錬鉄の英雄の居る店   作:三和

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「まぁ敢えて詳しい経緯は省くが…セイバーと私が現場に到着すると同時にアーチャーが離脱…バーサーカーとセイバーが戦い始めて少しした辺りで何処からか何かが飛んで来て、地面に刺さりその直後に起きた閃光と爆発……当時は何が起きたか全く分からなかった。今なら分かるが、アレはアーチャーが投影した宝具を遠方から弓矢で狙撃、地面に着弾してから爆発させたんだろうな……よりにもよって、あの場に居た私とセイバーを巻き込む形でな…」

 

「……その、遠坂さんとアーチャーとは同盟を組んでいた筈では?」

 

「もちろん、アーチャーの独断だ…アーチャーは卑怯、卑劣と罵られようと確実に敵は殺すのがポリシーでな…本来なら後々私とセイバーは敵になるのだからな…どう言い繕うと結局殺し合いである事を考えれば当然の選択だ…まぁ私個人としては今でもあの行動を許す気は無いが。」

 

「あの攻撃で咄嗟にシロウを庇ったサーヴァントらしき人物…恐らくセイバーは見た目瀕死でシロウも明らかな重症…私の方は誰からの攻撃なのかも分からなかったとは言え、狙撃手の居場所を探る事は難しいけど決して不可能じゃなかった…でもバーサーカーも一回死んじゃったし…あのまま続けると狙撃手の居場所を探る前に一方的に攻撃をされ続ける可能性があったし、当時の私は一旦撤退する事にしたわ…屈辱ではあったけど…バーサーカーは今も健在で後命のストックは10個有る…その気になればいつでもシロウを殺せるから…そう考えてね…」

 

「あの時私は気絶していた為何が起きたのか詳しくは知らないが、アーチャーが確実にセイバーを仕留めようとしてあの場に再び帰還…何とか立ち上がったセイバーと交戦している所に漸くやって来た凛が出会したそうだ…アーチャーは途中から念話に返事をしなかった為、何が起きてるのか分からないままアーチャーを止めに行ったらしい……令呪を使ってな。」

 

「三画しか無い令呪を使ってですか「いや、凛はその前に既に一画使ってしまっていて二画しかなかった」……何に使ったんですの?」

 

微妙な顔をしながら聞いて来るルヴィアを見るに、さっき言ったランサーとの戦いで使った訳ではないのは何となく察しているらしい…まぁ何だかんだ付き合いも長いからだろう…

 

「…後に聞いたらアーチャーは召喚された当初凛と連携を取る気がまるで無かったらしい…その癖口調も自分を小馬鹿にしていると感じたそうでな…つい、カッとなった勢いで令呪を使ってしまったんだ…自分に必ず服従する様に、と。」

 

「呆れますわね…」

 

……今はともかく…昔のルヴィアなら何となく同じ事をしそうな気もする…アーチャーのあの口調はナチュラルに人を煽りに行ってるからな…

 

「先にした令呪の縛りによりマスターの凛の命令には必ず服従の筈が…既にとどめを刺す直前の段階だった為効かなかったのか、それとも凛のいつものうっかりで忘れていたのかは教えてくれなかったが…結局凛は二画しか無い令呪を使ってアーチャーを止めてしまったんだ。直後にやってしまった事に気付くが後の祭り…最も結果アーチャーは攻撃を止めたがな。」

 

「取り敢えずやってしまった事は仕方無い。残り一画になった令呪に溜め息を吐きたくなりながらも私の治療に向かったらしい…が、ここで予期せぬ事が起こった…」

 

「と言うと?」

 

「…私の傷が既に塞がり始めていたそうだ…凛が治療を始める前にな。」

 

「……衛宮さんが無意識に治療魔術を?」

 

「…いや、私は今でも専門外だ…当時の私が満足に使えたのは強化と解析のみだ…」

 

「では…何故そんな事が?」

 

「おいおい説明しよう…とにかくその謎の現象に驚きつつもアーチャーが凛、セイバーが気絶したままの私を抱えて家まで帰ったんだ…そして、結局私は意識が戻らず…私が眠っている間に私と凛の同盟の話をセイバーに先より詳しく説明しようとしたらしいが、『マスターが目覚めてから聞きます』の一点張り…そもそも凛のサーヴァントのアーチャーから攻撃を受けているんだ、信用していなかったんだろうな…仕方無く凛は私とセイバーを残して自分の屋敷に戻ったそうだ。」

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