錬鉄の英雄の居る店   作:三和

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「そう言えば一つ聞きそびれていたのですが…」

 

「何かね?」

 

「……アーチャーが宝具を投影して、且つ爆破したと言うのはどう言う事ですか?」

 

…成程、イリヤは実際に嫌という程見ているしルヴィアはアーチャーの正体と私の異質な投影については既に知っているが彼には説明していなかったな…奴と奴の兄との戦闘の時も見てはいないしな…

 

「そうだな…これに関しては先に説明しておこう…アーチャーは宝具を"投影"出来るんだ、それもきちんと質量の伴った物質としてな。」

 

「……言っている意味が良く…」

 

「分からなくても仕方無いな…詳しくは後程説明する事にはなるが、奴は実際に宝具を投影出来るのだよ…しかもアーチャーが作る投影品は宝具に限らず奴がやった様に爆発させるか、あるいは任意に消すか…もしくは外的要因で壊れない限りは消える事は無い。とにかくランクこそ実際の物より1ランク落ちるが奴は宝具の投影が出来るんだ…投影した弓に矢として同じく投影した宝具を射出後、神秘破壊…ブロークン・ファンタズムによる強力な一撃…コレがアーチャーの得意とする戦法の一つだ。」

 

「宝具の破壊によるダメージは本当に強力よ…余程低いランクの宝具でも無い限り確実にAランク以上の威力は出る筈…実際、バーサーカーもそれで一度死んでいるしね…しかも、コレに関してはその後のバーサーカーの耐性すら確実に超えてくるの…」

 

「それはまた何とも…」

 

「ほとんどの魔術師からしたら生唾物だろうな…何せ宝具に限らず、基本的に何を投影しても消えないからな…ちなみに凛はアーチャーが当時投影したコートを今も所有しているぞ。」

 

まぁさすがに今は着る事は無い様だがな…

 

「…さて、奴の魔術に関しては一旦ここまでにして話を続けよう…藤ねぇを何とか誤魔化し、同盟の話を進める事にした私たちだが…当然話はまるで纏まらなかった…」

 

「衛宮さんはまだ戦う覚悟が無く、アルトリアさんは遠坂さんとアーチャーを信用していないんですから当然ですね…」

 

「更に言うと…アーチャーは当初宝具を投影出来る事すらマスターの凛に話していなかったらしい…本人は凛の召喚ミスによる記憶の喪失と言っていたが…出来ていた以上本人は戦い方に関しては覚えていた、あるいは既に思い出していた筈だ…結果、アルトリアに言われて初めてアーチャーが宝具を投影出来る事を知り、伝えられていなかった事でその場で凛がキレてしまう…お陰で凛とアーチャーの主従関係も事実上崩壊寸前だ…完全に部外者の私は…この状況にただただ頭を抱えるばかりだった…」

 

「最もいつまでも揉めている時間は無い…平日だ、私と凛には学校が有る…藤ねぇを送り出した手前休む訳には行かない…仕方無く一旦話を保留にして学校へ行く準備を私たちは進める事にしたが、ここで更なる問題が発覚する…」

 

「まだ何か有るんですの…?」

 

「…先ずアルトリアは霊体化が出来無い。」

 

「?…サーヴァントは必ず霊体化出来る筈では…」

 

「本人は理由に心当たりが有る様だったが、その時点では結局話してくれなかった…まぁそれ自体はそれ程問題では無い…ここで問題になるのは聖杯戦争が始まっている以上、マスターは絶えずサーヴァントの護衛を就けるのが普通だ…が、アルトリアは霊体化が出来無いのだ…さすがに学校に実体のままの彼女を連れて行く訳には行かない…結果、今度は学校に行く以外の選択肢を持たない私とアルトリアで揉める訳だ……何とかアルトリアを説得して家を出た時はもう遅刻寸前だったよ…ちなみに凛はさっさと学校に向かっていた…最も一緒に出れば逆に要らん揉め事に巻き込まれるのがオチだからな、賢明な判断とも言える…」

 

「初日からずっと…前途多難とかそう言うレベルで利かないですね…」

 

「…後から知ったが…私の参加した第五次聖杯戦争に限らず、実はイレギュラーは毎回あったらしいからな…そう考えれば私の場合は遥かにマシだ…」

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