さて、今日はイリヤが初めて教習所と定時制高校に向かう日だ…
「必要な物は持った?筆記用具とか忘れてたり…」
「もう…大丈夫よ…昨日何度も確認したし…」
「…そう…なら後はこれ持って行きなさい…」
「えっ?何こ…えっ!?本当に何これ!?めちゃくちゃ重いんだけど!?」
「宝石ですわ。万が一何かあったらこれを投げれば「いやいや!?こんな重いの持って行けるわけ」何言ってますの!何かあったら大変ですわ!」
「…これは私からだ。この財布に交通費等のお金を入れてある。」
「ありがとうシロ…えええ!?これお札の数多くない!?」
「お金はいくらあっても困らないからな。三十万程いれてある」
……過保護?そんな事は無い。出た先で何があるか分からないからな…何せ私たちはついていけない上に教習所も高校も市外だから何かあってもすぐには駆けつけられないしな…
「何やってんだお前らは…こんな大量に宝石要らねぇだろ。後、ガキ「イリヤだってば!」良いからその財布貸せ…ほれこんくらいで良いだろう…五万程入ってる。」
「あっ、ありがとう…」
「ちょっと!せめて宝石ぐらいは「馬鹿かお前、こんな大金財布に入れて且つ大量の宝石持たせてみろ、魔術師どころか普通の強盗や誘拐犯にすら狙ってくれって言ってるような物だぜ?」うっ…」
「しかし実際にイリヤは狙われてる可能性がある…何か他に方法が「防犯ベルぐらい今はあちこちで売ってんだろ。今からひとっ走り買って来いよ。」…しかしそれではイリヤが間に合わなく…「タクシー呼べ。何のための金だよ。」…分かった、行ってこよう…」
二次災害の恐れを考えてなかった…私も相当うっかりしているな…
「…行ったわね。」
「…ああ…」
タクシーに乗り込んだイリヤを凛とルヴィアと共に見送る…あっ…!
「いかん…!」
「どうしたの?」
「奴から金を返して貰ってない…!」
「…多分ホテル内のコンビニですわ。お酒を買うつもりでしょう。」
「くっ!」
「よう、遅かったな…」
奴とルヴィアの部屋に来てみれば大量の酒瓶を並べた奴が…
「…金は…どうした…?」
「…ほれ…半分は残してある…」
「…君という奴は…!」
「この場合気付かない方が悪いと思うがね~…おいおい、そんな怒んなって。悪かったっての。」
今更奴にこんな事で怒っても仕方無いのは分かっている…分かっているが…!
「…だからそんな怒んなって。冗談だ…まだ使ってねぇよ。酒瓶を良く見ろよ…こんな安い酒をこの程度買った所で十数万も吹っ飛ぶわけねぇだろ。」
そう言って残りの金を置く。…油断も隙も無いな…後少し私が気付くのが遅れていればこの男は冗談でも何でもなく本当に使っていただろう…