! 今何をしたの!」
「何って、あのロボットの傷を零にしただけだよ」
「零って....」
「そのままの意味だよ」
『あれがお嬢の魔法なんだよ。物や現象、確率なんかのあらゆるものを零にする』
「そういう事。この私だけが使える魔法、それがこの零ってわけ」
「....そんなの、チートじゃない」
その言葉を聞き、私は思わずそう呟いてしまった。
「あはは! よく言われるよ」
『お嬢、それよりも
「座標と数値の再構成中。ちょっと時間かかる感じかな」
『そうかい。ならサキちゃん、少し私に付き合ってくれるかい?』
「えっ....?」
『ちょっと案内したい場所があるんだよ。良いかい?』
「え、えぇ....」
『じゃあ、少し着いてきておくれ』
そう言うと、ルルは森の方に飛んで行った。それを見て、私はルルの後を追った。