「もう…遠慮する必要は無いな…!」
私を無視してまた斬り合いを始める二人を見ながら呟く…これだけは使いたくなかったが…!そして私は口ずさむ…そうあの言葉を…二度と使う事は無いと思っていたのだが…
「…アンタ、固有結界を使う気ね。」
「ゴフッ…何をしている?早く離れないと君たちも巻き込まれるぞ?」
「馬鹿じゃないの?その状態のアンタ放置して外側で待ってるなんて出来るわけないでしょ?」
「その通りですわ。そもそも貴方が命懸けで止めようとしているのは私の愛している方ですから。」
「まっ、そういう事よ。」
「フッ…私も奴も本当に幸せ者だな…」
「そうよ…感謝しなさい…アンタは気付いたから良いけど…あの馬鹿にも分からせないと…」
「何をだ…?」
「生き別れの兄弟だか知りませんが…あの方は自分を愛してくれている女を放置して殺し合いに興じているのですから…教えて差し上げますわ…相手は私にしか務まらないと。」
「うわ…その言い方だと殺し合いの相手も出来るって言ってるように聞こえるけど?」
「そう言ったつもりですが?…あの方とは元々、そういう関係性から始まったのです…今だって変わってませんわ…自分が今、無視し続けているのがどんな女なのか忘れてしまったのなら改めて思い出させなければ。リン、貴女にそんな覚悟はありませんの?」
「いやあるわけないでしょ。前から思ってたけど…アンタ絶対可笑しいわ…私はコイツが敵として向かって来たらぶん殴ってさっさと終わらせるだけよ。」
「まあ…私が凛を殺す事は何があっても無いと言えるのだがな…」
仮に凛と敵対する事があれば私は無抵抗で彼女の刃を受け入れるだろう…
「少し…羨ましいですわね…」
「何がよ?」
「私も本当はこんな殺伐とした間柄ではなく…そういう普通の関係性を望んでいますの…でも、あの方とはぶつかる事の方が多くて…」
そうだったのか…
「何よ…イカれてるのかと思えば可愛い所あるじゃない…なら、良い機会よ…アンタの想い、今この場で全部アイツに伝えたら良いわ。」
「…ならば私はそれをサポートさせて貰おう…Unlimited Blade Works.」
そして世界が変わる…青空の下、地に大量の剣が突き立つ荒野へと…
「あん?…チッ…あの野郎…まだ邪魔する気かよ…」
「何が…起こったと言うのだ…?」
「全く…二人がなかなか聞き分けてくれないのでね…私の世界に招待させて貰ったよ。」
凛に肩を借りながらルヴィアと共に二人の元まで歩く…この傷の礼も確りさせてもらわねばな…!
「君たちにはこの程度、どうせ攻略は容易いだろう?是非無限の剣舞を堪能するといい…!」
私が手を上げたのに合わせ、地に刺さった剣が一斉に宙を舞った。