「よし、こんなものか。」
チキンもケーキも準備良し。もちろん通常料理も準備済みだ。
「…そっちはどうかね?凛?」
「万事抜かりないわ。まあ中華担当の私の出番がどの程度あるかは分からないけどね。」
「無くは無いだろう。クリスマスには割と中華を食べる家庭も多いんだぞ?」
「…日本だけよね、割と多国籍で料理が並ぶのって。ほとんどの国は大体定番料理が決まってるし、クリスマス自体祝わない国もあるしね…。」
「宗教にも寄るがね。そもそも日本は自由な多神教だからな。…後は商業的なイベントに取り入れられるならなんでも祝うだろう。」
「そう言うと身も蓋もないけどね。…というかせっかくの祝い事の前に何でこんな俗っぽい話しなきゃならないのよ…。」
「…人手が足らないからな。君がいても三人しか料理を作れる者がいないのに我が店の店主は未だ留置所の中だからな、必然的に私の比率が増える……」
「ボヤかないボヤかない。…私も中華以外も作れるから手伝うわよ。というか、何で例のバイト君を寄りによって休みにしたのよ?」
「…実家でクリスマスパーティーだそうだ。一応引き止めたが、ね。」
「…何か、それ…恋人と二人きりとかと違って強く言いづらいわね…。」
「私たちは二人とも親がいないからな…それを大事にしたい彼に強くは言えないさ…。」
「…でもまあ、私はずっと捕まえられなかった奴が今目の前にいるからね、今夜はこの後一緒に過ごしてくれるんでしょう?」
「うむ。エスコートさせて頂こう。」
「期待してるわよ?…ところであんた衣装は?」
「…私も着るのか?君が着てるからいいと思うのだが?」
「何で一人で着なきゃいけないのよ。店員が着ても店主代理が着てないと不自然でしょうが。…ちなみに似合うかしら…?」
「……ああとても良く似合っているとも。最もミニスカートで大丈夫かね?一応店の暖房は強めにしてあるが…」
「似合ってるなら良かったわ。…少し寒いけど、こういうのは少し我慢してこそなの。」
「…君が良いなら良いが…とは言え、足はともかく露出した肩は見過ごせんな。こちらを着たまえ。」
「…赤いコート…」
「ちゃんと衣装に合うデザインで投影したぞ。」
「…案外センスあるじゃない。それじゃ有難く。…ほら士郎?あんたもとっとと衣装着なさい?そろそろ開店時間よ?」
「……着ないと駄目か…?」
「何でそんなに嫌が「奴の色だからな」あー…でも、良いじゃない。アーチャーの事が分かるのは私だけ「今日は桜たちも来るんだが」良いじゃない。あの二人が笑ったって他の客には何の事だか分からないんだから開き直れば良いのよ。ほら時間無いんだから観念してさっさと着る着る!」
「分かった分かった!着てくるから!すまないが、先に来た客がいたら相手をしておいてくれ。」
「了解よ。…士郎?」
「?…何かね?」
「今夜は楽しみましょうね?」
「…ああ。そうだな…だがまずは仕事を終わらせよう…」
クリスマスか…この私が戦場以外の場所でしかも好いた女性と迎える事になるとはな…