「……凜……気を付けてな……ククク……いや。失敬。」
「何よ……笑いたかったら笑えば良いじゃない……あっちは今も爆笑してるし……」
「さすがの私も追い討ちかける趣味は……ププ……いや。すまん……やっぱり無理だ……」
「あ~笑った笑った!衛宮は……何だ今頃爆笑してんのか。よぅ遠坂災難だったな?」
「……」
「……そんな顔すんなって。俺らも別に身内以外には見せねぇからよ。」
「映像を消しなさい……!」
「怖いねぇ。言っておくが俺は今映像を持ってない。撮ってたのは衛宮だからな……あー…でも後々見せられてからかわれるのが嫌とかならもう手遅れだぞ?衛宮がさっきお前の妹に送っちまったからな。」
「!…嘘でしょ……」
「こんな所でしゃがみこむな。ほれ立ちな。残念だが嘘じゃない。さっきお前がサービスエリアのトイレに二度目のゲロの為に駆け込んだ時あいつは俺の目の前で送ったからな。」
「そんな……」
「つーか、お前妹の所に全然顔出してないらしいじゃねぇか。現地に着いたら連絡した方が良いぞ?」
「……そんな醜態見られて連絡出来るわけないでしょ……」
「だから何だ?死んだらそんな醜態所か顔ももう見せられなくなるんだぜ?生存確認なんて言うと無粋だが生きてるなら声くらい聞かせてやれよ。二人きりの姉妹なんだろ?」
「……分かったわ。着いたら連絡する。」
「良い顔になったな。……ん?そろそろか。俺たちは先に行くからな、おい衛宮、お前何時まで笑ってんだ…さっさと立て。」
「……ああ。すまん。悪かった遠坂。」
「もう良いわよ……気にしない事にしたから……」
「悪いが気にはしてくれや……ほれ、これ昨日お前が落として壊した皿とグラスの請求書。アレ自前じゃなくて客にも出してる奴だからな」
「……え!?ちょっとこれ嘘でしょ……!?」
「嘘なもんか。俺たちの場合料理の素材はもちろん皿にもこだわるからな……ついつい高いの選んじまうんだわ。」
「いや。それは君の趣味だろう?私は何度も言っているだろう?客が誤って壊した食器の価値と料理の金額が釣り合ってないから払えないんじゃないか?と。」
「料理の値段に関してはお前の経営努力の賜だな。何処であんな良心的な商売相手探して来るんだか……俺も別にわざと割ったんじゃなきゃ一々請求しねぇよ。だがこいつは酔っ払って割りやがったからな。」
「まあそうだが…と、そろそろ行かないと間に合わなくなるぞ。」
「ん?マジか。じゃあな遠坂。ちゃんとそれ払えよ。」
「待って!?こんな額私払えないわよ!?」