「おい!返せ俺の酒!」
「飲み過ぎですわ。これは没収しますわね。」
「クソ女が…」
「…あいつはもう、ルヴィアがいれば問題無さそうね…」
「うむ。何だかんだ奴も喧嘩腰にならない所見ると奴は奴でルヴィアへの嫌悪感は払拭されて来てる様だな…さて、これで肩の荷が一つ降りた…後は…」
「イリヤの事?それならもう定時制に行きたいって言われたわよ?」
「……そうか…」
「何拗ねてるのよ…お金出すのはあんたや藤村家なんだから何れ頼みに来るでしょ。…私たちはそれでカリキュラム組まなきゃならないから決まったら先に伝えてって言っておいただけよ?」
「……拗ねてなどいない…」
「…あんた何か本当に子供っぽくなったわね…歳考えなさい?さすがにキツいわよ…」
「歳の話なら君も「何か言った?」…何でもない…だからその宝石を仕舞ってくれ…私が悪かったから…」
こんな所で魔術を使う気なのか…ここはホテルのロビーだぞ…
「分かれば良いわ…あっ、そうそう。藤村先生から連絡あって明日にはイリヤの戸籍出来るそうよ。」
「私は聞いてないんだが…」
「あんたがまた厨房入ってたからよ…私が代わりに携帯出たの。」
「…そうなのか…」
勝手に出てる事について突っ込みを入れようと思ったが止めた…特に出られて困る相手もいない。
「やけに時間がかかったな…」
「…アインツベルン家が日本に来た時の書類偽装がかなり適当だったみたいでね…詳しくは言ってなかったけど相当苦労したみたいよ…」
「…成程。これで取り敢えずイリヤの身分は証明されたな…」
「後は免許取れれば完璧ね…あまり時間かけれないだろうから合宿行かせようかとも思ってたけど…」
「普通に市内の教習所に通わせて免許を取らせた方が良いだろう…敢えて目立たせた方が襲撃されにくい…ほぼ確実に取れるし、本当はそうしたいのは山々だが…」
合宿による免許取得が行われるのは田舎だ…下手に私たちが着いて行くわけに行かない以上、人の少ない所にイリヤを送れば攫ってくれと言ってるような物だ…
「一応しばらくは藤村家から人が来てくれるらしいけど…」
「荒事は得意でも魔術師では相手が悪いからな…」
「そうね…とにかくこれでイリヤの方針は決まったわね…」
「そうだな…しばらくは彼女の事で頭悩ませる事になるか…」
「あんたは寧ろそれを望んでたでしょ?」
「…君たちまで付き合う事無いんだぞ?」
「言ったでしょ?私にとっても身内だって。…多分ルヴィアも同じよ、昔ならともかく今のイリヤに対抗心燃やす必要も無いんだし。」
「私に手伝える事「あんた高校時代の成績くらい覚えてるでしょ?私とあんたの成績比べてみなさい」…宜しく頼む…」
「安心しなさい、やるからには本気でやるわ。後はイリヤが音を上げないかだけど…これは多分心配無いわね…メンタル面なら私やあんたよりずっと上よ、あの子…」
「…最終的に頭脳面でも上回るかも知れんな…」
「…否定出来ないわね…すぐに教師役の私やルヴィアを踏み越えて行きそうだわ…そもそも私たちもブランクあるし…最近の高校の教科書読んで復習しとかないと…」