「何処までもお節介だな、君は……最も私も人の事は言えないが…」
「別に聞いて欲しくねぇなら聞かねぇよ。答えを出すのは結局お前らだしな。」
「私としてもこればっかりはな……一筋縄ではいかない問題なのだよ……」
「ちなみに遠坂がお前に向けてるもんには気付いているんだよな?」
「……散々その辺りでは色々あった。女心そのものは分からなくても愛憎については多少の理解はあるつもりだ……。当然分かるよ……」
「なら、俺から言う事はねぇな。……ただ見てて焦れったいんだわ。さっさとケリつけてくれや。」
「……善処しよう。」
「そうかい。んじゃ明日も早いからとっとと眠るぞ。ってもう深夜…!衛宮……」
「どうしたのかね?」
「今夜一晩は寝てる場合じゃなさそうだ。見てみろ…」
「……これは…!」
「第二波、だ。こりゃあ日本でも中々お目にかかれない規模だな。」
「……台風…いや。こちらでは普通…」
「…ハリケーンだ。さて、来ても良いように備えをしますかねぇ。」
「……」
「衛宮、魔術を使うなよ。お前のその力は自然に反してる。察知されて執行者なんてやって来たら対応出来ないぞ。」
「……すまないがそれは約束出来ない……私は使うべきと判断したら迷うことなく使わせてもらう。」
「ハッ。そこまで言える覚悟があるんなら良いんじゃねぇの。」
「……すまない。」
「謝る必要はねぇよ。何なら俺は自分に危機が迫ったらお前を見捨てて逃げるからな。」
「……ああ。そうだったな。君はそう言う奴だったな。」
「笑いながら肯定されるとすげえ気持ち悪いんだが。」
「いや、こういうのは…そう、なんて言うんだったか……確かツンデ…!そう怒らないでくれ。争ってる場合じゃないだろう。」
「だったら戯けたこと言ってんじゃねぇ。ほれとっとと行くぞ。取り敢えず今いる町の住民を避難させる。……多分法人の連中はまだこの事を知らない筈だ。」
「……時間との勝負だな……上陸予定は?」
「今出た。後約六時間後……早いのか遅いのか分かんねぇ……」
「後六時間…一応この町の住人の避難には十分か……」
「予定通りにはいかんだろうよ…。どうせ何らかの理由で自力で動けない奴とかいそうだしな…」
「……二手に別れよう。その方が早い。」
「了解。あ~あ…こんな事しなきゃならねぇなんて聞いてねぇぞ……無報酬だから尚悪い。」
「人の命がかかってるんだ。そうも言ってられまい。」
「へーへー。んじゃ行きますかねぇ……出来るだけ魔術は使うなよ?」
「……さっき言ったはずだが?」
「マジで使わないで欲しいんだがな……仕方ねぇか。さて、行きますかねぇ……」