「……おい、衛宮……何で僕がこいつの横なんだよ?」
「君は自分の妻を他の男の横に座らせたいのかね……?」
「いやおかしいだろ!?何でマイクロバスなんて借りて来てわざわざ僕だけ後部座席でこいつと一緒に座らなきゃいけないんだよ!?」
「決まっているだろう?君の役目は……猛獣を抑える役目だ。私は運転に集中しなければならないのでね、女性陣に被害がいかないようにしっかりと奴を抑えてくれ。」
「頼むわよー!慎二!」
「すみません、兄さん……」
「……朝早くから叩き起こされていきなり旅行とか言われて……僕の意見は……」
「あんたの仕事は有給扱いになっているし、あんた新婚旅行以来桜と旅行行ってないんでしょう?丁度いいじゃない。」
「あのなぁ……新婚旅行はお前がくっ付いて来たし僕だってちゃんと計画は立ててたんだけど……」
「……兄さん……そうなんですか…?」
「え!?もっ、もちろんだよ!?」
「……どう思う?」
「多分考えてはいたが一切形にはなっていない代物だろうな……まあ桜は気付いていてわざと期待の眼差しを向けているんだろうが。」
「…まっ、結果的にあいつの尻を蹴る事になったのかしらね……」
「そのようだな…」
「……ん!?何処だここは!?」
「おい衛宮、こいつ起きたぞ。」
「お目覚めかね。随分と早い目覚めじゃないか?」
「!…おい衛宮!何だこの檻と手錠は!?足枷まで着けやがって!」
「これから君をある所へ連れて行く。その前に逃げられては困るのでね。」
「ふざけんな!俺を一体何処に「墓参りをさせようとな」!…ざけんな!おい間桐!こいつを外せ!?」
「鍵は衛宮が持ってる。それに話聞いたら僕もお前を逃がそうと思わないさ。」
「!…おい遠坂!?」
「拒否するわ。」
「桜!?」
「ごめんなさい。」
「いい加減諦めたまえ。」
「……チッ!わぁったよ。墓参り位「彼女の両親にも会ってもらおう」あ!?何言ってやがる!俺は顔を変えて「ちゃんと君の今の顔の写真を送ってある」おい!?」
「観念したまえ。私も一緒に行くしな。」
「てかあんた人にあれだけ偉そうに説教しといて自分は恋人の墓参りにすら行ってないのね……」
「はっ!何言ってやがる。墓参りになんて行くのなんざ日本人くらいだろうが。」
「いや君は生粋の日本人だろう?少なくとも私は君からそう聞いたが?」
「というか日本人以外も普通墓参り位は行くわよ?」
「うるせぇ!離しやがれ!」
「人に偉そうに言う割に自分はこんななのね……」
「そう言うな。彼は口は悪いがこれでも気遣いの出来る優しい人間なのだよ。「衛宮!適当な事言うんじゃねえ!」ククク」
「……あんた、楽しそうねぇ……」
「そうだな…私は今、とても楽しいよ。」