「お聞きしたい…結局貴方は何者なんだ?…どうして奴の事に気付いたんだ?」
奴の問題にこれ以上、立ち入りたくは無いがこれだけは聞いておかなければなるまい。
「…答えられない…では、納得しないか…」
「それでは尚の事聞かねばならない。…貴方がいくら奴の実の兄だとしても…奴の事について調べがついてるなら…分かるだろう?」
そういうと彼はため息を着きながら傍らに置かれていた自分の鞄を漁り始め…そこから出された物が…
「…警官?」
「そういう事だ…偽造では無いよ?…嘘だと思うなら…そうだな…君たちが良く連絡する刑事から確認を取ったら良い…今は部署を異動しているが彼は私の上司だった方でね。」
「いや…分かった…ありがとう…」
私は彼に手帳を返した。
「奴はこの国に戻ってからはそう大した事件は起こしてないが「一応言わせてもらうなら…主立ってアイツのやってる事でも十分傷害で引っ張れるんだが」…奴を捕まえに来たのか?」
「いや…今回、アイツの方から殴りかかって来たとはいえ…私もアイツに怪我を負わせてるからな…そんな事をすれば私は免職になってしまう…最もアイツが本当に単なる悪党ならそれも致し方無いが…心配するな…アイツを捕まえるつもりは無い。」
「…そうか…安心した…私の友人は奴に本気で懸想していてね…私は何もしないが彼女は何をしていたか分からないだろう…」
「そうか…そんな人が…」
「詳しくは奴から聞いてくれ。」
「そうさせてもらおう…さて、一応仕事の様な事もさせてもらおう…君は、魔術師か?」
「……魔術遣いだ…貴方はどうして…?」
「ここ…冬木市で起きた昔の事件の大半は追って行くとその存在に辿り着く。」
「奴ではなく、私を捕まえに来たのか?」
「…いや、現在の法律で魔術師を裁くのは難しい…それに実際に戦ってみて思ったが…魔術師が君や、あの女性たちの様な者ばかりなら警察の手にはとても負えない。…職務放棄にはなるが諦めるさ…そもそも上からは魔術師が関わる案件は捜査禁止を厳命されていてね…」
「ではこれは?」
「ほとんど私の趣味のような物かな…先に興味が無い、などと言っておいて何だが…全く、好奇心は猫を殺す、などと良く言うが…まさか本当に死にかけるとは…」
「言わせてもらうが…貴方の傷は大半が奴に殴られたのが原因ではないか?」
私たちの攻撃は大半が躱されるか、防がれたからな…
「……そうだったかな…?」
「真面目なのかと思えば…相当の狸の様だな…」
「アイツからはそう聞いてたのか?…私は実際は昔からそこまで素行の良い方では無いのだが…」
「警官なのにか?」
「……なれたのが不思議なくらいだな…」