一発目で正解を引き当てる事はさすがに無いだろうが、念の為昨夜行ったコンビニを訪れ、店内にいた若い男性店員に凛の特徴を伝えて聞いてみたが、その様な女性は来ていないと言う返事…まぁ、当然か…
店を出て、やはり虱潰しに当たるしか無いのかと思っていたところで再び携帯がなる。
…イリヤか、ルヴィアか…あるいは凛本人かと思い携帯を取り出せば表示されているのは見知った間柄では有るが今は正直あまり相手にしたくない人物の番号……呼び出し音は止まる気配が無い…出るしかないのか?
「クッ…仕方無いか。」
私は携帯のボタンを押し、耳に当てた。
「…もしもし?…すまないが今は立て込んでいる急ぎの用で無ければ後に「嫁さん、探してんだろ?」……何故…それを…?」
「良いから今から言う住所に来い…良いか「ちょ、ちょっと待ってくれ!今メモする」…たくっ。早くしろよ、電話代もタダじゃねぇんだ…」
私は慌ててポケットからメモとペンを取り出す…
「頼む…」
「…じゃ、言うぞ?…冬木市… 」
私は彼から伝えられた住所を焦りからか若干手元を狂わせながらも何とかメモした。
「……書けたか?」
「…ああ、大丈夫だ。」
「…良し、ならさっさと来い。こっちは仕事抜けて来てんだ、急げよ?」
その言葉と共に電話が切られる…私はポケットに携帯をしまい込むと走り出した。
メモの住所を頼りに辿り着いたのは小さな病院だった。額の汗を拭いながら開いた自動ドアに駆け込む…見えて来たのは簡素な長椅子に何人かの人間と、奥にナースステーション…そこまで行こうとした所で横から腕を掴まれた…苛立ちながらもそちらを向く。
「チッ…やっと来たな…遅せぇじゃねぇか「凛は!?」…焦んな、ここは病院だ…静かにしろ。」
そこにいた見慣れた強面の刑事に思わず声を荒らげてしまい、諭される…落ち着いてなどいられるか!ここは病院だ…つまり凛は…!
「ほら、こっちだ…騒ぐなよ。」
私の腕から手を離し、背を向けて歩き出す刑事にはや歩きでついて行く…早く…早くしてくれ…!
「…ここだ、待ってな…」
いくつか並んだ病室のドアの内、一つのドアの前で刑事は足を止めるとドアに近付き数回ノックをする…
「はい。」
「俺だ…入っても良いか?」
「ええ、どうぞ…」
そこで刑事がこちらに振り向く…
「行くぞ。」
スライド式のドアを開けて入って行く刑事に続いて病室に入り、ドアを閉める…仕切りの横を通ると、ベッドが目に入って来る…ベッドの横に立ちボードに何やら書き込んでいる女性看護師…ベッドに眠っているのは…!
「凛!」
そこに私の愛した女性が目を閉じ、点滴を打たれ、鼻にチューブを着けられて眠っていた…