「ねぇ、ちょっとこれ教えてくれない?」
「あ?勉強ならあいつらに聞けよ…チッ…貸せ。」
「……何か私たち…避けられて無い?」
「そんな筈…ありません、わ…」
「……」
「…あの…?店主とイリヤさんは仕方ないにしても貴方たちは片付けを手伝ってくれませんかね…?」
「おい、いい加減にしろよ…。僕はこの店の従業員じゃないのにやってるんだぞ「兄さん…喋ってたら終わりません、手を動かして下さい」ヒィッ!?」
「これなら…こんな感じだな…」
「……何か学校で教わったやり方と違うんだけど…ホントに合ってるの?」
「疑うなら聞きにくんじゃねぇよ。こういうのはな、公式に必ずしも当てはめりゃ良いってもんじゃねぇんだ…実際、こっちの方が楽だろ?」
「確かにね…ありがとう…」
「礼なんて要らねぇ。つか、ただでさえ忙しいんだから下らねぇ事で話しかけて来んじゃねぇよ。次からはクソ忙しいのにそこで石像になってる馬鹿共に聞け…お前ら今月の給料減らすかんな…ガキ、お前は給料アップだ…」
「…え?…良いの…?」
「…不本意だが…そこのクソ共より倍は役に立ってる…養う筈の奴らが使えねぇんだからお前の給料上げないとシャレになんねぇだろ…」
「…ごめんなさい…」
「…お前が謝る必要はねぇ…寧ろお前も不幸だな、保護者がまるでお前の事を信用してくれねぇんだからよ。」
「むっ…それは聞き捨てならんな…」
「誰がイリヤの事を信用してないって?」
「撤回を要求しますわ…!」
「…お前らだよお前ら…お前らが毎日の様にこの店で働いてる時のガキの一投足を見詰めてるからだ。…働いて数日なら未だしも一週間以上も経ってまだコイツの事を注視してるってのは信用してねぇ証拠だろ?…正直、今のお前らは使いもんにならねぇ…マジでクビにするぞ?」
「クッ…!しかしだな…!」
「…以前、俺が言った事をまるで聞いていなかった様だな…コイツは普通の人生を送りたがってるんだろ?今のお前らはコイツの保護者じゃねぇ…枷だ…コイツの自己申告通りならコイツはもう十八なんだろ?なら、後は大抵の事は自分で決められる筈だ…お前らがする事は基本的に金を出す事だけだ…一々コイツのやる事に過剰に反応するな、コイツが相談して来るまで口出しすんじゃねぇ。」
「しかし…彼女は一人で抱え込むタイプで「ガキ、今のコイツらに将来の事を相談したいと思うか?正直に答えて良いぜ?」……」
「…ちょっと…嫌かな…」
「そんな「黙れ。結果は出ただろ?今回は電話越しじゃなくてコイツ自身の口から出たんだ、諦めろ…つーかな、コイツ抱え込んでなんかねぇぞ?少なくともそこのバイトや俺には色々相談に来るからな?」……そうなのか?」
「ええ…まあ…大抵貴方方の過保護っぷりに引いてると言う愚痴がほとんどですが…」
「私も…相談されました…」
「本当にいい加減にしろよ?僕にまで言いに来るんだからな?」
「…つーわけだ。いい加減自重しろ。…てか明日もその状態ならお前ら全員本当にクビにするぞ?…分かったな?」